2022年5月10日火曜日

研究報告

3月後半に少し時間に余裕ができたので、懸案だった論文Aの「まえがき」をうまく整理することができました。拙論(『官奏事』の基礎的研究)への批判にお応えする論文で、反論に当たる部分を先にあらかた書き上げてから「まえがき」に取り組んだところ、思いのほか難航して筆が止まっていました。ただの反論では生産的でないので、『西宮記』研究史のうえにどう位置づけるられるのか考え出すとなかなか手短にはまとめられず、ほどほどの落とし所を見つけるのに手間取りました。わかりやすくするために、あと少し書き加えるべきかまだ少し迷っていますが、おおむね満足したので改めて本論に戻り、仕上げにかかります。

今年こそは論文執筆に時間を、と思って4月を迎えたところ、急遽、今年84になる父の代理として地元の区会計の仕事を引き受けることになりました。論文数本分の時間はこちらに回さざるを得なくなりそうですが、地方自治の現場に携われる機会はめったにないことなので、体を壊さないように気を配りつつ、興味を持って取り組もうと思っております。自分の会社の会計とはずいぶん違っていて面白いです。

ゴールデンウィークに入る少し前、論文Aとの関わりで第一・二輯だけ持っていた『禁裏・公家文庫研究』の第三・四・五・六輯を安値で手に入れました。定価では手が出ずに躊躇していたところ、半値以下で並ぶのを見つけて一気に購入しました。残るは第七・八輯を残すのみ。『西宮記』との直接な関わりはそれほどないのですが、そこからテーマを深化させていくときに必読の論文集となりそうです。


2022年5月9日月曜日

【読了】小沢章友作『三国志1-7』(講談社青い鳥文庫、2008-10年)

第7巻の前半まで読み終えたところで忙しくなり、一ヶ月ほど放置していましたが、ゴールデンウィーク中に残りを読み終えました。7巻ありますが、どれも150頁くらいで手短にまとめてあるので、すいすい読み進めることができました。記述があっさりしていて多少物足りなく感じるところもありましたが、ストーリーだけ追っても十分に濃い内容なので、全体の流れを知る良いきっかけになりました。

小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志1―飛龍の巻』(講談社青い鳥文庫、2008年12月◇156頁)


小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志2―風雲の巻』(講談社青い鳥文庫、2009年2月◇157頁)


小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志3―激闘の巻』(講談社青い鳥文庫、2009年4月◇157頁)


小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志4―火炎の巻』(講談社青い鳥文庫、2009年7月◇164頁)


小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志5―大願の巻』(講談社青い鳥文庫、2009年9月◇157頁)


小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志6―流星の巻』(講談社青い鳥文庫、2009年12月◇157頁)


小沢章友(おざわあきとも)作/山田章博(やまだあきひろ)

『三国志7―死生の巻』(講談社青い鳥文庫、2010年2月◇165頁)


惜しむらくは場面ごとの詳しい地図を欠いていることでしょうか。ただほかの児童向け『三国志』も似たようなものなので、地図つきのわかりやすい解説本を別に探したほうが良いかもしれないと思い、いろいろ手に取っているところです。


2022年4月1日金曜日

児童版『三国志』いろいろ

 ハリー・ポッターの続きを読むはずが、ふと『三国志』を読んでみたくなりました。といっても、羅漢中(らかんちゅう。14世紀中頃、元末期-明初頭を代表する作家)の歴史小説『三国志演義』を日本語でさらに噛み砕いたものになりますが、個人的に親しんだ吉川英治(よしかわえいじ)氏の小説と、横山光輝(よこやまみつてる)氏の漫画以外に、最近の児童向けに書き下ろされた版にはどのようなのがあるのか興味がわいてきました。

ざっと調べてみると、ほどほどの冊数で刊行されているものとして次の3種が見つかりました。

ポプラポケット文庫(全5冊、2015年1月

 三田村信行(みたむらのぶゆき)文、若菜等(わかなひとし)+Ki 絵

 ※もとはポプラ社から単行本で刊行(全5冊、2002年11月~03年4月)

講談社青い鳥文庫(全7冊、2008年12月~10年2月

 小沢章友(おざわあきとも)作、山田章博(やまだあきひろ)

集英社みらい文庫(全5冊、2011年4月~12年6月

 神楽坂淳(かぐらざかあつし)作、フカキショウコ 絵

読みやすさでは神楽坂淳氏(③)が際立っていますが、すぐに全冊手に入ったのは小沢章友氏(②)のだったので、そちらから読み始めました。②と③は総ルビなので、ひらがなさえ読めれば小学3年生くらいからでも読めそうです。

   ***

羅漢中の『三国志演義』にできるだけ忠実に、数冊で編訳されているものとして次の2種が見つかりました。

講談社青い鳥文庫(全1冊、1985年11月

 駒田信二(こまだしんじ)訳/井上洋介(いのうえようすけ)

岩波少年文庫(全3冊、2000年11月。1980年10月~11月

 小川環樹(おがわたまき)武部利男(たけべとしお)編訳

 /太田大八(おおただいはち)

 ※旧版は1980年10月~11月。


もう1冊、読みやすさ重視で『三国志』の解説本を探してみると、それこそいくらでも見つかるのでしょうが、基礎的な知識の整理に使えそうな1冊を。

集英社みらい文庫(全1冊、2016年12月

 奥山景布子(おくやまきょうこ)著、RICCA 絵


吉川英治氏も横山光輝氏も、手に取りさえすれば今でも現役の面白さだと思いますが、若い人向けにいろいろな『三国志』があり、それぞれに独特の魅力を放っているのは原作の魅力ゆえでしょう。それぞれ個人的な楽しみとして読み進め、適宜報告していこうと思っております。



2022年2月12日土曜日

【読了】J.K.ローリング著/松岡佑子訳『ハリー・ポッターと賢者の石』(翻訳1999/原作1997)

 今更感もありますが、J・K・ローリング(J.K.Rowling  1965年7月~ )氏が、1997年6月にイギリスのブルームズベリー出版社(Bloomsbury Publishing plc)から刊行された『ハリー・ポッターと賢者の石(Harry Potter and the Philosopher's Stone)』を読みました。日本語版は2年後の1999年12月に、松岡佑子(まつおかゆうこ 1943年9月~ )氏の翻訳で、静山社から刊行されました。

J.K.ローリング著
松岡佑子(まつおかゆうこ)訳
『ハリー・ポッターと賢者の石』
(静山社、1999年12月◇462頁)

 こちらは前々から手に入れていましたが、ずっと「積ん読」状態でした。最近古本屋で、2014年に刊行された静山社ペガサス文庫版を手に入れました。新書サイズで上下2分冊されていて持ち運びに便利なうえ、総ルビなのも好印象だったので読み始めたところ、評判通りのおもしろさ。上下2冊あっという間に読み終えることができました。長編ですが、1話ずつがほどよい長さで、前のを読むとすぐ次を読みたくなって、長さは全然気になりませんでした。

『ハリー・ポッターと賢者の石 1-Ⅰ・Ⅱ』
(静山社ペガサス文庫、2014年3月◇261・244頁)

 いろいろな版が出ていますが、最新は恐らくこちらの新装版。ざっと見ただけでも版によって細かい表現が違っているので、本来は最新訳で読むのが良いのかもしれません。2度目に読むときはこちらにしましょうか。

『ハリー・ポッターと賢者の石〈新装版〉』
(静山社、2019年11月◇480頁)

子供向けとは思えないよくできたお話でしたので、すぐ第2巻を手に入れいました。急ぐ必要はないので、暇な時に少しずつ読み進めようと思います。

2022年1月26日水曜日

【読了】はやみねかおる著『都会のトム&ソーヤ(1)』(2003)

昨年の秋に古本屋で、

こうやまのりお著

『ヒット商品研究所へようこそ!

 「ガリガリ君」「瞬足」「青い鳥文庫」はこうして作られる』

(講談社、2001年7月)

を手にしました。子供向けにヒット作を飛ばし続ける「青い鳥文庫」シリーズの秘密に迫る、興味深い1冊でした。どちらかとえいば古典的な作品のほうが好きなのですが、今の小中学生の心をしっかりとつかんだ作品群にも目を向けなければと思いました。

こうやま氏は、青い鳥文庫の中から、

 石崎洋司(いしざきひろし)氏の『黒魔女さん』シリーズ、

 令丈ヒロ子(れいじょう)氏の『若おかみは小学生!』シリーズ

 はやみねかおる氏の『名探偵夢水清志郎』シリーズ

 松原秀行(まつばらひでゆき)氏の『パスワード』シリーズ

 福永令三(ふくながれいぞう)氏の『クレヨン王国』シリーズ

などを紹介していました。こちらも何冊か手に入れたのですが、インターネットでいろいろ探しているうちにふと気になったのが、はやみねかおる氏の『都会のトム&ソーヤ』と呼ばれるシリーズでした。2003年に第1巻が刊行されて以来、2019年に第16巻、2020年に番外編として第16.5巻が刊行されています(未完)。

つい最近(2021年7月)、映画が公開されていたことはまったく知らずに、ただ自分の好きな『トム・ソーヤの冒険』から題名をとっていたことが気になって読んでみることにしました。

はやみねかおる(著)

にしけいこ(表紙・挿絵)

『都会のトム&ソーヤ (1)』

(講談社、2003年10月◇354頁)

内容上、本家の『トム・ソーヤの冒険』を想起させる場面はほとんどなく、男子中学生2人による現代風にアレンジされたほどほどの冒険がわかりやすく展開されていて、楽しいひと時を過ごすことができました。

小中学生のころに出会っていたら、一気に全巻読み進めていたかもしれません。今の私にとっては、すっと読めてしまうところが多少物足りなくもありました。でもまた時間があれば、もう少し読み進めてみたいなと思い、第3巻まで購入しました。続巻を読むことがあれば、また報告します。