2025年6月8日日曜日

【読了】ビキナーズ・クラシックス 『竹取物語』(角川ソフィア文庫、2001年9月)

 Kindle Unlimited で『ビキナーズ・クラシックス 日本の古典 竹取物語(全)』(角川ソフィア文庫、2001年9月)を読みました。表紙には角川書店編とあるだけですが、ブックカバーのそでに「武田友宏(たけだともひろ)」氏の略歴を掲げてあり、「はじめに」の文末にも「平成十三年七月 古典茶房 武田 友宏/協力 前田 恵美」とあることから、主な編者は武田友宏氏とみて問題ないでしょう。


角川書店編
『ビキナーズ・クラシックス 日本の古典 竹取物語(全)』
(角川ソフィア文庫、2001年9月)
 ※電子書籍は2011年9月に角川学芸出版より刊行。

 平安時代に刊行された日本の古典は、あらすじだけでもざっと一通り目を通しておきたいと思い、まずは『竹取物語』から読んでみました。毎年中1の国語で一部を取り上げますが、そういえば全体を読んでいなかったなあと思い、とりあえず、わかりやすい現代語訳がついていて全文が読めるものを探してみました。

 原文はさっと目を通す程度に。現代語訳はしっかりと。寸評やコラムは端折りながら。予想していたよりも巧みに構成された文章で、無理することなく最後まで興味深く読み終えることができました。御伽草子のようなイメージでいましたが、もう少し作為の跡が明らかな印象。馴染みのある官職名がいろいろと出て来たので、作者の推測などしたら面白そうですが、恐らくそんな研究は尽くされているのでしょう。

 これは原文をそばに置いておきたいと思ったので、新潮日本古典集成本の『竹取物語』を注文しました。


2025年6月5日木曜日

【読了】学研まんが『世界の歴史 4 古代中国文明と秦の始皇帝』(1992年5月)

    kindle unlimited で読む漫画版世界史。早稲田大学教授(※1992年刊行当時)長澤和俊(ながさわかずとし。1928~2019)監修、ムロタニツネ象(まんが)『学研まんが 世界の歴史 4 古代中国文明と秦の始皇帝』(学習研究社、1992年5月)を読みました。


長澤和俊監修)
ムロタニツネ象(案・構成・まんが)
『学研まんが 世界の歴史 4 古代中国文明と秦の始皇帝』
(学習研究社、1992年5月)

 1 中国に国家が生まれる
 2 万里の長城を築く
 3 項羽と劉邦の争い
 4 シルクロードと張騫
 5 黄巾の乱がおこる

の5章仕立て。世界史のなかで中国史はまだ知っているほうですが、一素人に過ぎないので、高校の世界史の講義を聞く感覚で、楽しく読み進めることができました。漫画によって場面を具体的にイメージできるところ、わかりにくければ直ちに読み返せるところなどメリットが多いので、(時間がたっぷりある場合は)漫画による歴史の勉強はおすすめです。

 電子版の奥付には(学研教育出版、2015年4月 version1.0発行)とありました。Amazonの説明書きには、書籍版の「巻頭巻末資料は電子版では未掲載」ともありました。こちらも書籍版は数年前に購入済みです。

2025年6月3日火曜日

【読了】学研まんが『日本の歴史4 栄える貴族 平安時代』(1982年1月)

   Kindle Unlimited で読む漫画版日本史。国学院大学名誉教授・文学博士(※1982年刊行当時)樋口清之(ひぐちきよゆき。1909~1997)監修、大倉元則(まんが)『学研まんが 日本の歴史4 栄える貴族 平安時代』(学習研究社、1982年1月)を読みました。
樋口清之(監修)
大倉元則(まんが)
『学研まんが 日本の歴史4 栄える貴族 平安時代』
(学習研究社、1982年1月)

 1 平安京と桓武天皇
 2 政治のたて直し
 3 最澄と空海
 4 藤原氏と摂関政治
 5 藤原道長の栄え
 6 荘園の発達と人々のくらし
 7 武士のおこりと源氏・平氏
 8 院政が始まる
 9 保元・平治の乱

の9章仕立て。中学の歴史教科書よりはるかに詳しく、高校で習う日本史をやさしく語り直した印象です。『梅干と日本刀』や『逆・日本史』で昔懐かしい樋口先生のよく練り込まれた講義を聴く感覚で、たいへん勉強になりました。このシリーズは書籍でも揃えてあるので、一度と言わず、今後も繰り返し読みたいです。

 電子版の奥付には(学研教育出版、2011年9月 version1.0発行)と、またAmazonの説明書きには書籍版の「巻頭巻末資料は電子版では未掲載」とありました。

2025年6月1日日曜日

【読了】与謝野晶子訳『源氏物語』第7・8・9帖「紅葉賀」「花宴」「葵」

 与謝野晶子(よさのあきこ。1878-1942)氏による現代語訳『源氏物語』。5月は、

  第7帖「紅葉賀(もみじのが)」〈https://amzn.to/44XLgtJ
  第8帖「花宴(はなのえん)」〈https://amzn.to/3ZDF5Hx
  第9帖「葵(あおい)」〈https://amzn.to/3SxvRsF

の3帖を読みました。登場人物が増えてきてだんだんこんがらがってきましたが、まだ大丈夫。久しぶりだったからか「葵」の内容が記憶と違っていて、びっくりしました。でも実によく創り込まれた小説で、紫式部の小説家としての能力の高さに感服。

 与謝野『源氏』は、全帖「青空文庫」で読めます。青空文庫版の底本は『全訳源氏物語 上巻』(角川文庫、1971年8月、改版初版発行)の第56版(1994年12月発行)が用いられています。もともとは上田英代(うえだひでよ)氏が、古典総合研究所のHP上(http://www.genji.co.jp)に入力公開されていたものを、青空文庫形式に編集しなおしたものです。

 校正には第71版(2002年4月発行)が使用され、
  第7帖「紅葉賀」は、
   kompass 氏が校正を担当し、
   2003年7月に青空文庫ファイルを作成。
  第8帖「花宴」は、
   小林繁雄氏が校正を担当し、
   2003年4月に青空文庫ファイルを作成。
  第9帖「葵」は、
   kompass 氏が校正を担当し、
   2003年7月に青空文庫ファイルを作成。
と、各巻末に明記されていました。