昨年冬から Chat GPT を始めました。使ってみると、有能な秘書を月額3,000円で雇えている感覚で、知的刺激に満ちた楽しい時間を過ごせています。あくまでネット上に公開されている様々なデータを高速で調べてわかりやすく整理して回答してくれる存在なので、その限界を知ったうえでうまく使うと面白い。苦手な分野を知ったかぶりして堂々と間違えるので、気をつけないとつい騙されそうになりますが、御愛嬌。人間もいくらでも間違うことはあるので、かえって親しみがわきました。絵や地図、図形をともなう問題の解決はまだ苦手な様子です。とりあえず飽きるまでいろいろ試します。
『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を読んで、そもそもペリリュー島の戦いが、太平洋戦争の流れの中でどのような位置づけとなるのか興味がわきました。Chat GPTと対話を重ね、今後の個人的な参照用にまとめてみました。(「玉砕/撤収/大敗・消耗」という区分は栗木のその場の発案によるものですが、類似の先行研究を見逃しているようでしたらご教示ください。)ペリリュー島の戦いは⑨です。これらの戦いを地図上に表したかったのですが、それは Chat GPT の苦手分野のようで、ヘンテコな地図が出てきました。
太平洋戦争:日本側の主要な「玉砕/撤収/大敗・消耗」時系列
①1942/8–1943/2
ガダルカナル島の戦い(撤収)……ソロモン諸島(南太平洋)
第17軍(第2師団・第38師団など)
⇒1943/2/7 撤収完了(ケ号作戦)
②1942/11
第三次ソロモン海戦(大敗・消耗)……ソロモン諸島海域
連合艦隊(主に第二艦隊)
⇒1942/11/15 戦闘終結
③1943/3
ビスマルク海海戦(大敗・消耗)…ニューギニア北方海域
第18軍輸送船団(護衛:第八艦隊等)
⇒1943/3/4 船団壊滅
④1943/5
アッツ島の戦い(玉砕)…アリューシャン列島
北海守備隊(独立歩兵第301大隊等)
⇒1943/5/29 玉砕(最終突撃)
⑤1943/11
タラワの戦い(玉砕)…ギルバート諸島(中部太平洋)
第3特別根拠地隊
⇒1943/11/23 守備隊壊滅
⑥1944/1–2
クェゼリンの戦い(玉砕)…マーシャル諸島
第6根拠地隊
⇒1944/2/6 守備隊壊滅
⑦1944/6–7
サイパンの戦い(玉砕)…マリアナ諸島
第43師団・第47独立混成旅団等
⇒1944/7/7 玉砕(組織的抵抗終末)
⑧1944/6–7
フィリピン海海戦(大敗・消耗)…マリアナ沖
第一航空艦隊・機動部隊
⇒1944/6/20 戦闘終結
⑨1944/9–1945/4
ペリリューの戦い(玉砕)…パラオ諸島
第14師団(歩兵第2連隊中心)
⇒1945/4/27 守備隊事実上壊滅
⑩1944/10
レイテ沖海戦(大敗・消耗)…フィリピン周辺海域
連合艦隊主力
⇒1944/10/26 戦闘終結
⑪1945/2–3
硫黄島の戦い(玉砕)…小笠原諸島
第109師団
⇒1945/3/26 守備隊玉砕発表
⑫1945/4–6
沖縄戦(玉砕)…南西諸島(沖縄本島)
第32軍
⇒1945/6/23 組織的戦闘終結
【参考文献】
①防衛庁防衛研修所戦史部 編
『戦史叢書 南太平洋陸軍作戦〈2〉ガダルカナル・ブナ作戦』
(朝雲新聞社、1969年7月)
②防衛庁防衛研修所戦史部 編
『戦史叢書 南東方面海軍作戦〈2〉ガ島撤収まで』
(朝雲新聞社、1975年8月)
③防衛庁防衛研修所戦史部 編
『戦史叢書 南東方面海軍作戦〈3〉ガ島撤収後』
(朝雲新聞社、1976年8月)
④防衛庁防衛研修所戦史室 編
『戦史叢書 北東方面陸軍作戦〈1〉アッツの玉砕』
(朝雲新聞社、1968年12月)
⑤⑥⑦防衛庁防衛研修所戦史室 編
『戦史叢書 中部太平洋陸軍作戦〈1〉マリアナ玉砕まで』
(朝雲新聞社、1967年7月)
⑧防衛庁防衛研修所戦史部 編
『戦史叢書 マリアナ沖海戦』
(朝雲新聞社、1968年2月)
⑨⑪防衛庁防衛研修所戦史室 編
『戦史叢書 中部太平洋陸軍作戦〈2〉ペリリュー・アンガウル・硫黄島』
(朝雲新聞社、1968年2月)
⑩防衛庁防衛研修所戦史室 編
『戦史叢書 海軍捷号作戦〈2〉フィリピン沖海戦』
(朝雲新聞社、1972年6月)
⑫防衛庁防衛研修所戦史部 編
『戦史叢書 沖縄方面陸軍作戦』
(朝雲新聞社、1968年1月)
以上の詳しい書誌情報は、防衛研究所(National Institute for Defense Studies)のホームページ「史料室>戦史叢書シリーズ一覧」に公開されている電子版によって確認し、適宜修正した。