これも書名のみぞ知る島崎藤村(しまざきとうそん。1872年3月~1943年8月)の小説『破戒(はかい)』を、Kindle Unlimited の漫画版で読んでみました。どんな作品なのかも知らなかったのですが、漫画でさっと読めるのなら読んでおこうと思いました。
島崎藤村(原作)
バラエテティ・アートワークス(漫画)
『まんがで読破 破戒』
(イースト・プレス、2007年7月)
※電子版の巻末に「2021年4月1日 電子書籍版改訂」とあり。
1906年3月に自費出版された藤村の最初の小説です。1897年に刊行された詩集『若菜集』の「初恋」くらいしか知らなかったので、差別問題に真正面から取り組んだ作品だとは思いませんでした。非難すべき対象がはっきりしているからか、わかりやすい内容で、最後まで興味深く読み進めることができました。明治期の作品であるからか、まだいずれかの党派性に傾くことはなく、今でも読める内容だと思いました。10代くらいで手にしていたら、夢中で読んでいたかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿