2025年5月23日金曜日

【読了】まんがで読破『人間失格』(イートン・プレス、2007年7月)

 Kindle Unlimited で読む 太宰治(だざいおさむ。1909年6月~1948年6月13日)の漫画版、2冊目は『人間失格』を読みました。題名からして読む気が失せてまったく読まずに来ましたが、マンガならすぐに読めるので、この際あらすじだけでも知っておこうと思い、挑戦しました。


太宰治 原作
バラエティ・アートワークス 漫画
『まんがで読破 人間失格』
(イースト・プレス、2007年7月)

 ※電子版の巻末に「2021年4月1日 電子書籍版改訂」とあり。

「人間失格」は雑誌『展望』の1948年6・7・8月号に連載されるとともに、同年7月に未完の小説「グッド・バイ」とあわせて筑摩書房から刊行されました。原稿自体は同年5月に脱稿し、翌6月13日に入水自殺を遂げているので、亡くなる1月前に完成された小説ということになります。

 読んでみると、芥川を読んでいたときのような精神の歪みを微塵も感じさせない、よく創り込まれた小説だと思いました。精神的にはまっとうな人物が、酒とクスリで体を壊し、廃人になっていく様が描かれていました。それなりにおもしろい作品ですが、読むならもう2、30年若いほうが良いような。でもどちらかといえば悪書ではあるので、あらすじだけでもう十分に感じました。


2025年5月22日木曜日

【読了】まんがで読破『斜陽』(イースト・プレス、2008年1月)

  これまで読んで来なかった作品を、マンガであらすじだけでも知られるのなら、良い機会だと思い、芥川龍之介を3冊読んで来ました。意外におもしろかったので、続いて太宰治(だざいおさむ。1909年6月~1948年6月)の小説『斜陽(しゃよう)』の漫画版を Kindle Unlimited で読んでみました。破滅的な生き方に気後れをして、太宰は「走れメロス」以外ほぼ縁がありません。文章のうまさが際立っていることは気になりつつも、取っ掛かりをつかめぬまま今に至りました。


太宰治 原作
バラエティ・アートワークス 漫画
『まんがで読破 斜陽』
(イースト・プレス、2008年1月)

 ※電子版の巻末に「2021年4月1日 電子書籍版改訂」とあり。

「斜陽(しゃよう)」は雑誌『新潮』の1947年7・8・9・10月号に連載された後、同年12月に単行本として新潮社から刊行され、ベストセラーとなりました。マンガでどんどん読み進められるからか、お昼の連続ドラマを見ているような間隔で、興味深く読み進めることができました。原文で改めて読みたいか、と問われれば、それほどの魅力は感じませんが、実際、何度もテレビドラマや映画にリメイクされているようなので、そちらはいずれ観てみたいと思いました。


2025年5月21日水曜日

【読了】まんがで読破『或阿呆の一生』(イースト・プレス、2009年12月)

   Kindle Unlimited による芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ。1892年3月~1927年7月)の漫画版。3冊目は「或阿呆の一生」と「歯車」を収める1冊を読みました。

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芥川龍之介 原作
バラエティ・アートワークス 漫画
『まんがで読破 或阿呆の一生』
(イースト・プレス、2009年12月)
 ※電子版の巻末に「2021年7月25日 電子書籍版改訂」とあり。

「或阿呆の一生(あるあほうのいっしょう)」は没後間もなく、雑誌『改造』1927年1月号に掲載。もとは51章の短い断片からなる自伝的な作品で、芥川の一生としてマンガでわかりやすく描き直されていました。芥川がここまでの心の闇を抱えて生きていたとは知らなかったので、あらすじだけでも知られて良かったです。好んで自分から読みたいと思う作風ではありませんが、芥川の晩年(とはいえまだ30代前半!)の作品に見られる精神的な歪みがどこから来たのかがわかり、たいへん興味深く読むことができました。

「歯車(はぐるま)」は亡くなる直前、雑誌『大調和』1927年6月号に第一章のみ掲載。没後『文藝春秋』1927年10月号に全章が掲載されました。精神の歪みをそのまま描写してあるので、私は好きではありません。マンガであらすじだけ知られれば十分に感じました。

 晩年の芥川の作品群から感じられる精神の歪みは根の深いもので、そうよそおっていた訳ではないように感じました。

2025年5月20日火曜日

【読了】まんがで読破『羅生門』(イースト・プレス、2007年10月)

   Kindle Unlimited で読める芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ。1892年3月~1927年7月)の漫画版。2冊めは「羅生門(らしょうもん)」「偸盗(ちゅうとう)」「藪の中(やぶのなか)」の3作を収める1冊を読みました。


芥川龍之介 原作
バラエティ・アートワークス 漫画
『まんがで読破 羅生門』
(イースト・プレス、2007年10月)
 ※電子版の巻末に「2021年4月1日 電子書籍版改訂」とあり。

「羅生門(らしょうもん)」は雑誌『帝国文学』の1915年11月号に発表された後、1917年5月に刊行された第1短編集『羅生門』(阿蘭陀書房)に収録されました。「偸盗(ちゅうとう)」は雑誌『中央公論』1917年4・6月号に発表されました。「藪の中(やぶのなか)」は雑誌『新潮』の1922年1月号に発表された後、1923年3月に刊行された短編集『将軍』(新潮社)に収録されました。

「羅生門」はさすがによく出来た作品。その続編ともいえそうな「偸盗」という作品があることは初めて知りました。この2作はぜひ原作で読み返してみたいと思いました。「藪の中」は、代表作の1つと言われているそうですが、多少入り組んだところがあって、原文だとわかりにくそう。とりあえず大体のストーリーが知られて助かりました。



2025年5月19日月曜日

【読了】マンガで読む名作『地獄変・河童』(日本文芸社、2009年7月)

  Kindle Unlimited で芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ。1892年3月~1927年7月)の漫画版はないかと探してみました。数学者岡潔(おかきよし。1901年4月~1978年3月)のエッセイで芥川龍之介を絶賛するのを見て以来、たびたび読む機会を持っているものの、いまださほどの魅力は感じられずに、読まずじまいの作品が多数。いっそ漫画でストーリーだけでも知られればと思い、手に取ってみました。


芥川龍之介 原作
地引かずや(じびきかずや)漫画
『マンガで読む名作 地獄変・河童』
(日本文芸社、2009年7月)

「地獄変(じごくへん)」は1918年5月1日から22日まで『大阪毎日新聞』『東京日日新聞』誌上に連載された後、翌年1919年1月に刊行された第3作品集『傀儡師(かいらいし)』に収録された作品。「河童(かっぱ)」は雑誌『改造』の1927年3月号に掲載された作品です。

 どちらもあまり好きではない作風。でも「地獄変」は本来、絵では描けないはずのものを文学に落とし込んでいるので、原作のほうが凄みを感じられるように思いました。「河童」はマンガで読めば十分な印象。ユーモアよりも、当時の追い詰められた作者の精神が映し出されているようで、その点興味を唆られる作品でした。