2016年12月26日月曜日

【147冊目】David Maule, The Romans (PAR Level 3)

やさしい英語の本、通算147冊目は、
ペンギン・アクティブ・リーディングのレベル3(1200語レベル)の5冊目として、

英語学習者向けに
やさしい英語の本を書き下ろされている
デビッド・マウル氏による
古代ローマ帝国の入門書『ローマ人 The Romansを読みました。


David Maule
The Romans

〔Penguin Active Reading Level 3〕
This edition first published by Pearson Education Ltd 2007
14,265語


半分まで読んで中断している
塩野七生氏の大長編『ローマ人の物語』を再開する前に、
古代ローマ史の概要を知っておきたいと思い、
入門書をいろいろ読み進めているのですが、

やさしい英語でも古代ローマ史について読めることを知り、
読んでみることにしました。

しかし、
国名や地名、人名などの固有名詞について
まだほとんど頭に入っていない状態では、

楽々読み進めるというわけにはいかず、
わからない名前や地名をインターネットで調べながら読み進めました。

恐らく、
ローマ史について多少かじったことがある方なら、
楽に読み進められるレベルだと思いますが、
ほぼ初心者の私には、インターネッの助けが必要でした。


日本語による参考書としては、最近、
本村凌二(もとむらりょうじ)氏による入門書を読み終えました。


本村凌二著
『一冊でまるごとわかるローマ帝国』
(だいわ文庫、2016年7月)

とりあえず1冊、
達成感を味わうのにはもってこいでしたが、
今回のやさしい英語の本を読むのには、あまり役立ちませんでした。

もう少しいろいろ読んだ上で、
より手ごろな1冊があれば改めて紹介したいと思います。


※第147冊目。総計1,321,452語。

2016年12月19日月曜日

【読了】本村凌二著『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

もうすぐ、
やさしい英語で古代ローマ史についての概説を読む予定があるので、
東京大学名誉教授の本村凌二(もとむらりょうじ, 1947.5- )氏による入門書を読みました。


本村凌二著
『一冊でまるごとわかるローマ帝国』
(大和書房〔だいわ文庫〕2016年7月)

ローマ史については、
塩野七生氏の『ローマ人の物語』を文庫版で半分ほど読み進めていました。

塩野氏の著書は、
初心者でも違和感なく読めるものだったのですが、
やはり全体的なことを知ってからの方がよくわかると思い、
一般向けのやさしめの概説を探していました。

高校の世界史で習うのより多少詳しいレベルで
政治史中心にわかりやすくまとめてあったので、
1週間くらい(1日30分ほど)で難なく読み終わりました。

本村氏は通史を得意とされているようで、
調べてみると一般向けの書物がほかにも見つかりました。

祥伝社新書の2冊は、
ローマ史について次に読むのに一番良さそうです。


本村凌二著
『はじめて読む人のローマ史1200年』
(祥伝社新書、2014年6月)

本村凌二著
『ローマ帝国 人物列伝』
(祥伝社新書、2016年4月)


さらにローマ史から視野を広げて、
『古代地中海世界の歴史』という面白そうなタイトルの1冊も見つけました。


本村凌二・中村るい共著
『古代地中海世界の歴史』
(ちくま学芸文庫、2012年11月)
 ※初出は放送大学教育振興会、2004年3月。

もとは放送大学のテキストのようですが、
先にこちらを読んでおいた方が、ローマ史の理解が一層深まるように思いました。

ローマ史について、本村凌二氏の著作群に注目していきたいと思います。

2016年12月12日月曜日

【146冊目】Agatha Christie, And Then There Were None (PAR Level 3)

やさしい英語の本、通算146冊目は、
ペンギン・アクティブ・リーディングのレベル3(1200語レベル)の4冊目として、

イギリスの推理作家
アガサ・クリスティ(Agatha Christie, 1890.9-1976.1)の
推理小説『そして誰もいなくなった』を読みました。

著者49歳の時(1939.11)に刊行された作品です


Agatha Christie
And Then There Were None

Retold by Izabella Hearn
〔Penguin Active Reading Level 3〕
This edition first published by Pearson Education Ltd 2011
18,683語

2年半以上前(2014年4月)に
オックスフォード・ブックワームのステージ2(700語レベル)で、

イギリスの推理作家アガサ・クリスティ(1890-1976)の評伝を読んだのを受けて、
どれか代表的な推理小説を読んでおこうと思いました。

今回の1冊は、それから間もなく手に入れてあったのですが、
想像していたよりも難しかったので、もう少し実力がつくまで部屋に積んでありました。


やっぱり翻訳を読んでおいたほうが良いように思い、
青木久恵(あおきひさえ)氏の翻訳を手に入れて読んでみたのですが、

これまで私が読んできた
シャーロック・ホームズなどの推理小説とはずいぶん雰囲気が違い、

10人もの人物がてんでバラバラに登場して、
始めのうちは一見無関係なお話が展開していくだけなので、
いったい何が面白いのだろうと思って読むのを止めてしまいました。


青木久恵(あおきひさえ)訳
『そして誰もいなくなった』
(ハヤカワ文庫〔クリスティー文庫80〕2010年11月)

その後、
フランスの映画監督ルネ・クレール(1898.11-1981.3)によって製作され、
1945年10月にアメリカで初公開された映画版をDVDで観て、
ようやくどういう作品なのか理解できました。

想像していたよりも、
ずっと作為的というか、
トリックそのもので勝負していて、
二重三重の謎かけを知的に楽しむ作品であることがわかりました。




その上で、
前出の青木訳のジュニア版が出ているのに気がついて、
手に入れて読んでみたところ、今度は
独特のトリックを楽しみながら最後まで読み終えることができました。


青木久恵(あおきひさえ)訳
『そして誰もいなくなった』
(早川書房〔クリスティー・ジュニア・ミステリ1〕2007年12月)

ここまで来た上で、
改めてやさしい英語版を読んだので、
特に混乱することもなく、
再読の機会を楽しむことができました。

一回読めば十分というよりは、
読むほどに新しい発見のある凄い作品であることはわかってきました。

正直なところ、
この作品が好きかといわれると、
ここまで作り込んだトリック一辺倒の作品は、
それほど好きとはいえません。

でもまだ私がその魅力を誤解している可能性も高いので、
もう少し時間を置いてから再読したいと思います。


※第146冊目。総計1,307,187語。

2016年12月5日月曜日

【読了】アガサ・クリスティ著(青木久恵訳)『そして誰もいなくなった』(ジュニア版)

青木久恵(あおきひさえ, 1943.9- )氏の翻訳で、

イギリスの推理作家
アガサ・クリスティ(Agatha Christie, 1890.9-1976.1)の
推理小説『そして誰もいなくなった』を読みました。

著者49歳の時(1939.11)に刊行された作品です


青木久恵(あおきひさえ)訳
『そして誰もいなくなった』
(早川書房〔クリスティー・ジュニア・ミステリ1〕2007年12月)


2年半以上前(2014年4月)に
オックスフォード・ブックワームのステージ2(700語レベル)で、
イギリスの推理作家アガサ・クリスティ(1890-1976)の評伝を読みました。

肝心の推理小説の方はまったく読んでいなかったのですが、
評伝の方はとても興味深く読み通すことができたので、
この機会にどれか代表的な作品を読んでおこうと思い、
青木久恵氏の翻訳による『そして誰もいなくなった』を手に取りました。


青木久恵(あおきひさえ)訳
『そして誰もいなくなった』
(ハヤカワ文庫〔クリスティー文庫80〕2010年11月)

しかしクリスティーの推理小説は、
これまで私が読んできたシャーロック・ホームズなどとは
ずいぶん雰囲気が違っていて、

10人もの人物がてんでバラバラに登場して、
最初は一見無関係なお話が展開していくだけだったので、
いったい何が面白いのだろうと思って読むのを止めてしまいました。

その後、
フランスの映画監督ルネ・クレール(1898.11-1981.3)によって製作され、
1945年10月にアメリカで初公開された映画をDVDで観て、
ようやくどういう作品なのか理解できました。

想像していたよりもずっと作為的というか、
トリックそのもので勝負している知的な作品で、
二重三重の謎かけを純粋に楽しむべきことがわかりました。

その上で、
上記の青木訳にジュニア版が出ていることを知り、
今回ようやく通読することができました。

ただ率直な感想をいうと、
それなりに知的に楽しめる作品ではありましたが、
謎かけ以前に展開に不自然な点の多すぎるところがどうしても気になって、
それほど好きにはなれませんでした。

単純に私がミステリに合わないのかもしれませんが、
何となく気になる作家ではあるので、
将来もう少し時間の余裕が出来てから読み返してみたいと思います。