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2013年12月28日土曜日

【読了】吉川英治 著『宮本武蔵(八)』〔新潮文庫〕

吉川英治(明治25年〔1892〕8月~昭和37年〔1962〕9月)が、
43歳の時(昭和12年〔1935〕)から4年かけて執筆した
小説『宮本武蔵』の第8巻を読み終えました。

今年の2月から読み始めていますので、
毎月1冊くらいのペースで、10ヶ月ほどで読み終わったことになります。


吉川英治 著
『宮本武蔵(八)』
〔新潮文庫、平成25年9月〕

 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

最終巻に入ると、
これまで広げてあった筋書きが、
終結に向かって一つずつ解決していく様子が読み取れて、

あとは最後まで、
一気に読み終えることができました。

読み終わるまでは、
宮本武蔵が亡くなるまでのことが描かれていると思っていたので、

佐々木小次郎との戦いまでで
話がプツリと途切れてしまうのは、
若干意外な感じもありましたが、

もともと史実としての
「宮本武蔵」像にこだわった小説ではないので、
ちょうど良い加減の幕切れのようにも思いました。

また晩年の作である『五輪書』に一切言及されていなかったのも意外でしたが、

40代前半の吉川氏にとって、
晩年の武蔵がたどりついた境地とはまだ一定の距離があったのかもしれません。


全体を読んで感じるのは、

天才的といえる
吉川英治の文章の冴えです。

とてもわかりやすいのですが、
日本人としての心に訴えかけてくる、
独特の雰囲気のある文章で、

このレベルの文章は、
どうあがいても私には書けないな、
としきりに感心しながら読み進めていました。

読後に爽快な印象を残す小説で、
40代前半のうちに一度読んでおけて良かったです。


新潮文庫版の吉川英治、次は年明けに、
長編『新・平家物語』が出るようなので、そちらもまた読んでいこうと思います。


※Wikipediaの「宮本武蔵(小説)」「宮本武蔵」を参照。

2013年11月30日土曜日

【読了】吉川英治 著『宮本武蔵(七)』〔新潮文庫〕

吉川英治(明治25年〔1892〕8月~昭和37年〔1962〕9月)が、
43歳の時(昭和12年〔1935〕)から4年かけて執筆した
小説『宮本武蔵』の第7巻を読み終えました。

第6巻の読了からふた月ほどかかりました。


吉川英治 著
『宮本武蔵(七)』
〔新潮文庫、平成25年8月〕

 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

全8巻なので、
あと1冊を残すのみとなったわけですが、

話しの内容も、
何となく終わりを意識して、
話題の回収に向かっているように感じられました。


手に汗握るほどではないのですが、
間延びするでもなく、それなりに楽しみながら、
1巻読み終えておりました。

ここからどのように終結に向かうのか興味深いです。


全体を読んで来て、
吉川英治が40代半ばに至るまでの心の葛藤が、
作品に反映されているようにも感じられるので、

40を過ぎたばかりの私には、
ちょうど等身大の作品として共感できるところが多くあるようです。

それではあと1冊、
じっくり楽しみたいと思います。


※Wikipediaの「宮本武蔵(小説)」を参照。

2013年9月23日月曜日

【読了】吉川英治著『宮本武蔵(六)』(新潮文庫)

吉川英治(明治25年〔1892〕8月-昭和37年〔1962〕9月)が、

43歳の時(1935)から4年の歳月をかけて執筆した
『宮本武蔵』を新潮文庫で読み進めておりますが、
ようやく第6巻を読み終えました。


吉川英治著
『宮本武蔵(六)』
(新潮文庫、平成25年7月)
 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

ここに来て、
多少趣きが変わったというか、

ほとばしる激情をぶつけ、
戦いを至上のものとして生きることへの、

一定の限界を感じたあとに、

人はどのように成熟していけば良いのかを、
試行錯誤していく段階に来たように思いました。

そんな難しいことを、
誰にでもわかりやすい国民文学に昇華させて、
表現することが可能であったことに驚きました。

むしろこの、
人生の後半に向けて、
どのように生き切るべきなのかを描くためにこそ、
吉川氏は「宮本武蔵」を選んだのかもと思いました。

まだあと2冊を残しておりますが、
飽きるよりはむしろ、高まる期待に胸おどらせる
読書の秋を過ごしております。

2013年7月31日水曜日

【読了】吉川英治著『宮本武蔵(五)』(新潮文庫)


吉川英治著
『宮本武蔵(五)』
(新潮文庫、平成25年6月)
 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

『宮本武蔵』の第5巻を読み終えました。

全8巻のはずなので、
後半にさしかかったことになります。

あちらこちらに物語を広げられるだけ広げている段階でしょうか。

吉川英治なればこそ、
退屈せずに読み進められますが、

今後の展開がいまいち予想できないため、
多少ペースダウンしてしまいました。

でもこの際なので、
今回は必ず読了しようとは思っております。

では第6巻へと進みましょう。

2013年6月17日月曜日

【読了】吉川英治著『宮本武蔵(四)』(新潮文庫)


吉川英治 著 『宮本武蔵(四)』
(新潮文庫、平成25年5月)
 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

『宮本武蔵』の第4巻を読み終えました。

このあたりからは今回初めて読むので、
こう言い切って良いのかはまだわかりませんが、

宮本武蔵という歴史上の人物に仮託して、

一人の男子が男性へと成長していくまでの
心の葛藤が見事に描かれた小説であるように感じました。

今読んでも十分に面白いのですが、
できれば二十歳前後までに読んでおけたら良かったな、
と後悔しました。

絶妙な匙加減で
心のひだに入り込んで来る
文章のうまさにも感服しました。

それでは楽しみつつ、
第5巻へと進みます。

2013年5月1日水曜日

【読了】吉川英治著『宮本武蔵(三)』(新潮文庫)


吉川英治著
『宮本武蔵(三)』
(新潮文庫、平成25年4月)

 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。

さて順調に、
『宮本武蔵』の第3巻を読み終えました。

このあたりは、
前に読んだときにはもう挫折していたので、
初めて読むことになりますが、

吉川英治のとびきりの文章に導かれながら、
楽しんで読み進めることができました。

武蔵の成長をともに味わう感覚は、
過ぎ去りし自らの青春時代を省みつつ、

十代二十代のときに、
『宮本武蔵』に出会えなかったことを残念に思いました。

月1冊、ちょうどいいペースで進んでおります。
もう第4巻が出るころでしょうか。

2013年3月25日月曜日

【読了】吉川英治 著 『宮本武蔵(二)』(新潮文庫)


国民作家・吉川英治
(明治25年〔1893〕8月-昭和37年〔1962〕9月)が、
42歳のときから4年かけて執筆した小説

『宮本武蔵』第2巻(新潮文庫)を読み終えました。




吉川英治 著『宮本武蔵(二)』
(新潮文庫、平成25年2月)

 ※全編の初出は
  『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から
   昭和14年(1939)7月11日まで。


このあたりまでは、
前に途中で挫折したときにも読んでいたので、

ああそうだったと思い出しながら、
楽しんで読み終えることができました。

前回よりも、
吉川氏の文章の上手さが
染み入ってくるのも1冊目と同じでした。

ものすごく自然に、
とんでもなく上手い文章を書いていて、
これは真似できないな、としきりに感心しました。


今のところ、
剣術家、兵法家としての「宮本武蔵」に、
それほど興味があるわけではないのですが、

国民作家・吉川英治が描いた
「宮本武蔵」像には大いに興味があります。


月に1冊のペースで刊行されるようなので、
合わせてぜひ読了したいと思っております。

もうすぐ第3巻が出ることでしょうか。



※Wikipedia の「吉川英治」「宮本武蔵(小説)」「宮本武蔵」の各項目を参照。

2013年2月25日月曜日

【読了】吉川英治 著 『宮本武蔵 (一)』(新潮文庫)

吉川英治(明治25年〔1893〕8月-昭和37年〔1962〕9月)が、

42歳のときから4年かけて執筆した小説
『宮本武蔵』が新潮文庫から刊行されるようなので、
読んでいこうと思います。



吉川英治 著『宮本武蔵(一)』
(新潮文庫、平成25年1月)

 ※全編の初出は『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から昭和14年(1939)7月11日まで。


2年近く前にも、
講談社 吉川英治歴史時代文庫本で2冊目まで読み、
そのまま中断しておりました。

今回の再刊、
表紙の絵はあまり好みではないのですが、

活字がとても大きく、読みやすいのに惹かれて購入し、
読み始めたところ、2週間ほどで読み終えました。


いずれ読んでおきたいと思っていたので、
この機会に、続巻が出るごとに読んでいこうと思います。


前に読み始めたときよりも、
すんなり話が頭に入って来るのは、

活字が大きくなったからなのか、
文体になじんできたからなのか、
どちらなのかはよくわかりませんが、

今回はより一層、
吉川氏の文章のすばらしさに魅了されている自分がいました。

数学者の岡潔氏が、
吉川英治氏の文章を絶賛されていたことを思い出し、
国民作家と言われるゆえんを垣間見た気がします。


以前なら、
武蔵(たけぞう)的な生き方を、
熱すぎる!と若干遠ざける私がいたように思うのですが、

ある年齢を過ぎると、
日本人としての琴線に触れるところがあるのかもしれません。

今回は私の心にぴったりと寄り添って来るように感じました。


私の世代は、
吉川英治はもとより、
司馬遼太郎でさえ過去に活躍した歴史小説家の一人でしたので、

まだこれから、
読みなおす機会を待っている作品が色々とひかえております。

司馬遼太郎は多少難しい気もしますが、

吉川英治は、総ルビにすれば、
小学生でも十分に読みこなせる内容なので、

小学生向けに、
総ルビで『三国志』『宮本武蔵』などの代表作を復刊してほしいな、
と思っています。

どちらかと言えば、
若いころに読んだ方が、共感する部分の大きい作品だと思うので。


※Wikipedia の「吉川英治」「宮本武蔵(小説)」の各項目を参照。

2011年6月25日土曜日

【読了】吉川英治『宮本武蔵(二)』

さてこちらも、ほぼ一ヶ月で読み終えました。

吉川英治『宮本武蔵(二)』

(講談社、吉川英治歴史時代文庫15、平成元年11月)

これが一番読みやすかったのですが、
『明治天皇』と『ローマ人の物語』を読み終わるまで、
わざとゆっくり読み進めておりました。


宮本武蔵の伝記、
といってしまうと語弊があるでしょうが、
8冊読み終えて、
宮本武蔵と一心同体になって、
宮本武蔵ってすごい!
と思って、前向きに生きて行くことができるとしたら、


それ以上、何も求めるべきなのでしょうか。


叙述されてこその歴史です。


それならば、誰しもが読みやすく、
共感をもっていただける著作として、
宮本武蔵を書き上げたことの価値は
絶大なものがある、と思うのでした。


では第3冊目に入ります。

2011年5月24日火曜日

【読了】吉川英治『宮本武蔵(一)』

『三国志』を読み終えて、
次はどの吉川作品に挑戦しようかなと、いくつか手を取ったなかで、
強く惹き込まれたのが『宮本武蔵』でした。

吉川英治『宮本武蔵(一)』
(講談社、吉川英治歴史時代文庫14、平成元年11月)


剣の道に特別な関心があるわけではなかったので、
はじめは『新書太閤記』あたりを、と思っていたのですが、
はじめの数ページ立ち読みしたら、そのまま止まらなくなりました。

これは宮本武蔵に仮託して、
人間はいかに生きるべきか、を説いた、
吉川氏の人生論のようです。

『三国志』のときもその筆力に感心したのですが、
『宮本武蔵』はストーリーが複雑なわけではないので、
吉川さんの筆の冴えがよくわかります。

こんな日本語はめったに書けないなあ、
としきりに感心しました。

では第二巻に進みます。

2011年5月4日水曜日

【読了】吉川英治『三国志』全八冊

吉川英治『三国志(一)~(八)』
(講談社、吉川英治歴史時代文庫33~40、1989年4月~1989年5月)

確か昨年末から読みはじめ、
4ヶ月かけてようやく読了しました。

特に飽くこともなく、
2週間1冊のペースで
読み進めることができました。

噂に違わず、
さまざまな個性をもった人間の型の宝庫で、

これを小中学生のときに、
夢中で読む機会があったなら、

人と人との織り成す世間の複雑さについて、
もう少し色んな知恵を身につけておけたのに、

と感じました。

吉川氏の達意の文章にも感謝。

私の中の古典として、今後もまた、
読み返していきたいと思います。


一つ難点。
ルビが少なく、恐らく小中学生では、
なかなか読み進められないのではないか、
と思いました。

内容的には、
小中学生のときに接しておきたい作品だと思うので、
総ルビに近いかたちで提供されていたなら、
と思います。


次はまた、
横山光輝氏の漫画版に戻ってみましょうか。