2026年6月12日金曜日

【暗唱用91-96】『古今和歌集』巻第2 春歌下⑤[付・文法解析]

91〈春の歌とてよめる
                   良岑宗貞
花の色は霞にこめてみせずともかをだにぬすめ春の山かぜ

 春の歌として詠んだ(歌)

                    良岑宗貞(よしみねのむねさだ)

 花の色は霞のなかにとじこめて見せないとしても、
 せめて香りだけでも盗んでおくれ、春の山風よ


 ▽
 ※春 の 歌[名詞+格助詞(連体修飾)]→春の歌

 ※と て よめ る[格助詞+接続助詞+動詞(マ四)已然形
         +助動詞 り 連体形(完了)]
          →として詠んだ(歌)

 ◎良岑宗貞(よしみねのむねさだ)。のちの僧遍照(へんじょう)。
   六歌仙(紀貫之が『古今和歌集』序で論評した六歌人)の一人。


 ▼
 ※花 の 色 は[名詞+格助詞(連体修飾)
        +名詞+格助詞(提示・対比)]
         →花の色は

 ※霞 に[名詞+格助詞(場所・状態)]
   こめ て[動詞(マ下二)連用形+接続助詞(単純接続・手段)]
       →霞の中に閉じ込めて

 ※みせ ず[動詞(サ下二)未然形+助動詞 ず 終止形(打消)]
   とも[接続助詞(逆接仮定)]
       →見せないとしても

 ※か を だに[名詞+格助詞(目的語)+副助詞(最小限の希望)]
   ぬすめ[動詞(マ四)命令形]
        →せめて香りだけでも盗んでおくれ

 ※春 の 山かぜ[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞]
         →春の山風よ】



92〈寛平の御時きさいの宮の歌合のうた
                    素性法師
花の木も今はほりうゑじ春たてばうつろふ色に人ならひけり

【寛平年間、后宮での歌合のうた

                   素性法師(そせいほうし)

花の(咲く)木でさえも
今はもう掘り植えるまい
春になるとうつろう(花の)色に
人(の心)は倣うものであったよ


 ▽
 ※寛平 の 御時[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞]
         →寛平(889-898)の御代

 ※きさいの宮 の[名詞+格助詞(連体修飾)]
   歌合 のうた[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞]
          →后宮の歌合の歌

 ◎素性法師(そせいほうし)。遍昭の子。
   三十六歌仙(藤原公任が『三十六人撰』で選んだ歌人)の一人。


 ▼
 ※花 の 木 も[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞+係助詞(強意・添加)]
       →花の(咲く)木さえも

 ※今 は[名詞+係助詞(区別・提示)]
   ほり うゑ じ[動詞(ラ四)連用形+動詞(ワ下二)連用形
         +助動詞 じ 終止形(打消意志)]
          →今はもう掘って植えるまい

 ※春 たて ば[名詞+動詞(タ四)已然形
       +接続助詞(順接確定条件 ~すると・ので)]
        →春になると

 ※うつろふ 色 に[動詞(ハ四)連体形+名詞+格助詞(対象)]
         →うつろう(花の)色に

 ※人 ならひ けり[名詞+動詞(ハ四)連用形
         +助動詞 けり 終止形(詠嘆)]
          →人(の心)は倣うものであったよ。


 ★「寛平の御時きさいの宮」について。寛平年間の、宇多天皇(867-931。在位 887-897)の代表的な后妃として藤原温子(872-907)が知られるが、現在多くの注釈ではこの「きさいの宮」は温子ではなく、班子女王(はんしじょおう。833-900)をさすと考えている。班子女王は、光孝天皇の女御で、宇多天皇の生母である。宇多天皇の即位にともない(先帝光孝天皇の)皇太夫人となり(887年)、宇多天皇の譲位(醍醐天皇の即位)にともない皇太后となった(寛平9年〔897〕)。その一方、藤原温子(872-907)は、藤原基経の娘で、宇多天皇の更衣として入内後まもなく女御になった(888年)。そして宇多天皇の譲位(醍醐天皇の即位)にともない、皇太夫人となっている(寛平9年〔897〕)。

 この寛平9年(897)に班子女王が皇太后になったとき「皇太后宮職」が置かれ、同年に藤原温子が皇太夫人になったとき「中宮職」が置かれたことが知られる(『公卿補任』等)。制度史上、寛平年間における「きさいの宮」といえば、「皇太『后宮』職」の呼び名から班子女王を想起するのは自然な解釈と思われる。現状、大著・萩谷朴著『平安朝歌合大成』が手元になく、また図書館に出向いて確認する余裕も取れないため、この問題については時間ができしだい改めて検討したい。





93〈題しらず
                  読人しらず
春の色のいたりいたらぬ里はあらじさけるさかざる花のみゆらむ






94〈春の歌とてよめる
                    貫之
みわ山をしかもかくすか春霞人にしられぬ花やさくらむ



95〈うりんゐむのみこのもとに、
   花見に北山のほとりにまかれりける時によめる
                     素性
いざけふは春の山辺にまじりなむくれなばなげの花のかげかは



96〈春の歌とてよめる
いつまでか野べに心のあくがれむ花しちらずば千世もへぬべし














2026年4月26日日曜日

【読了】与謝野晶子訳『源氏物語』第35・36・37帖「若菜 下」「柏木」「横笛」

   与謝野晶子(よさのあきこ。1878-1942)氏による現代語訳『源氏物語』。3月は忙しくてさぼってしまいました。「若菜 上・下」は思いのほか長編で、越えるのにしばらく時間を要しました。4月は

  第35帖「若菜 下(わかな)」https://amzn.to/4nJNVyh
  第36帖「柏木(かしわぎ)」https://amzn.to/4nHYKBd
  第37帖「横笛(よこぶえ)」https://amzn.to/4tU8CJs

の3帖を読みました。「若菜」帖の衝撃の余韻で、「柏木」「横笛」は一気に読了。ここで因果応報を描くことは、はじめから決めていたのだろうかと、紫式部の知力、胆力に脱帽しました。現代でも、なかなかここまで創り込まれた物語は描けないのでは。

 与謝野『源氏』は、全帖「青空文庫」で読めます。青空文庫版の底本は『全訳源氏物語 中巻』(角川文庫、1971年11月、改版初版発行)の第39版(1994年6月発行)が用いられています。もともとは上田英代(うえだひでよ)氏が、古典総合研究所のHP上(http://www.genji.co.jp)に入力公開されていたものを、青空文庫形式に編集しなおしてあります。

 校正には第44版(2002年1月発行)が使用されました。
  第35帖「若菜 下」は、
   門田裕志・小林繁雄の両氏が校正を担当し、
   2004年2月6日に青空文庫ファイルを作成。
  第36帖「柏木」は、
   鈴木厚司氏が校正を担当し、
   2004年2月7日に青空文庫ファイルを作成。
  第37帖「横笛」は、
   kumi氏が校正を担当し、
   2003年10月4日に青空文庫ファイルを作成。
と、各巻末に明記されていました。

2026年3月18日水曜日

【暗唱用86-90】『古今和歌集』巻第2 春歌下④[付・文法解析]

  86〈櫻のちるをよめる〉
                  凡河内躬恒
雪とのみふるだにあるを桜花いかにちれとか風の吹くらむ


 桜が散るのを詠んだ(歌)

             凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

 ただ雪のように降っているだけであるが、
 「桜の花よ、どのように散れ」といって、
 風が吹いているのだろうか 



 ※桜 の[名詞+格助詞(主格)]
      →桜が

 ※ちる を[動詞(ラ四)連体形+格助詞(対象)]
      →散るのを

 ※よめ る[動詞(マ四)已然形+助動詞 り 連体形(完了)]
       →詠んだ(歌)


 ▼
 ※雪 と のみ[名詞+格助詞(引用・比況)+副助詞(限定)]
       →ただ雪のように

 ※ふる だに[動詞(ラ四)連体形+副助詞(最低限)] 
   ある を[動詞(ラ変)連体形+接続助詞(逆接)]
       →降るだけで十分なのに

 ※桜花[名詞]→桜の花よ

 ※いかに ちれ[副詞+動詞(ラ四)已然形]
   と か[格助詞(引用)+係助詞(疑問 ※係り結び)]
       →どのように散れというのか

 ※風 の[名詞+格助詞(主格)]
   吹く らむ[動詞(カ四)連体形
        +助動詞 らむ 連体形(現在推量 ※係り結び)]
         →風が吹いているのだろう】



87〈ひえにのぼりて帰りまうできてよめる〉
                   貫之
山たかみみつつわがこし桜花風は心にまかすべらなり


【 比叡山に登って、帰ってきて詠んだ(歌)

                   貫之(つらゆき)

 山が高いので、眺めながら私が登ってきた
 桜の花を、風はその心に任せて(散らして)いるようだ


 ※ひえ に[名詞+格助詞(場所)]→比叡山に

 ※のぼり て [動詞(ラ四)連用形+接続助詞(単純接続)
        →登って

 ※帰り まうで き て[動詞(ラ四)連用形+動詞(ダ下二)連用形(謙譲)
           +動詞(カ変)連用形+接続助詞(単純接続)]
            →帰って来て

 ※よめ る[動詞(マ四)已然形+助動詞 り 連体形(完了)]
       →詠んだ(歌)


 ▼
 ※山 たか み[名詞+形容詞(ク)の語幹+接尾語]
        →山が高いので

 ※み つつ[動詞(マ上一)連用形+接続助詞(継続・並行)]
   わ が こ し[代名詞+格助詞(主格)+動詞(カ変)連用形
         +助動詞 き 連体形(過去)]
          →見ながら私が来た

 ※桜花[名詞]→桜の花を

 ※風 は 心 に[名詞+係助詞(提示)+名詞+格助詞(基準・対象)]
   まかす べらなり[動詞(サ四)終止形+助動詞 べらなり 終止形(推定)]
        →風は心に任せて(散らして)いるようだ】




88〈題しらず〉
                   大伴黒主
春さめのふるは涙かさくら花ちるを惜しまぬ人しなければ


【            大伴黒主(おおとものくろぬし)

 春雨が降るのは涙なのか
 桜の花が散るのを惜しまぬ人などいないので(そう思う)


 ▼
  ※春さめ の[名詞+格助詞(主格)]→春雨が

 ※ふる は[動詞(ラ四)連体形+係助詞(主題提示)] 
   涙 か[名詞+係助詞(疑問)]
       →降るのは涙なのか

 ※さくら花[名詞]
       →桜の花が

 ※ちる を[動詞(ラ四)連体形+格助詞(対象)]
   惜しま ぬ[動詞(マ四)未然形+助動詞 ず連体形(打消)]
         →散るのを惜しまない

 ※人 し[名詞+副助詞(強意)]
   なけれ ば[形容詞(ク)已然形+接続助詞(原因・理由)]
         →人などいないので】



89〈亭子の院の歌合の歌〉
                   貫之
桜花ちりぬる風のなごりには水なき空に波ぞたちける


【 亭子の院(宇多上皇の御所)で催された歌合の歌

                 貫之(つらゆき)

 桜の花が散ってしまった
  風のなごりには、水のない空に
   波が立っているようだ


 ※亭子の院 の[名詞+格助詞(連体修飾)]
         →亭子の院(宇多上皇の御所)の

 ※歌合 の 歌[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞]
        →歌合の歌


 ▼
 ※桜花[名詞]→桜の花が

 ※ちり ぬる[動詞(ラ四)連用形+助動詞 ぬ 連体形(完了)]
   風 の[名詞+格助詞(連体修飾)]
       →散ってしまった風の

 ※なごり に は[名詞+格助詞(時・場合)+係助詞(取り立て・強調)]
         →なごりには

 ※水 なき[名詞+形容詞(ク)連体形]
   空 に[名詞+格助詞(場所)]
       →水のない空に

 ※波 ぞ[名詞+係助詞(強意 ※係り結び)]
   たち ける[動詞(タ四)連用形
        +助動詞 けり 連体形(過去・詠嘆 ※係り結び)]
          →波が立っていることだなあ】



90〈ならのみかどの御歌〉
故郷となりにしならの宮こにも色はかはらず花はさきけり


【 奈良のみかど(平城天皇)の御歌

 ふるさと(旧都)となってしまった奈良の都にも
 (昔と)色は変わらず花は咲いていることだなあ


 ※なら の みかど[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞]
   の 御歌[格助詞(連体修飾)+名詞]
        →奈良のみかど(平城天皇)の御歌(みうた)


 ▼
 ※故郷と[名詞+格助詞(結果)]
      →故郷(旧都)と

 ※なり に し[動詞(ラ四)連用+助動詞 ぬ 連用形(完了)
        +助動詞 き 連体形(過去)]
   なら の 宮こ[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞]
    に も[格助詞(場所)+係助詞(添加)]
        →なってしまった奈良の都にも

 ※色 は[名詞+係助詞(取り立て)]
   かはら ず[動詞(ラ四)未然形+助動詞 ず 終止形(打消)]
         →色は変わらず

 ※花 は[名詞+係助詞(取り立て)]
   さき けり[動詞(カ四)連用形+助動詞 けり 終止形(詠嘆)]
         →花は咲いていることだなあ】



※個人的な暗唱用に。本文のテキストは、西本経一(にしした きょういち)校註『日本古典全書 古今和歌集』(毎日新聞社、1948年9月)による。解釈は今はおもに、久曽神昇(きゅうそじん ひたく)全訳注『古今和歌集(一)』(講談社学術文庫、1979年9月)と、小沢正夫(おざわ まさお)・松田茂穂(まつだ しげほ)校注・訳『完訳 日本の古典9 古今和歌集』(小学館、1983年4月)を参照している。
 
※ひたすら暗唱は飽きて来ました。どうせ読むのなら、やはり正確に意味がわかったほうが楽しい。とはいえ、1000年に及ぶ解釈の流れを踏まえる時間的な余裕はないので、まっさらな気持ちで、古典文法の定石通りに読んだらどう解釈できるのか、記していくことにしました。テキストと文法のみでどこまで読めるのか興味がわきました。
 手元にある高校生向けの古典文法の教科書は、①浜本純逸(監修)・黒川行信(編著)『九訂版 読解をたいせつにする体系 古典文法』(数研出版、2020年11月。初版は1990年2月)と、②井島正博(編著)・伊藤博美・中島ひとみ(著)『詳説 古典文法』(筑摩書房、2012年12月)の2冊。また、学習者向けの古語辞典は、③中村幸弘(編)『ベネッセ 全訳 コンパクト古語辞典』(1999年11月)と、④林巨樹・安藤千鶴子(編)『新 全訳 古語辞典』(大修館書店、2017年1月)の2冊。文法解析の内容は、ChatGPT と Copilot の AI でチェックしました。AIによる文法分析は大変便利なものですが、同じAIでも聞き方や、聞く日時によって微妙に違ってくるので、注意が必要。最終的な文責は栗木が負う。とりあえず先に進めることを重視し、慣れてきたら前に戻って推敲するつもりです。

2026年3月17日火曜日

【暗唱用81-85】『古今和歌集』巻第2 春歌下③[付・文法解析]

 81〈東宮の雅院にて櫻の花のみかは水にちりて流れけるをみてよめる〉
                      菅野高世
枝よりもあだにちりにし花なればおちても水のあわとこそなれ


 東宮の雅院で、
  桜の花が御溝水(みかわみず。庭に造った水の流れ)に
  散って流れていたのを見て詠んだ歌

                    菅野高世(すがののたかよ)

 枝からさえ、はかなく散ってしまった花なのだから、
 落ちても水の泡となって(消えていく)のだ


 ※東宮 の 雅院 にて[名詞+格助詞+名詞+格助詞]
          →東宮の雅院で

 ※桜 の 花 の[名詞+格助詞+名詞+格助詞(主格)]
       →桜の花が

 ※みかは水 に[名詞+格助詞]
        →御溝水(庭に造った水の流れ)に

 ※ちり て [動詞(ラ四)連用形+接続助詞]
       →散って

 ※流れ ける を[動詞(ラ下二)連用形+助動詞 けり 連体形(過去)+格助詞
         →流れていたのを

 ※みてよめ る[動詞(マ上一)連用形+接続助詞+動詞(マ四)已然形
        +助動詞 り 連体形(完了)]
         →見て詠んだ(歌)


 ▼
 ※枝 より も[名詞+格助詞(起点)+係助詞(強調)]
       →枝からさえ

 ※あだに ちり に し[形容動詞(ナリ)連用形+動詞(ラ四)連用形
           +助動詞 ぬ 連用形(完了)+助動詞 き 連体形(過去)]
            →はかなく散ってしまった

 ※花 なれ ば[名詞+助動詞 なり 已然形(断定)+接続助詞(理由)]
        →花であるので

 ※おち て も[動詞(タ上二)連用形+接続助詞+係助詞(逆接条件)]
        →落ちても

 ※水 の[名詞+格助詞(連体修飾)]
     →水の

 ※あわ と こそ なれ[名詞+格助詞+係助詞(強意)
           +動詞(ラ四)已然形〈係り結び〉]
            →泡となるのだ】



82〈桜の花のちりけるをよみける〉
                      貫之
ことならばさかずやはあらぬ桜花みる我さへにしづ心なし


【 桜の花が散ったことを詠んだ歌

                  貫之(つらゆき)

 (散ったという)ことならば、(いずれまた)
 咲かないことはないのだろう(いや、きっと咲くはずだ)
 桜の花よ、見る私までも、落ちついた心ではいられない


 ※桜 の 花 の[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞++格助詞(主格)]
        →桜の花が

 ※ちり ける を[動詞(ラ四)連用形+助動詞 けり 連体形(過去)+格助詞(対象)]
         →散ったことを

 ※よみ ける[動詞(マ四)連用形+助動詞 けり連体形(過去)]
        →詠んだ(歌)


 ▼
 ※こと なら ば[名詞+助動詞 なり 未然形(断定)+接続助詞]
         →(散ったという)ことならば、

 ※さか ず やは[動詞(カ四)未然形+助動詞 ず 連用形(打消)+係助詞(反語)]
   あら ぬ[動詞(ラ変)未然形+助動詞 ず 連体形(打消)]
        →咲かないことはないのだろう(いや、咲く)

 ※桜花[名詞]
     →桜の花

 ※見る  我 さへ に[動詞(マ上一)連体形+代名詞
          +副助詞(添加)+格助詞]
           →見る私までも

 ※しづ心 なし[名詞+形容詞(シク)終止形]
        →落ちついた心でいられない】



83〈桜のごとくちる物はなしと人のいひければよめる〉
桜花とくちりぬともおもほえず人の心ぞ風も吹きあへぬ


【 桜のように散るものはないと人が言ったので詠んだ(歌)

 桜の花が
 早く散ってしまうとは思われない。
 人の心こそ
 風でさえ吹き散らしきれない(うちに変わってしまう)


 ※桜 の ごとく[名詞+格助詞(連体修飾)+助動詞 ごとし 連用形(比況)]
         →桜のように

 ※ちる物は[動詞(ラ四)連体形+名詞+係助詞(取り立て)]
   なし と[形容詞(ク活用)終止形+格助詞(引用)]
        →散る物はないと

 ※人の[名詞+格助詞(主格)]
   いひ けれ ば[動詞(ハ四)連用形+助動詞 けり 已然形(過去)
          +接続助詞(順接確定条件)]
           →人が言ったので

 ※よめ る[動詞(マ四)已然形+助動詞 り 連体形(存続・完了)]
       →詠んだ(歌)


 ▼
 ※桜花[名詞]→桜の花が

 ※とく ちり ぬ とも[形容詞(ク)連用形+動詞(ラ四)連用形
           助動詞 ぬ 終止形(完了)+接続助詞(逆接仮定)]
           →早く散ってしまうとは

 ※おもほえ ず[動詞(ヤ下二)未然形+助動詞 ず 終止形(打消)]
         →思われない

 ※人 の 心 ぞ[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞+係助詞(強意。係り結び)]
        →人の心こそ

 ※風 も[名詞+係助詞(添加・強調)]→風でさえ

 ※吹き あへ ぬ[動詞(カ四)連用形+動詞(ハ下二)未然形
          +助動詞 ず 連体形(打消)]
           →吹き散らしきれない】



84〈桜の花のちるをよめる〉
                   紀友則
久方のひかりのどけき春の日にしづ心なく花のちるら


【 桜の花が散るのを詠んだ(歌)

               紀友則(きのとものり)

 光のどかな春の日に
 心落ちつかず
 どうして花が散っているのだろうか


 ※桜 の 花 の[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞++格助詞(主格)]
        →桜の花が

 ※ちる を[動詞(ラ四)連体形+格助詞(対象)]
       →散るのを

 ※よめ る[動詞(マ四)已然形+助動詞 り 連体形(存続・完了)]
       →詠んだ(歌)


 ▼
 ※久方の[枕詞](「ひかり」にかかる。通常訳さない)

 ※ひかり のどけき[名詞+形容詞(ク)連体形]
           →光 のどかな
 ※春 の 日 に[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞+格助詞(時)]
        →春の日に

 ※しづ心なく[形容詞(ク)連用形]
        →心落ちつかず

 ※花 の 散る らむ[名詞+格助詞(主格)+動詞(ラ四)終止形
          +助動詞 らむ 終止形(現在の原因推量)]
          →どうして花が散っているのだろうか】★超有名!



85〈春宮のたちはきの陣にて、桜の花のちるをよめる〉
                   藤原好風
春風は花のあたりをよきてふけ心づからやうつろふとみむ


【 春宮の帯刀の陣で、桜の花が散るのを詠んだ(歌)

           藤原好風(ふじわらのよしかぜ)

 春の風は花のあたりを避けて吹いてくれ
 (桜の花が)自分から散るのかどうかと、見届けてみよう


 ※春宮 の[名詞+格助詞(連体修飾)]
   たちはき の[名詞+格助詞(連体修飾)]
    陣 にて[名詞+格助詞(場所)]
         →春宮の帯刀の陣で、

 ※桜の花の[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞+格助詞(主格)]
   ちる を[動詞(ラ四)連体形+格助詞]
    よめ る[動詞(マ四)已然形+助動詞 り 連体形(完了)]
        →桜の花が散るのを詠んだ


 ▼
 ※春風 は[名詞+係助詞(提示)]
      →春の風は

 ※花のあたりを[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞+格助詞]
         →花のあたりを

 ※よきてふけ[動詞(カ四)連用形+接続助詞+動詞(カ四)命令形]
        →避けて吹いてくれ

 ※心づから や[副詞+係助詞(疑問。係り結び→うつろふ)]
   うつろふ と[動詞(ハ四)連体形+格助詞(引用)]
    み む[動詞(マ上一)未然形+助動詞 む 終止形(意志)]
         →自分から散るのかどうかと、見届けてみよう】


※個人的な暗唱用に。本文のテキストは、西本経一(にしした きょういち)校註『日本古典全書 古今和歌集』(毎日新聞社、1948年9月)による。解釈は今はおもに、久曽神昇(きゅうそじん ひたく)全訳注『古今和歌集(一)』(講談社学術文庫、1979年9月)と、小沢正夫(おざわ まさお)・松田茂穂(まつだ しげほ)校注・訳『完訳 日本の古典9 古今和歌集』(小学館、1983年4月)を参照している。
 
※ひたすら暗唱は飽きて来ました。どうせ読むのなら、やはり正確に意味がわかったほうが楽しい。とはいえ、1000年に及ぶ解釈の流れを踏まえる時間的な余裕はないので、まっさらな気持ちで、古典文法の定石通りに読んだらどう解釈できるのか、記していくことにしました。テキストと文法のみでどこまで読めるのか興味がわきました。
 手元にある高校生向けの古典文法の教科書は、①浜本純逸(監修)・黒川行信(編著)『九訂版 読解をたいせつにする体系 古典文法』(数研出版、2020年11月。初版は1990年2月)と、②井島正博(編著)・伊藤博美・中島ひとみ(著)『詳説 古典文法』(筑摩書房、2012年12月)の2冊。また、学習者向けの古語辞典は、③中村幸弘(編)『ベネッセ 全訳 コンパクト古語辞典』(1999年11月)と、④林巨樹・安藤千鶴子(編)『新 全訳 古語辞典』(大修館書店、2017年1月)の2冊。文法解析の内容は、ChatGPT と Copilot の AI でチェックしました。AIによる文法分析は大変便利なものですが、同じAIでも聞き方や、聞く日時によって微妙に違ってくるので、注意が必要。最終的な文責は栗木が負う。とりあえず先に進めることを重視し、慣れてきたら前に戻って推敲するつもりです。


2026年3月16日月曜日

【暗唱用76-80】『古今和歌集』巻第2 春歌下②[付・文法解析]

76 〈桜の花のちりける見てよみける〉 
                      素性法師
花ちらす風のやどりはたれかしる我にをしへよ行きて恨みむ


【 桜の花が散ったのを見て詠んだ歌

 花を散らす風の居場所はいったい誰が知っているのか
  私に教えてくれ、行って恨み言をいおう

 ※桜 の 花 の[名詞+格助詞(連体修飾)+名詞+格助詞(主格)]
   ちり ける[動詞(ラ四)連用形+過去の助動詞 けり 連体形]
        →桜の花が散った(のを)

 ※見 て よみ ける[動詞(マ上一)連用形+接続助詞
           +動詞(マ四)連用形+過去の助動詞 けり 連体形]
          →見て詠んだ(歌)


 ▼
 ※花 ちらす[名詞+動詞(サ四)連体形]
       →花を散らす

 ※風 の[名詞+格助詞(連体修飾)]
   やどり は[名詞+係助詞(主題提示)]
        →風の居場所は

 ※たれ か しる[代名詞+係助詞+動詞(ラ四)連体形]
         →いったい誰が知っているのか

 ※我 に[代名詞+格助詞(受け手:間接目的語)]
   をしへよ[動詞(ハ下二)命令形]
        →私に教えてくれ

 ※行き て[動詞(カ四)連用形+接続助詞]
   恨み む[動詞(マ上二)未然形+意志の助動詞 終止形]
       →行って恨もう

 ◯動詞の上二段活用(現代語とだいぶ違う)
   うらみ(ず)
   うらみ(けり・て)
   うらむ
   うらむる(とき)
   うらむれ(ば)
   うらめよ 】



77 〈うりんゐんにて桜の花をよめる〉
                   そうく法師
いざさくら我もちりなむひとさかりありなば人にうきめみえなむ


【 雲林院で桜の花を詠んだ歌

 さあ桜よ、私も散ってしまおう。
 (わが人生に)ひとさかりあったならば、
 (これからは)人には、憂き目にあっているように見えてしまうだろうから


 ※うりんゐん に て[名詞+格助詞+接続助詞]
           →雲林院で

 ※桜 の 花 を[名詞++格助詞(連体修飾)+名詞+格助詞(目的語)]
   よめ る[動詞(マ四)已然形+完了・存続の助動詞 り 連体形]
        →桜の花を詠んだ(歌)

 ※いざ さくら[感動詞+名詞]
        →さあ桜よ、


 ▼
 ※我 も[代名詞+係助詞(添加)]
   ちり な む[動詞(ラ四)連用形+完了・強意の助動詞 ぬ 未然形
        +意志の助動詞 む 終止形]
         →私も散ってしまおう

 ※ひとさかり[名詞]
        →ひとさかり

 ※あり な ば[動詞(ラ変)連用形+完了の助動詞 ぬ 未然形
        +接続助詞(仮定条件)]
        →あったならば

  人 に[名詞+格助詞(対象・受け手)]
      →人には

 ※うきめ[名詞]
   みえ な む[動詞(ヤ下二)連用形+強意の助動詞 ぬ 未然形
         +推量の助動詞 む 終止形]
         →憂き目にあっているように見えてしまうだろう】



78 〈あひしれりける人のまうできて、かへりにける後に、
    よみて花にさしてつかはしける〉 
                       貫之
ひとめみし君もやくると桜花けふはまちみてちらばちらなむ


【 互いに親しくなっていた人が訪ねてきて、帰ってしまった後に、詠んで送った歌

 (あのとき)一目見た君がもしや来るのではと、桜の花よ、
 今日は待ってみて、散るならば、いっそ散ってしまえ。
   (と思っていたら、訪ねてきてくれてうれしかった)


 ※あひ しれ り ける [接頭語+動詞(ラ四)已然形
           +存続の助動詞 り 連用形+過去の助動詞 けり 連体形]
           →互いに親しくなっていた

 ※ひと の[名詞+格助詞]
   まうで きて[動詞(ダ行下二)連用形+接続助詞(連用形接続)]
          →人がやって来て

 ※かへり に ける[動詞(ラ四)連用形+完了の助動詞 ぬ 連用形
          +過去の助動詞 けり 連体形]
   後 に[名詞+格助詞] 
      →帰ってしまった後で

 ※よみて[動詞(マ四)連用形+接続助詞]
      →詠んで

 ※花 に さし て[名詞+格助詞+動詞(サ四)連用形+接続助詞]
         →花に挿して

 ※つかはし ける[動詞(サ四)連用形+過去の助動詞 けり 連体形]
         →お送りした


 ▼
 ※ひとめ み し[名詞+動詞(マ上一)連用形+過去の助動詞 き 連体形]
         →一目見た

 ※君 も [名詞+係助詞+係助詞(疑問・反語)]
   くる と[動詞(カ変)連体形+格助詞(引用)]
       →君もくるだろうかと、

 ※桜花[名詞]

 ※けふ は[名詞+係助詞]
   まち み て[動詞(タ四)連用形
        +補助動詞(マ上一:試行)連用形+接続助詞]
         →今日は試しに待ってみて

 ※ちら ば[動詞(ラ四)未然形+接続助詞(仮定条件)]
   ちら な む[動詞(ラ四)未然形+強意の助動詞 ぬ 未然形
        +意志の助動詞 む 終止形]
         →もし散るならばいっそ散ってしまえ】



79 〈山の桜をみてよめる〉 
春霞なにかくすらむさくら花ちるまをだにもみるべき物を


【 山の桜を見て詠んだ歌

 春霞よ、なにを隠しているのだろうか、
 せめて桜の花が散る間だけでも
  見るべきものなのに


 ※山 の 桜 を[名詞+格助詞(連体修飾)
        +名詞+格助詞(目的語)]

 ※み て よめ る[動詞(マ上一)連用形+接続助詞
         +動詞(マ四)已然形+助動詞 り 連体形(完了)]
          →見て詠んだ(歌)


 ▼
 ※春霞[はるがすみ。名詞]
     →春の霞よ、

 ※なに かくす らむ[代名詞(疑問)+動詞(サ四)終止形
           +助動詞 らむ 終止形(現在推量)]
           →何を隠しているのだろうか。

 ※さくら花[名詞]
       →桜の花が

 ※ちる ま を[動詞(ラ四)連体形+名詞+格助詞(時間)]
   だに も[副助詞(せめて…だけでも)+係助詞(強意)]
       →せめて散る間だけでも

 ※みる べき[動詞(マ上一)終止形+助動詞 べし 連体形(当然)]
   物 を[名詞+接続助詞(逆接)]
      →見るべきものなのに】



80 〈心ちそこなひてわづらひける時に、風にあたらじとて、
   おろしこめてのみ侍りけるあひだに、
   をれる桜のちりがたになれりけるをみてよめる〉 
                    藤原因香朝臣
たれこめて春のゆくへもしらぬまにまちし桜もうつろひにけり


【 体調を崩して病気になった時に、風に当たるまいとして、
  戸を閉めこもってばかりいた間に、(部屋に)折って飾ってある桜が
  なかなか散らない状態になっていたのを見て詠んだ歌

 戸を閉めこもって、春がどこへ行くのかもわからないうちに、
 待ちわびていた(外の)桜も、散ってしまったことだなあ。



 ※心ちそこなひ て[動詞(ハ四)連用形+接続助詞(順接)]
   わづらひ ける[動詞(ハ四)連用形+助動詞 けり 連体形(過去)]
    時に[名詞+格助詞]
       →体調を崩して病気になった時に、

 ※風 に[名詞+格助詞]
   あたら じ[動詞(ラ四)未然形+助動詞 じ 終止形(打消意志)]
    とて[接続助詞(理由)]
     →風に当たるまいとして

 ※おろしこめ て のみ[動詞(マ下二)連用形+接続助詞+副助詞(限定)]
   侍り ける[動詞(ラ変)連用(丁寧、状態の継続)+助動詞(けり)連体形]
    あひだ に[名詞+格助詞]
     →(戸を)閉め切ってばかりいた間に

 ※をれ る[動詞(ラ四)已然形+助動詞 り 連体形(存続)]
   桜 の[名詞+格助詞]
      →折って飾ってある桜が

 ※ちりがた に[名詞+格助詞]
   なれ り ける[動詞(ラ四)已然形+助動詞 り 終止形(存続。結果状態の持続)
          +助動詞 けり 連体形(過去)]
          →なかなか散らない状態になっていたのを

 ※みてよめる[動詞(マ上一)連用形+接続助詞+動詞(マ四)連体形]
        →見て詠んだ(歌)


 ▼
 ※たれこめ て[動詞(マ下二)連用形+接続助詞]
        →(戸を)閉めこもって

 ※春 の ゆくへ も[名詞+格助詞+名詞+係助詞(強調)]
   しら ぬ ま に[動詞(ラ四)未然形+助動詞 ず 連体形(打消)
          +名詞+格助詞]
           →春がどこへ行くのかもわからないうちに

 ※まち し 桜 も[動詞(タ四)連用形+助動詞 き 連体形(過去)
         +名詞+係助詞]
          →待ちわびていた桜も

 ※うつろひ に けり[動詞(ハ四)連用形+助動詞 ぬ 連用形(完了)
           +助動詞 けり 終止形(詠嘆)]
           →散ってしまったことだなあ】



※個人的な暗唱用に。本文のテキストは、西本経一(にしした きょういち)校註『日本古典全書 古今和歌集』(毎日新聞社、1948年9月)による。解釈は今はおもに、久曽神昇(きゅうそじん ひたく)全訳注『古今和歌集(一)』(講談社学術文庫、1979年9月)と、小沢正夫(おざわ まさお)・松田茂穂(まつだ しげほ)校注・訳『完訳 日本の古典9 古今和歌集』(小学館、1983年4月)を参照している。
 
※ひたすら暗唱は飽きて来ました。どうせ読むのなら、やはり正確に意味がわかったほうが楽しい。とはいえ、1000年に及ぶ解釈の流れを踏まえる時間的な余裕はないので、まっさらな気持ちで、古典文法の定石通りに読んだらどう解釈できるのか、記していくことにしました。テキストと文法のみでどこまで読めるのか興味がわきました。
 手元にある高校生向けの古典文法の教科書は、①浜本純逸(監修)・黒川行信(編著)『九訂版 読解をたいせつにする体系 古典文法』(数研出版、2020年11月。初版は1990年2月)と、②井島正博(編著)・伊藤博美・中島ひとみ(著)『詳説 古典文法』(筑摩書房、2012年12月)の2冊。また、学習者向けの古語辞典は、③中村幸弘(編)『ベネッセ 全訳 コンパクト古語辞典』(1999年11月)と、④林巨樹・安藤千鶴子(編)『新 全訳 古語辞典』(大修館書店、2017年1月)の2冊。文法解析の内容は、ChatGPT と Copilot の AI でチェックしました。AIによる文法分析は大変便利なものですが、同じAIでも聞き方や、聞く日時によって微妙に違ってくるので、注意が必要。最終的な文責は栗木が負う。とりあえず先に進めることを重視し、慣れてきたら前に戻って推敲するつもりです。

2026年3月15日日曜日

【暗唱用69-75】『古今和歌集』巻第2 春歌下①[付・文法解析]

 69 〈題しらず〉 

                読人しらず
春霞たなびく山の桜花うつろはむとや色かはりゆく


春霞がたなびいている山の桜の花は、
 色あせてしまうのだろうか、だんだん色が変わっていく。


 ▼
 ※春霞[名詞]春に立つかすみ
   たなびく[動詞(カ行四段)連体形]
    山の[名詞 + 格助詞 の]→連体修飾(山にある)
     桜花[名詞]
 ※うつろは む[動詞(ハ行四段)未然形 + 推量の助動詞  む 連体形]
   とや[格助詞 と + 係助詞 や]→ 疑問的詠嘆 ~ということだろうか
 ※色 かはり ゆく[名詞+動詞(ラ行四段)連用形+動詞(カ行四段)終止形]
         →色がしだいに変わっていく



70
まてといふに散らでしとまる物ならばなにを桜に思ひまさまし


待てというと、散らないで留まるものならば、
  何を桜に対して思い募らせようか。(いや、募らせはしない。)


 ▼
 ※まて[動詞(タ行四段)命令形]
   と いふ に[格助詞(引用)+動詞(ハ行四段)連体形+接続助詞]
         →待てというと、

 ※散ら で[動詞(ラ行四段)未然形+接続助詞]
   し[副助詞]添え詞。語勢を整える
    とまる[動詞(ラ行四段)連体形]
        →散らないで留まる

 ※物ならば[名詞+断定の助動詞 なり 未然形 + 接続助詞(仮定条件)]

 ※なにを桜に[代名詞+格助詞+名詞+格助詞]
        →何を桜に対して

 ※思ひまさまし[動詞(ハ・四)連用+動詞(サ・四)未然+助動詞(反実仮想)]
         →思い募らせようか、いや、募らせはしない。】



71
のこりなくちるぞめでたき桜花有りて世の中はてのうければ


残りなく散る桜の花こそ見事だ。
 その花が存在する人の世の、
 果て(死ぬまでのごたごた)はつらいもの。 
  だからこそ、残りなく散る桜はいよいよ見事なのだ。


 ▼
 ※のこり なく[動詞(ラ・四)連用形+形容詞(ク活用)連用形]

 ※ちる ぞ[動詞(ラ・四)終止形+係助詞(強意・詠嘆)]
   めでたき[形容詞(ク活用)連体形]
        → 散ることこそ見事な

 ※桜花[名詞]
   有り て[動詞(ラ変)連用形+接続助詞]
        →桜の花があって

 ※世の中[名詞]
  はて の[名詞+格助詞(連体修飾)]
   うけれ ば[ 形容詞(シク活用)已然形+接続助詞 (原因・結果)]
         →世の中の果てはつらいものだから。



72
このさとに旅ねしぬべし桜花ちりのまがひにいへぢ忘れて


この里で旅寝してしまいそうだ、
 桜の花が散りみだれるさまに家路を忘れて


 ▼
 ※このさとに[連体詞+名詞+格助詞]
        →この里で
 ※旅ね し ぬ べし[名詞+動詞(サ変)連用形+完了の助動詞 ぬ 終止形
          +推量の助動詞 べし 終止形]
          →旅寝してしまいそうだ

 ※桜花[名詞]
     →桜の花が

 ※ちり の まがひ に[動詞(ラ四)連用形+格助詞+名詞+格助詞]
           →散りみだれるさまに

 ※いへぢ 忘れ て[名詞+動詞(ラ下二)連用形+接続助詞]
          →家路を忘れて】



73
空蝉の世にもにたるか花ざくらさくとみしまにかつ散りにけり


はかないこの世にも似ているだろうか、花桜よ。
 咲いたと見ているうちにすぐに散ってしまったなあ。


 ▼
 ※空蝉 の[名詞+格助詞]
      →はかないこの世の

 ※世 に も[名詞+格助詞+係助詞]
   に たる か[動詞(ナ上一)連用形+存続の助動詞 たり 連体形
        +係助詞(疑問)]
         →世にも似ているのだろうか

 ※花ざくら[名詞]

 ※さく と[動詞(カ四)終止形+接続助詞(順接確定条件・同時)]
   み し ま に[動詞(ラ上一)連用形+過去の助動詞 き 連体形
         +名詞+格助詞(時間)]
          →咲いたと見ている間に

 ※かつ[副詞]
   散り に けり[動詞[ラ四]連用形+完了の助動詞 ぬ 連用形
         +詠嘆・過去の助動詞 けり 終止形]
          →すぐに散ってしまったことだなあ】



74 〈僧正遍昭によみておくりける〉 
                     惟喬親王
桜花ちらばちらなむ散らずとてふるさと人のきてもみなくに


【僧正遍昭に詠んで送った歌
 
 桜の花よ、散るならばいっそ散ってしまえ。
 散らないからといって、
 昔なじみの人が来ても(どうせ)見ないのだから。

 ※僧正 遍昭 に[名詞+固有名詞+格助詞]
   読み て[動詞(マ四)連用形+接続助詞]
    おくり ける[動詞(ラ四)連用形+連体形]
           →僧正遍昭に読んで送った(歌)


 ▼
 ※桜花[名詞]

 ※ちら ば[動詞(ラ四)未然形+接続助詞(仮定条件)]
   ちらなむ[動詞(ラ四)未然形+強い願望の助動詞 ぬ 未然形
        +意志・推量の助動詞 む 終止形]
         →散るならばいっそ散ってしまえ

 ※散ら ず とて[動詞(ラ四)未然形+打消の助動詞 ず 終止形
         +格助詞+接続助詞(理由)]
         →散らないからといって

 ※ふるさと人 の[名詞+格助詞(主格)]
         →昔なじみの人が

 ※き  て も[動詞(カ変)連用形+接続助詞+係助詞(逆接)]
       →来ても

 ※み なく に[動詞(マ上一)未然形+打消の助動詞 ず 連用形
         +接続助詞(終助詞的詠嘆)] 
        →(どうせ)見ないのだから】



75 〈雲林院にて桜の花のちりけるを見てよめる〉 
                 そうく法師
桜ちる花の所は春ながら雪ぞふりつつきえがてにする


【雲林院で桜の花が散ったのを見て詠んだ歌

 桜の花が散る所は、春なのに
 ふりつづいて消えがたい雪のように見せる

 ※雲林院 にて[名詞+格助詞]
        →雲林院で

 ※桜 の 花 の[名詞+格助詞+名詞+格助詞]
   ちり ける を[動詞(ラ行四段)連用形
          +過去の助動詞 けり 連体形+格助詞]
          →桜の花が散ったのを

 ※見 て よめ る[動詞(マ上一)連用形+接続助詞(順接)
         +動詞(マ四)已然形+完了の助動詞 り 連体形]
          →見て詠んだ(歌)


 ▼
 ※桜 ちる[名詞+動詞(ラ四)連体形]
       →桜が散る

 ※花 の 所 は[名詞+格助詞+名詞+係助詞]
         →花の所は

 ※春 ながら[名詞+接続助詞(逆接)]
       →春なのに

 ※雪 ぞ[名詞+係助詞(強意)]
   ふり つつ[動詞(ラ四)連用形+接続助詞(反復・継続)]
        →雪がふりつづいて

 ※きえ がて[動詞(ヤ下二)連用形+接尾語]
   に する[格助詞(状態)+動詞(サ変)連体形]
        →消えがたく見せる】


※個人的な暗唱用に。本文のテキストは、西本経一(にしした きょういち)校註『日本古典全書 古今和歌集』(毎日新聞社、1948年9月)による。解釈は今はおもに、久曽神昇(きゅうそじん ひたく)全訳注『古今和歌集(一)』(講談社学術文庫、1979年9月)と、小沢正夫(おざわ まさお)・松田茂穂(まつだ しげほ)校注・訳『完訳 日本の古典9 古今和歌集』(小学館、1983年4月)を参照している。
 
※ひたすら暗唱は飽きて来ました。どうせ読むのなら、やはり正確に意味がわかったほうが楽しい。とはいえ、1000年に及ぶ解釈の流れを踏まえる時間的な余裕はないので、まっさらな気持ちで、古典文法の定石通りに読んだらどう解釈できるのか、記していくことにしました。テキストと文法のみでどこまで読めるのか興味がわきました。
 手元にある高校生向けの古典文法の教科書は、①浜本純逸(監修)・黒川行信(編著)『九訂版 読解をたいせつにする体系 古典文法』(数研出版、2020年11月。初版は1990年2月)と、②井島正博(編著)・伊藤博美・中島ひとみ(著)『詳説 古典文法』(筑摩書房、2012年12月)の2冊。また、学習者向けの古語辞典は、③中村幸弘(編)『ベネッセ 全訳 コンパクト古語辞典』(1999年11月)と、④林巨樹・安藤千鶴子(編)『新 全訳 古語辞典』(大修館書店、2017年1月)の2冊。文法解析の内容は、ChatGPT と Copilot の AI でチェックしました。AIによる文法分析は大変便利なものですが、同じAIでも聞き方や、聞く日時によって微妙に違ってくるので、注意が必要。最終的な文責は栗木が負う。とりあえず先に進めることを重視し、慣れてきたら前に戻って推敲するつもりです。


2026年3月7日土曜日

【読了】佐藤秀峰著『ブラックジャックによろしく』『特攻の島』『海猿』など

 Kindle Unlimitedで、佐藤秀峰(さとうしゅうほう。1973年12月- )氏の代表作『ブラックジャックによろしく』『新ブラックジャックによろしく』『特攻の島』『海猿』が全巻読めることを知りました。

 このうち、かつて読んだことがあったのは『ブラックジャックによろしく』のみ。続編が刊行され、すでに完結していたことを今回初めて知り、まずは『新ブラックジャックによろしく』(全9巻)から読み始めたところ、やはり読ませる力のある作品で、一気に全巻読み終えていました。その流れで、元の『ブラックジャックによろしく』(全13巻)も再読しました。こちらも勢いのままに一気に読破。

 続いて、回天特別攻撃隊を扱った作品『特攻の島』(全9巻)を読んでみました。以前から気になっていたのですが、医療マンガ以上に救いのない重い内容で、読んでいてしんどくなるのは漫画としてどうなんだろうと思いつつ、気がついたら最後まで読了。『ブラックジャックによろしく』でも感じたことですが、客観的なデータの蓄積が多少物足りない。もともと作者の主観が強く出てくる作風なので、もとになった参考文献一覧などはあってほしかったと思います。この作品は、完成に苦労したのではないか、と感じました。

 どれも一気に読めるので、それならば未読であった『海猿』(全12巻)も外せません。初めて読んでみると、他の作品よりもエンターテイメント重視で、最後まで楽しく読み通すことができました。

 書誌をまとめておきます。

●『海猿』
 ◎雑誌「週間ヤングサンデー」(小学館)
   1999年22・23合併号(同年5月)~2001年34号(同年8月
 ◯単行本「小学館 ヤングサンデーコミックス」
   第1巻(1999年5月)~第12巻(2001年10月

●『ブラックジャックによろしく』
 ◎雑誌「モーニング」(講談社)
   2002年2月号 ~ 2006年1月号
 ◯単行本「講談社 モーニングKC」
   第1巻(2002年5月)~第13巻(2006年9月

●『新ブラックジャックによろしく』
 ◎雑誌「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)
   2007年8号(同年2月)~2010年33号(同年7月
 ◯単行本「小学館 ビッグコミックス」
   第1巻(2007年5月)~第9巻(2010年9月

●『特攻の島』
 ◎雑誌「週刊漫画TIMES」(芳文社)
   2004年から2017年12月22日号まで不定期連載(Wikipedia 参照)
 ◯単行本「芳文社コミックス」
  第1巻(2007年1月)~第9巻(2017年3月


 個人的には、新編も含めて『ブラックジャックによろしく』がお気に入りです。Kindle Unlimited にて全編公開されるまでに紆余曲折もあったようですが、今回は深入りしない。ただ大量の優れた作品を一気読みできて楽しく濃い時間を過ごせました。

 おかげて『与謝野源氏』など、定期的な読み物がまた中断。このまま積ん読にならないように再開していきます。

2026年2月15日日曜日

【読了】与謝野晶子訳『源氏物語』第32・33・34帖「梅が枝」「藤のうら葉」「若菜上」

  与謝野晶子(よさのあきこ。1878-1942)氏による現代語訳『源氏物語』。1・2月は、

  第32帖「梅が枝(うめがえ)」https://amzn.to/4cPLOpx
  第33帖「藤のうら葉(ふじのうらは)」https://amzn.to/4da8ill
  第34帖「若菜 上(わかな)」https://amzn.to/4uzerO1

の3帖を読みました。夕霧と雲井の雁の結婚を機に物語が新しい動きを見せていきます。そこで落ち着くかと思えば、女三の宮と柏木の大問題が起こって、再び読ませる力を取り戻した感じがします。とくに「若菜」の帖は紫式部の気合の入り方が違う。またこの先が楽しみになって来ました。

 与謝野『源氏』は、全帖「青空文庫」で読めます。青空文庫版の底本は『全訳源氏物語 中巻』(角川文庫、1971年11月、改版初版発行)の第39版(1994年6月発行)が用いられています。もともとは上田英代(うえだひでよ)氏が、古典総合研究所のHP上(http://www.genji.co.jp)に入力公開されていたものを、青空文庫形式に編集しなおしてあります。

 校正には第44版(2002年1月発行)が使用されました。
  第32帖「梅が枝」は、
   鈴木厚司氏が校正を担当し、
   2003年9月3日に青空文庫ファイルを作成。
  第33帖「藤のうら葉」は、
   kompass氏が校正を担当し、
   2003年9月8日に青空文庫ファイルを作成。
  第34帖「若菜 上」は、
   門田裕志・小林繁雄の両氏が校正を担当し、
   2004年3月9日に青空文庫ファイルを作成。
と、各巻末に明記されていました。


2026年2月8日日曜日

【読了】学研まんが『日本の歴史 12 明治維新 明治時代・前期』(1982年3月)

   Kindle Unlimited で読む漫画版日本史。国学院大学名誉教授・文学博士(※1982年刊行当時)樋口清之(ひぐちきよゆき。1909~1997)監修、福田三郎(まんが)『学研まんが 日本の歴史 12 明治維新 明治時代・前期』(学習研究社、1982年3月)を読みました。


樋口清之(監修)
福田三郎(まんが)
『学研まんが 日本の歴史 12 明治維新 明治時代・後期』
(学習研究社、1982年3月)

 1 尊王攘夷
 2 薩長同盟ができる
 3 江戸幕府ほろぶ
 4 戊辰戦争
 5 新政府の出発
 6 版籍奉還と廃藩置県
 7 四民平等と徴兵令
 8 産業をおこす
 9 新政府の外交
 10 文明開化

の10章仕立て。中学の歴史よりは遥かに詳しく、高校の日本史より少し優しいレベル。最近のマンガ版日本の歴史よりはずっと詳しいので、大人の学び直しにもちょうどよいです。大学で樋口清之博士の日本史概説を拝聴する気分で楽しく読み進めることができました。

 電子版の奥付には(学研教育出版、2012年5月 version1.0発行)と、またAmazonの説明書きには書籍版の「巻頭巻末資料は電子版では未掲載」とありました。

2026年2月1日日曜日

【読了】学研まんが『世界の歴史 12 アジアの植民地化と無抵抗主義者ガンジー』(1993年11月)

 kindle unlimited で読み進めている漫画版世界史。早稲田大学教授(※1993年刊行当時)長澤和俊(ながさわかずとし。1928~2019)監修、ムロタニツネ象(まんが)『学研まんが 世界の歴史 12 アジアの植民地化と無抵抗主義者ガンジー』(学習研究社、1993年11月)を読みました。


長澤和俊監修)
ムロタニツネ象(案・構成・まんが)
『学研まんが 世界の歴史 12 アジアの植民地化と無抵抗主義者ガンジー
(学習研究社、1993年11月)

 1 アヘン戦争おこる
 2 洪秀全と太平天国の乱
 3 セポイの反乱とインド帝国
 4 ガンジーとインドの独立

の4章仕立て。高校の世界史を一つ一つ噛み砕いて、やさしく説明してもらえてる感じで、興味深く読み進めることができました。最近のマンガ版世界史と比べると、文字も使ってかなり詳しく描かれているので、大人でも結構勉強になります。小中学生でも十分読めますが、歴史に興味がないとそんなに面白くはないかもしれません。歴史好きなお子さんをますます好きにするための本格的なマンガ版世界史といえそうです。

 電子版の奥付には(学研教育出版、2015年6月 version1.0発行)とあり、Amazonの説明書きには、書籍版の「巻頭巻末資料は電子版では未掲載」とありました。

2026年1月11日日曜日

【読了】武田一義著『ペリリュー 楽園のゲルニカ 10・11』(白泉社、2021年)

  Kindle Unlimited で読み始めた武田一義(たけだかずよし)氏の戦争漫画『ペリリュー ‐楽園のゲルニカ』。無料の6巻はあっという間に読み終わり、追加であと2巻。物語が一応の完結を迎えるまで一気に読んでしまいました。久しぶりに強い魅力のある漫画を読みました。このあとさらに外伝として4巻あるようですが、それは少し時間を空けたいと思います。

 ペリリュー島の戦いは、1944年9月15日から11月27日にかけて行われた太平洋戦争末期の戦闘である。日米両軍は孤立した島の戦場において、長期にわたる激しい消耗戦を展開した。米軍は約8,000人に及ぶ死傷者を出し、日本軍守備隊約1万人はほぼ壊滅状態となり、終戦後まで島内に潜伏していた兵士のうち、1947年4月に帰順した者は34人であったとされている〈※この説明は、ChatGPTとの対話によって生成。文責は栗木。〉


武田一義(たけだかずよし 1975- )著
平塚柾緒(ひらつかまさお 1937- 太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 10』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2021年1月)

 第72話 脱走①          (『ヤングアニマル』2020年7号)
 第73話 脱走②          (『ヤングアニマル』2020年8号)
 第74話 脱走③          (『ヤングアニマル』2020年11・12号)
 第75話 脱走④          (『ヤングアニマル』2020年13・14号)
 第76話 投降         (『ヤングアニマル』2020年15号)
 第77話 田丸 均       (『ヤングアニマル』2020年16号)
 第78話 戦場の匂い       (『ヤングアニマル』2020年17号)
 第79話 残りし者 残されし者 (『ヤングアニマル』2020年19号)



武田一義 著
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 11』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2021年7月)

 第80話 ペリリュー2017/東京2015 (『ヤングアニマル』2020年22号)
 第81話 日本1947          (『ヤングアニマル』2020年23号)
 第82話 筑波1948          (『ヤングアニマル』2020年24号)
 第83話 水戸1948          (『ヤングアニマル』2021年2号)
 第84話 ペリリュー1972       (『ヤングアニマル』2021年3号)
 第85話 ペリリュー1975       (『ヤングアニマル』2021年4号)
 第86話 日本2016          (『ヤングアニマル』2021年6号)
 第87話 ペリリュー2017       (『ヤングアニマル』2021年8号)


2026年1月9日金曜日

【読了】武田一義著『ペリリュー 楽園のゲルニカ 7・8・9』(白泉社、2019-20年)

 Kindle Unlimited で読み始めた武田一義(たけだかずよし)氏の戦争漫画『ペリリュー ‐楽園のゲルニカ』。無料の6巻で満足するはずもなく、続巻を追加購入して読み進めました。私が知らなかっただけで、昨年12月に映画化公開され、話題になっていたようです。映画を観に行く時間は恐らく取れませんが、原作は最後まで読んでおこうと思います。


 ペリリュー島の戦いは、1944年9月15日から11月27日にかけて行われた太平洋戦争末期の戦闘である。日米両軍は孤立した島の戦場において、長期にわたる激しい消耗戦を展開した。米軍は約8,000人に及ぶ死傷者を出し、日本軍守備隊約1万人はほぼ壊滅状態となり、終戦後まで島内に潜伏していた兵士のうち、1947年4月に帰順した者は34人であったとされている〈※この説明は、ChatGPTとの対話によって生成。文責は栗木。〉



武田一義(たけだかずよし 1975- )著
平塚柾緒(ひらつかまさお 1937- 太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 7』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2019年7月)

 第48話 長い1日・侵入    (『ヤングアニマル』2018年21号)
 第49話 長い1日・探索    (『ヤングアニマル』2018年23号)
 第50話 長い1日・夜明け   (『ヤングアニマル』2018年24号)
 第51話 新しい日々      (『ヤングアニマル』2019年2号)
 第52話 離合集散       (『ヤングアニマル』2019年3号)
 第53話 楽しむ心       (『ヤングアニマル』2019年4号)
 第54話 来たるべき日     (『ヤングアニマル』2019年6号)
 第55話 その日を待ちながら  (『ヤングアニマル』2019年7号)



武田一義 著
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 8』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2020年1月)

 第56話 ペリリュー 昭和21年 秋(『ヤングアニマル』2019年8号)
 第57話 もしかして       (『ヤングアニマル』2019年11号)
 第58話 だとしたら       (『ヤングアニマル』2019年12号)
 第59話 WAR ENDS       (『ヤングアニマル』2019年14号)
 第60話 生きる希望と絶望    (『ヤングアニマル』2019年15号)
 第61話 日常の中の悪夢     (『ヤングアニマル』2019年16号)
 第62話 吉敷佳助        (『ヤングアニマル』2019年18号)
 第63話 違う道         (『ヤングアニマル』2019年19号)



武田一義 著
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 9』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2020年7月)

 第64話 指揮官②    (『ヤングアニマル』2019年20号)
 第65話 どうか     (『ヤングアニマル』2019年22号)
 第66話 プリーズ    (『ヤングアニマル』2019年23号)
 第67話 戦いは終わらず (『ヤングアニマル』2019年24号)
 第68話 捜索網の下で  (『ヤングアニマル』2020年2号)
 第69話 台風      (『ヤングアニマル』2020年3号)
 第70話 狂熱      (『ヤングアニマル』2020年4号)
 第71話 仲間たち    (『ヤングアニマル』2020年6号)


2026年1月7日水曜日

【読了】武田一義著『ペリリュー 楽園のゲルニカ 4・5・6』(白泉社、2018-19年)

 Kindle Unlimited で読み始めた武田一義(たけだかずよし)氏の戦争漫画『ペリリュー ‐楽園のゲルニカ』。思わず惹き込まれてすぐに第4・5・6巻を読みました。絵柄がかわいらしいからか、深刻な内容にもかかわらず漫画としてのユーモアもあって、よく創り込まれたストーリーに魅了されました。もっと早く読んでおくべきでした。戦争漫画も『はだしのゲン』のころからずいぶん様変わりしていますが、現実には体験していない分、かえって冷静な目で見つめられる良さがあると思いました。


 ペリリュー島の戦いは、1944年9月15日から11月27日にかけて行われた太平洋戦争末期の戦闘である。日米両軍は孤立した島の戦場において、長期にわたる激しい消耗戦を展開した。米軍は約8,000人に及ぶ死傷者を出し、日本軍守備隊約1万人はほぼ壊滅状態となり、終戦後まで島内に潜伏していた兵士のうち、1947年4月に帰順した者は34人であったとされている〈※この説明は、ChatGPTとの対話によって生成。文責は栗木。〉



武田一義(たけだかずよし 1975- )著
平塚柾緒(ひらつかまさお 1937- 太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 4』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2018年2月)

 第24話 11月24日(後編) (『ヤングアニマル』2017年11号)
 第25話 臨界点      (『ヤングアニマル』2017年14号)
 第26話 掃討部隊     (『ヤングアニマル』2017年15号)
 第27話 包囲網      (『ヤングアニマル』2017年16号)
 第28話 生存本能     (『ヤングアニマル』2017年18号)
 第29話 山の中 海の中  (『ヤングアニマル』2017年19号)
 第30話 ひみつきち    (『ヤングアニマル』2017年20号)
 第31話 祈りの日     (『ヤングアニマル』2017年22号)



武田一義 著
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 5』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2018年7月)

 第32話 伝令      (『ヤングアニマル』2017年23号)
 第33話 再起の第一歩  (『ヤングアニマル』2017年24号)
 第34話 糧秣奪取作戦  (『ヤングアニマル』2018年2号)
 第35話 隣り合う地獄  (『ヤングアニマル』2018年3号)
 第36話 大山      (『ヤングアニマル』2018年5号)
 第37話 指揮官     (『ヤングアニマル』2018年6号)
 第38話 生存本能②   (『ヤングアニマル』2018年7号)
 第39話 平穏な日々   (『ヤングアニマル』2018年9号)



武田一義 著
平塚柾緒(太平洋戦争研究会)原案協力
『ペリリュー 楽園のゲルニカ 6』
(白泉社〔Young Animal Comics〕2019年1月)

 第40話 水戸・ペリリュー (『ヤングアニマル』2018年10号)
 第41話 衝動       (『ヤングアニマル』2018年11号)
 第42話 ネズミ退治    (『ヤングアニマル』2018年14号)
 第43話 自裁       (『ヤングアニマル』2018年15号)
 第44話 追われる者たち  (『ヤングアニマル』2018年16号)
 第45話 僕は       (『ヤングアニマル』2018年17号)
 第46話 戦利品②     (『ヤングアニマル』2018年19号)
 第47話 長い1日・日暮れ    (『ヤングアニマル』2018年20号)