2017年8月31日木曜日

ウィーダ著『フランダースの犬』翻訳目録(抄)

『フランダースの犬』は、
1975年1-12月に公開されたTVアニメをきっかけとして、
国民周知の作品になったと思っていたので、

翻訳もその頃に集中して刊行されているのでは
と推測していましたが、調べてみると、
70年代よりはるか昔からたくさん翻訳が出ていることがわかりました。


目録は取り急ぎまとめたものです。
今後、適宜修正していきます。


  ***

日高善一(ひだかぜんいち)訳
『フランダースの犬』
(内外出版協会、1908年11月◇109頁)


加藤朝鳥(かとうあさとり)訳
「フランダースの犬」
(家庭読物刊行会〔世界少年文学名作集4〕1919年10月◇430頁)
 ※併せて「黒馬物語」を収録。

 ⇒「フランダースの犬」
  (春秋社〔家庭文学名著選〕1925年5月◇275/74頁)
   ※併せて「黒馬物語」を収録。


菊池寛(きくちかん)訳
「フランダースの犬」
(興文社:文藝春秋社〔小学生全集26〕1929年5月◇240頁)
 ※併せて「黒馬物語」を収録。


池田宣政(いけだのぶまさ)訳
嶺田弘(みねたひろし)絵
『フランダースの犬 :名作物語』
(大日本雄弁会講談社
 〔『少女倶楽部』9月号(14巻9号)附録〕1936年9月◇62頁)

 ⇒田中良(たなかりょう)絵
  『フランダースの犬』
  (偕成社〔世界名作物語〕、1946年8月◇141頁)


斎藤公一(さいとうこういち)訳
岩岡とも枝(いわおかともえ)絵
『フランダースの犬』
(金の星社〔少年少女世界名作物語〕1938年12月◇151頁)


林芙美子(はやしふみこ)訳
初山滋(はつやましげる)絵
『フランダースの犬』
(新潮社〔世界の絵本6〕1950年7月◇64頁)
 ※併せて「にんぎょうと犬」「のら犬」を収録。


小出正吾(こいでしょうご)訳
黒田頼綱(くろだよりつな)絵
『フランダースの犬』
(小峰書店〔小学生文庫38〕1950年12月◇54頁)


前田晃(まえだあきら)訳
大橋彌生(おおはしやよい)絵
『フランダースの犬』
(同和春秋社〔絵で読む文庫〕1953年6月◇110頁)


深尾須磨子(ふかおすまこ)訳
田中良(たなかりょう)絵
『フランダースの犬』
(大日本雄弁会講談社〔講談社の絵本118〕1954年8月◇48頁)



村岡花子(むらおかはなこ)訳
『フランダースの犬』
(新潮文庫、1954年4月◇153頁)

 ⇒「フランダースの犬」
  (河出書房新社〔世界少年少女文学全集5 イギリス編4〕1962年5月◇413頁)
   ※併せて「シェイクスピア物語」「ふしぎの国のアリス」
    「クリスマス・キャロル」「幸福の王子」
    「ピーター・パン」を収録。

 ⇒「フランダースの犬」
  (講談社〔世界名作童話全集5〕1962年10月◇170頁)
   ※併せて「ふしぎの国のアリス」を収録。

 ⇒中山正美(なかやままさみ)絵
  『フランダースの犬』
  (偕成社〔カラー版・世界の幼年文学22〕1968年9月◇126頁)


山主敏子(やまぬしとしこ)訳
『フランダースの犬』
(偕成社〔児童名作全集33〕1956年7月◇196頁)


畠中尚志(はたなかなおし)訳
『フランダースの犬』
(岩波少年文庫、1957年8月◇246頁)

 ⇒『フランダースの犬』
  (岩波版ぽるぷ名作文庫16、1981年5月◇246頁)


那須辰造(なすたつぞう)訳
深沢紅子(ふかざわこうこ)絵
『フランダースの犬』
(小学館〔小学館の幼年文庫〕1958年7月◇116頁)

 ⇒「フランダースの犬」
  (小学館〔世界童話名作文庫2 イギリス編2〕1961年12月◇253頁)
   ※併せて「ガリバー旅行記」「ジャックとまめの木」
    「うかれバイオリン」「ロビンソンのぼうけん」を収録。


倉石龍太郎(くらいしりゅうたろう)訳
「フランダースの犬」
(小出書房〔少年少女世界名作選集〕1959年9月◇210頁)
  ※併せて「トム・ソーヤの冒険」を収録。


塚原健二郎(つかはらけんじろう)訳
『フランダースの犬』
(講談社〔世界名作全集132〕1961年12月◇315頁)


西山敏夫(にしやまとしお)訳
田中良(たなかりょう)絵
『フランダースの犬』
(講談社〔講談社の絵本81〕1961年12月◇52頁)


矢崎源九郎(やざきげんくろう)訳
『フランダースの犬』
(角川文庫、1961年11月◇100頁)


塚原健二郎(つかはらけんじろう)訳
武部本一郎(たけべもといちろう)絵
『フランダースの犬』
(あかね書房〔世界名作絵物語11〕1962年6月◇68頁)


来栖良夫(くるすよしお)訳
『フランダースの犬』
(ポプラ社〔世界名作童話全集6〕1963年11月◇158頁)


白柳美彦(しろやなぎよしひこ)訳
『フランダースの犬』
(講談社〔世界の名作23〕1965年8月◇178頁)


松村達雄(まつむらたつお)訳
「フランダースの犬」
(講談社〔少年少女新世界文学全集4 イギリス古典篇3〕1968年6月◇406頁)
 ※併せて「ジャングル=ブック」「クリスマス=カロル」
  「なぜなぜ物語」を収録。

 ⇒『フランダースの犬』
  (講談社青い鳥文庫、1992年5月◇165頁)


 ⇒『フランダースの犬』
  (講談社青い鳥文庫、新装版、2009年10月◇165頁)


田島準子(たじまじゅんこ)訳
「フランダースの犬」
(小学館〔少年少女世界の文学3 イギリス編2〕1969年8月◇425頁)
 ※併せて「ガリバー旅行記」「グレイブズ童話集」
  「オリバー・ツイスト」を収録。

 ⇒「フランダースの犬」
  (小学館〔少年少女世界の文学7 イギリス編5〕1972年5月◇357頁)


楠田匡介(くすだきょうすけ)訳
『フランダースの犬』
(日本ブック・クラブ〔こども名作全集43〕1973年10月◇252頁)

 ⇒『フランダースの犬』
  (鶴書房〔少年少女世界名作全集25〕刊記なし◇252頁)
   ※恐らくこちらが初出であるが、
    このシリーズには刊記がないため、初出年は不明
    訳者の楠田氏は1903年8月に生まれ、
    1966年9月に亡くなっているので、
    普通に考えれば、1966年以前の刊行であろう。


西塔士郎(さいとうしろう)訳
『フランダースの犬』
(朝日ソノラマ〔世界名作ものがたり〕1974年12月◇158頁)


▼アニメ化以後

南本史(みなみもとちか)訳
さくままさひこ絵
『フランダースの犬』
(ポプラ社〔おはなし絵文庫29〕1975年*月◇61頁)


大石真(おおいしまこと)訳
中島潔(なかしまきよし)絵
『フランダースの犬』
(ポプラ社〔こども世界名作童話18〕1988年2月◇125頁)


高田一恵(たかだかずえ)訳
高橋信也(たかはししんや)絵
『フランダースの犬』
(ポプラ社〔世界名作ファンタジー34〕1988年3月◇45頁)


平田昭吾(ひらたしょうご)訳
高橋信也(たかはししんや)絵
『フランダースの犬』
(ブティック社〔よい子とママのアニメ絵本52〕1990年3月◇45頁)


榊原晃三(さかきばらこうぞう)訳
ラベリー・M・ジョーンズ絵
『フランダースの犬』
(集英社〔子どものための世界文学の森12〕1994年3月◇141頁)


岡本浜江(おかもとはまえ)訳
『フランダースの犬』
(ぎょうせい〔少年少女世界名作全集5〕1982年7月◇192頁)

 ⇒『フランダースの犬』
  (ぎょうせい〔新装版 少年少女世界名作全集5〕1995年2月◇192頁)


岡信子(おかのぶこ)訳
『フランダースの犬:アニメ版』
(金の星社、1997年2月◇93頁)


田中史子(たなかふみこ)訳
日本アニメ企画(絵)
『アニメ フランダースの犬』
(ポプラ社〔ポプラ社の名作読物1〕1997年3月◇63頁)


森山京(もりやまみやこ)訳
伊勢英子(いせひでこ)絵
『フランダースの犬』
(小学館〔小学館世界の名作11〕1998年9月◇103頁)


神沢利子(かんざわとしこ)訳
中谷千代子(なかたにちよこ)絵
「フランダースの犬」
(世界文化社〔世界の名作2〕2001年4月◇83頁)
 ※併せて「母をたずねて」を収録。



野坂悦子(のざかえつこ)訳
『フランダースの犬』
(岩波少年文庫、2003年11月◇238頁)


井本蓉子(いもとようこ)訳・絵
『フランダースの犬』
(金の星社、2006年3月◇頁付けなし)



雨沢泰(あめざわやすし)訳
佐竹美保(さたけみほ)絵
『フランダースの犬』
(偕成社文庫、2011年4月◇216頁)



高橋由美子(たかはしゆみこ)訳
牧野千穂(まきのちほ)絵
『フランダースの犬』
(ポプラポケット文庫、2011年11月◇152頁)



中村凪子(なかむらなぎこ)訳
烏羽雨(からすばあめ)絵
『新訳 フランダースの犬』
(角川つばさ文庫、2014年11月◇154頁)


濱野京子(はまのきょうこ)訳
小松咲子(こまつさきこ)絵
『フランダースの犬』
(ポプラ社〔ポプラ世界名作童話5〕2015年11月◇133頁)


那須田淳(なすだじゅん)訳
佐々木メエ(ささきめえ)絵
『フランダースの犬』
(学研プラス〔10歳までに読みたい世界の名作19〕2015年12月◇153頁)



田邊雅之(たなべまさゆき)訳
日本アニメーション(絵)
『フランダースの犬』
(小学館ジュニア文庫〔世界名作シリーズ〕2016年11月◇151頁)

2017年8月28日月曜日

【163冊目】Ouida, A dog of Flanders (Ladder Series Level 2)

やさしい英語の本、通算163冊目は、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル2(1300語レベル)の3冊目として、

イギリス生まれの小説家
ウィーダ(Ouida, 1839年1月-1908年1月)の
小説『フランダースの犬 A dog of Flandersを読みました。

ウィーダ32歳の時(1871年12月)に
アメリカの月刊誌
『Lippincott's Magazine
  of Popular Literature and Science 』
第9巻(1872年1月号 79-98頁)に掲載された作品です。


Quida
A Dog of Flanders

Retold by Roger Ahlberg
〔Ladder Series Level2〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
12,470語

『フランダースの犬』は
アニメで有名な作品ですが、
子供の頃にまとめて観た記憶がありません。

調べてみると、フジテレビ系列のアニメ
『カルピスまんが劇場 フランダースの犬』
が放映されたのは1975年(1-12月 全52回)
私が生まれて数年後のことなので、

観ていた可能性もあるのですが、
物心つく前のことなので記憶に残っていません。

その後ちゃんと翻訳を読むこともないまま
大人になっていたのですが、

5年程前にふと思い立ち、
本当はどんな話なのだろうと、
全訳を読んでみることにしました(2012年11月)。

いくつか手に取ってみた上で、
雨沢泰(あめざわやすし)氏の偕成社文庫を気に入り、
読んでみたところ、

動物へのやさしい愛情だけでなく、
芸術(絵画)に対する筆者の深い理解が反映された作品で、
深く感動し、

いずれ原文のままでも
すらすら読めるようになりたい小説になりました。


  ***

やさしい英語では、
もともとそれほど長い小説ではないので、
あらすじの省略はほとんどなく、
それなりの充実感をもって読み通すことができました。

悲しいことばかりの続くはずなのですが、
不思議と暗さは少なく、
人は何のために生きるのか、
前向きに生きていくことの意味を考えさせられる作品でした。


翻訳は、
前に読んだ雨沢泰(あめざわやすし)訳をひっぱりだして来ましたが、
やはり滞りのない読みやすい訳文で、
英文の意味を取りにくいところを理解するのに役立ちました。


雨沢泰(あめざわやすし)訳
佐竹美保(さたけみほ)絵
『フランダースの犬』
(偕成社文庫、2011年4月)

翻訳はもう一点、
つぎに熟読する機会があれば、
野坂悦子氏の翻訳で読もうと思っています。


野坂悦子(のざかえつこ)訳
『フランダースの犬』
(岩波少年文庫、2003年11月)

雨沢訳は読みやすい分、野坂訳と比べると、
あっさりし過ぎているようにも感じます。

野坂訳はていねいですが、
日本語の流れも悪くないように感じています。


※第163冊目。総計1,566,783語。

2017年8月21日月曜日

C.ブロンテ著『ジェイン・エア』翻訳目録(抄)

シャーロット・ブロンテ
(Charlotte Brontë、1816年4月-1855年3月)の
『ジェイン・エア Jane Eyreは、

光文社古典新訳文庫の
小尾芙佐(おびふさ)訳(2006年刊)に出会うまで
まったく知らなかった作品だったので、

翻訳もそんなに出ていないのだろうと
勝手に思い込んでいましたが、
調べてみると意外にたくさん見つかりました。

見落としているものも少なくないと思われますが、
取り急ぎ確認できた分をまとめておきます。


  ***

遠藤寿子(えんどうひさこ)訳
『ヂェイン・エア(上・下)』
(改造社〔世界大衆文学全集61・62〕1930年9月◇480・450頁)

 ⇒『ジェイン・エア(上・下)』
  (岩波文庫、1957年4・5月◇420・410頁)

  小野木学(おのぎまなぶ)絵
 ⇒『ジェーン・エア』
  (偕成社〔ジュニア版 世界文学名作選29〕1969年*月◇340頁)


十一谷義三郎(じゅういちやぎさぶろう)訳
『ジエィン・エア』
(新潮社〔世界文学全集 第2期5〕1931年8月◇506頁)

 ⇒『ジエィン・エア(上・下)』
  (新潮文庫240・241、1937年5・7月◇1-412/413-852頁)

 ⇒『ジエイン・エア(上・下)』
  (大泉書店〔新選世界文学集〕1947年9月◇**頁)

 ⇒『ジェイン・エア』
  (河出書房〔世界文学全集〕1950年*月◇495頁)

 ⇒『ジェイン・エア』
  (河出書房〔世界文学全集 第1期5〕1954年*月◇527頁)
   ※他に「嵐ヶ丘」を併録。

 ⇒「ジェイン・エア」
  (河出書房新社〔世界文学全集23 特製豪華版〕1961年11月◇527頁)
   ※他に「嵐ヶ丘」を併録。


大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『ジェーン・エア』
(岡倉書房、1947年9月◇267頁)

 ⇒『ジェーン・エア(上・下)』
  (三笠書房〔世界文学選書81・82〕1951年7月◇264・298頁)
   ※(三笠書房〔世界映画化名作全集2〕1951年*月◇264・298頁)


 ⇒『ジェーン・エア(上・下)』
  (新潮文庫、1953年2月・54年1月◇418・414頁)

 ⇒『ジェーン・エア物語』
  (三笠書房〔若草文庫 ポケットサイズ〕1956年*月◇195頁)

 ⇒『ジェーン・エア』
  (新潮社〔世界文学全集9〕1958年*月◇484頁)

 ⇒『ジェーン・エア』
  (三笠書房〔世界名作への招待6〕1967年11月◇471頁)

 ⇒『ジェーン・エア』
  (新潮社〔世界文学全集16〕1969年10月◇621頁)


永田義直(ながたよしなお)訳
『ジェーン・エア』
(万報新聞社、1950年*月◇260頁)


中河与一(なかがわよいち)訳
高畠華宵(たかばたけかしょう)絵
『嵐の孤児:ジェーン・エア』
(偕成社〔世界名作文庫95〕1954年*月◇294頁)


田部隆次(たなべりゅうじ)訳
『ジェーン・エイア(上・中・下)』
(角川文庫、1956・56・57年◇278・186・248頁)
 ⇒(角川文庫〔1冊本〕、1967年◇708頁)


阿部知二(あべともじ)訳
池田和夫(いけだかずお)絵
『ジェイン・エア』
(講談社〔世界名作全集102〕1955年◇331頁)
 
 ⇒『ジェイン・エア』
  (河出書房新社〔世界文学全集7〕1960年4月◇542頁)

 ⇒『ジェイン・エア』
  (河出書房新社〔世界文学全集6〕1964年8月◇487頁)

 ⇒「ジェイン・エア」
  (河出書房新社〔世界文学全集11 カラー版〕1966年6月◇609頁)
   ※他に「嵐が丘」を併録。

 ⇒『ジェイン・エア』
  (河出書房〔世界の文学5 ポケット版〕1967年7月◇542頁)

 ⇒『ジェイン・エア』
  (河出書房〔河出世界文学大系29 C.ブロンテ〕1980年11月◇544頁)

 ⇒「ジェイン・エア」
  (河出書房新社〔世界文学全集8〕1989年10月◇609頁)
   ※他に「嵐が丘」を併録。


榛葉英治(しんばえいじ)訳
武部本一郎(たけべもといちろう)絵
『ジェーン・エア』
(偕成社〔少女世界文学全集6〕1961年*月◇314頁)


岡上鈴江(おかのえすずえ)訳
小野沢亘(おのざわわたる)絵
『みなし子ジェーン』
(岩崎書店〔世界少女名作全集12〕1963年*月◇220頁)

 ⇒山田美年子(やまだみねこ)絵
  『ジェーン・エア:みなし子ジェーン』
  (春陽堂書店〔春陽堂少年少女文庫
    世界の名作・日本の名作2〕1976年10月◇270頁)

 ⇒『ジェーン・エア』
  (春陽堂書店〔春陽堂くれよん文庫〕1989年5月◇270頁)


田中西二郎(たなかせいじろう)訳
『ジェイン・エア』
(集英社コンパクト・ブックス〔世界の名作〕1964年10月◇382頁)

 ⇒『ジェーン・エア』
  (筑摩書房〔Chikuma Classics〕1978年1月◇548頁)


村岡花子(むらおかはなこ)訳
山中冬児(やまなかふゆじ)絵
『ジェーン・エア』
(岩崎書店〔ジュニア版 世界の文学1〕1967年2月◇314頁)

 ⇒『ジェーン・エア』
  (岩崎書店〔世界の名作文学1 新装版〕1985年*月◇314頁)


神山妙子(かみやまたえこ)訳
『ジェーン・エア(上・下)』
(旺文社文庫、1967年*月◇401・457頁)


上田健次郎(うえだけんじろう)訳
「ジェイン=エア」
(小学館〔少年少女世界の名作文学5 イギリス篇5〕1968年5月◇497頁)
 ※他に「名犬クルーソー」「水の子トム」「ワーズワース詩」
  「サイラス=マーナー」「ポンペイ最後の日」を併録。

 ⇒「ジェイン・エア」
  (小学館〔少年少女世界の名作文学3 イギリス編3-4〕1977年5月◇965頁)
   ※他に「名犬クルーソー」「水の子トム」「ワーズワース詩」
    「サイラス=マーナー」「ポンペイ最後の日」
    「ロビン=フッドの冒険」「フランダースの犬」
    「ふしぎな国のアリス」「黒馬物語」を併録。


吉田健一(よしだけんいち)訳
『ジェイン・エア』
(集英社〔世界文学全集22 綜合社編〕1968年月◇432頁)

 ⇒「ジェイン・エア」
  (集英社〔世界文学全集16 愛蔵版〕1972年月◇659頁)
   ※他に「嵐が丘」を併録。

 ⇒『ジェイン・エア』
  (集英社〔世界文学全集35〕1978年5月◇450頁)


 ⇒『ジェイン・エア』
  (集英社文庫、1979年1月◇650頁)


河野一郎(こうのいちろう)訳
『ジェイン・エア』
(中央公論社〔世界の文学10 C.ブロンテ〕1968年9月◇554頁)

 ⇒『ジェイン・エア』
  (中央公論社〔世界の文学セレクション36〕1994年6月◇554頁)


大井浩二(おおいこうじ)訳
『ジェイン・エア』
(講談社〔世界文学全集22 C.ブロンテ〕1974年*月◇582頁)


上田和夫(うえだかずお)訳
鈴木義治(すずきよしはる)絵
『ジェーン エア』
(集英社〔ジュニア版世界の文学7〕1974年*月◇294頁)


河野多恵子(こうのたえこ)訳
「ジェーン・エア」
(世界文化社〔世界の文学13 グラフィック版〕1978年*月◇183頁)
 ※他に「嵐が丘」を併録。


小池滋(こいけしげる)訳
『ジェイン・エア』
(みすず書房〔ブロンテ全集2〕1995年5月◇729頁)


花村えい子(はなむらえいこ)画
『ジェーン・エア』
(世界文化社〔マンガ世界の文学4〕1996年2月◇270頁)

 ⇒『ジェーン・エア ―愛は勇気、そして永遠』
  (双葉社〔双葉文庫 世界の名作シリーズ〕2001年10月◇273頁)


田中晏男(たなかやすお)訳
『ジェーン・エア(上・下)』
(京都修学社〔ブロンテ姉妹集4・5〕2002年8・12月◇503・488頁)




小尾芙佐(おびふさ)訳
『ジェイン・エア(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2006年11月◇500・588頁)


南亜希子(みなみあきこ)訳
『ジェイン・エア』
(ハーレクイン、2007年12月◇334頁)



河島弘美(かわしまひろみ)訳
『ジェイン・エア(上・下)』
(岩波文庫、2013年9・10月◇440・511頁)


侘美真理(たくみまり)訳
「ジェイン・エア 抄」
(桜庭一樹編『ブロンテ姉妹』集英社文庫
 〔ヘリテージシリーズ/ポケットマスターピース 12〕2016年11月◇782頁)

2017年8月14日月曜日

【162冊目】Charlotte Brontë, Jane Eyre (LS Level2)

やさしい英語の本、通算162冊目は、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル2(1300語レベル)の2冊目として、

イギリスの小説家
シャーロット・ブロンテ(1816年4月-1855年3月)の
小説『ジェイン・エア』を読みました。

シャーロット31歳の時(1847年10月)に出版された作品です


Charlotte Brontë
Jane Eyre

Retold by Diane Gruenstein
〔Ladder Series Level2〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
27,540語

『ジェイン・エア』はこれまで、
やさしい英語で2回読んで来たので、
今回は3回目の挑戦ということになります。

 多読の第1冊目(2011年9月)
 マクミラン・リーダーズのレベル2
 (600語レベル/8,690語)、

 第67冊目(2014年3月)
 ペンギン・リーダーズのレベル3
 (1,200語レベル/8,327語)。

今回、一気に3倍以上の語数になったので、
2週間ほどで読み終えられるか心配だったのですが、

作品そのものの魅力にひっぱられ、
どんどん読み進めることができました。

原書よりはまだかなり圧縮されているわけですが、
3万語近くあるので、忘れかけていた主要なあらすじを、
改めて押さえ直すことができました。

ジェイン・エアの孤独に立ち向かう力強い人物像に、
深く心を動かされました。


  ***

今回どんな話だったかなと、
昔読んだ小尾芙佐(おびふさ)氏の翻訳を携えて、
読み進めました。


小尾芙佐(おびふさ)訳
『ジェイン・エア(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2006年11月)

今でも十分読める訳文で、
英文の理解に役立ちました。

しかし小尾訳の7年後に刊行された
河島弘美(かわしまひろみ)訳も手元において読み比べてみると、

よりいっそう整理され、冷静で知的な、
わかりやすい訳文に仕上がっていると感じました。
次に読むときは河島訳にしようと思っています。



河島弘美(かわしまひろみ)訳
『ジェイン・エア(上・下)』
(岩波文庫、2013年9・10月)

ただ訳文の読ませる勢いは、
小尾訳のほうがあるようにも思うので、
最終的には読み手の好みによりけり、
ということになるかもしれません。

いずれにしても恋愛小説好きの方には、
お薦めの1冊です。

妹エミリーの『嵐が丘』と比べれば、
よほど普遍的で正常な感覚に彩られているので、
恋愛小説の古典ともいわれるようですが、

実際に読んでみると、
かなり意外性に富んでいる場面も多々あって、
オースティンのようにお気楽に読める作品ではありません。

繰り返し読むに足る、
魅力にあふれた傑作だと思います。


※第162冊目。総計1,554,313語。