年末年始、論文執筆が思うように進まなかったので、その代わりとして秋から冬にかけて購入した専門書をいくつか紹介します。近くに大きな図書館がないので、毎月1、2冊、古本で安値がつくのを待って少しずつ購入しています。
2022年1月18日火曜日
最近買った本(研究報告の代わりに)
2022年1月15日土曜日
黒猫騒動(新年のご挨拶)
2021年11月2日火曜日
愛知県図書館へ(研究報告)
秋休みの最終日、家から1時間ほどかけて、愛知県図書館へ調べ物に行ってきました。
「青縹書」「青縹紙」の逸文を再検討する上で、『図書寮叢刊 御産部類記』をみる必要に迫られました。宮内庁書陵部のホームページ上に写真版が公開されていますが、翻刻が出ている以上、見ておくのが筋でしょう。いっそ購入しようかとも思いましたが、古書でまずまずの値がついていたので今回は見送りました。近くの図書館で検索をかけると、愛知県図書館に所蔵されていることがわかったので、この機会に拝見し、必要箇所をコピーして来ました。
『西宮記』と『北山抄』の関係を追求しようと、『北山抄』に手を広げたところ、『北山抄』の研究者として大江匡房の名が自然に上がってきました。今のところ『江家次第』そのものについて扱うつもりはないのですが、『江記』『江家次第』『江家年中行事』『年中行事秘抄』などの研究史だけでも正確に把握しておこうと代表的な論文をいろいろ味読中。昨年手に入れた『江記逸文集成』がここに来て役立っています。
今年は受験生の方に多く入塾していただいたため、論文の執筆に使える時間はごくわずかです。その分思案を巡らす時間をたくさんいただいたと思って、機が熟すまで検討を重ねます。
健康に気をつけて、いざ冬期講習の準備に。
2021年10月28日木曜日
【読了】下村湖人著『次郎物語 第一部』
下村湖人(しもむらこじん 1884-1955)氏の名作『次郎物語』が、岩波文庫にお目見えしたことを知り、購入したのは昨年夏のこと。中学生のころに学校の図書室で出会い、夢中で読んだ記憶が鮮やかに残る一冊です。それ以来、いずれ再読をと思っていました。
下村湖人(しもむらこじん)著
『次郎物語 第一部』(岩波文庫、2020年4月)
※『次郎物語(第二部)』(ポプラ社文庫、1980年2月)所収「年譜」に、
1936年1月(52歳)、『次郎物語』の執筆に着手。雑誌「青年」に連載。
1938年8月(54歳)、『次郎物語』(後の次郎物語第一部)を脱稿。
1941年2月(57歳)、『次郎物語』(後の第一部)を出版。
とある。年譜の編者について明記されていないが、「解説」執筆者の永杉喜輔(ながすぎきすけ)氏が作成されたものであろう。
美しい装丁にも惹かれ、読む気満々だったのですが、いざ読もうとすると活字の小ささが多少厳しく、第一部だけ買ってあとは「積ん読」状態になっていました。
今年に入って、昔読んだのと同じ版なら読みやすいのではと考え、挿絵の記憶を頼りに探してみたところ、ポプラ社文庫版『次郎物語』と一致することがわかりました。廃刊状態でしたが、古本を安値で見つけ、5冊セットで購入しました。こんな感じの表紙です。
下村湖人(しもむらこじん)著
『次郎物語(一部)』(ポプラ社文庫、1980年1月。294頁)
『次郎物語(二部)』(ポプラ社文庫、1980年2月。286頁)
『次郎物語(三部)』(ポプラ社文庫、1980年3月。252頁)
『次郎物語(四部)』(ポプラ社文庫、1980年4月。302頁)
『次郎物語(五部)』(ポプラ社文庫、1980年4月。322頁)
親しみやすい、漫画のようなタッチの次郎像は、ヒサクニヒコ(1944- )氏による「さし絵・装幀」で、個人的には『次郎物語』といえばこの表紙を思い出します。
ただいざ購入してみると、上下2段組に小さめの活字で、老眼が入りつつある身には読みづらく、再び「積ん読」状態になってしまいました。
それから間もなく、インターネット上の青空文庫にも『次郎物語』が収録されていることを知りました。携帯の無料アプリで拝見すると、大きな活字で実に読みやすい。本より軽く、前読んだところを勝手に開いてくれるのもお手軽で、空き時間を見つけ楽しく読み進めるうちに、いつの間にか読み終わっていました。
久しぶりに読んでみても、やはり面白く、幼少時の気難しい次郎の心うちが見事に描き出されていて、古さを感じさせない名作だと思いました。
当時は第三部あたりまで強く感銘を受け、その先はそれほどではなかった記憶もあるので、最後まで続くかはわかりませんが、飽きるまで続きを読んでいこうと思います。
2021年8月12日木曜日
暑中見舞(研究報告)
今年もありがたいことに、忙しい夏を送らせていただいています。夏期講習の折、論文に集中する時間はなかなか作れませんが、立ち止まってしまうことのないように、牛歩の日々を続けています。
「九条本『官奏抄』の成立」に関する「論文A」は、少し寝かせたほうがよい段階に来たので、しばらく棚上げすることにしました。その間、論文Aの中から『北山抄』の成立にかかわる部分を切り離し、「論文B」としてかたちにしていく予定です。論文A・Bはそれほど日を置かずに発表する必要があるので、論文Bのほうもそろそろ書き出すべきと考えました。
最近は『北山抄』の代表的な先行研究を精読したり、見落としていた論文の遠隔複写を国会図書館にたのんだり、基礎作業を積み重ねていました。『西宮記』と比べれば、『北山抄』のテキストの問題はある程度解決されているので、その内容を読み解く研究も蓄積されつつあるのが印象に残りました。『西宮記』もかくありたい。
この他、「雑類略説」についての再論、無追記本『西宮記』の成立に関する論文、『清涼記』と『新儀式』の関係についての論文など、ぜひとも書かねばならぬと思いつつ、まとまった執筆時間をとれないのが悩ましいところです。十余年先(引退後)の楽しみに取っておいても良いのですが、60をこえたらどれくらい頭が回るのかわからないので、できるだけ今のうちに形にしておきたいものです。
数日の休暇の後、夏期講習の後半へと、気を引き締めて参ります。


