M・K・ローリングス著『子鹿物語』翻訳目録(抄)
〔凡例〕
・1949年6月に日本公開された映画『子鹿物語』が画期になっているので、
その前後で大きく2つに分けた上で、後半を10年毎に細分した。
・完訳か抄訳か翻案かの判断は、主観の入る余地があるので、
一応の目安として頁数の規模によって3つに分類した。
◎…400頁以上/◯…200頁以上400頁未満/◇…200頁未満
・Amazon、日本の古本屋、国立国会図書館、CiNii の4つの検索を
主に使用し、安価なものは自費で購入した。現在、大学図書館等で
調査を行う時間的な余裕がないので、直接確認できていない資料が多い。
確認次第、適宜修正を加えていく予定である。
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【1】映画『子鹿物語』日本公開(1949年6月)以前の翻訳(抄)
◎加藤賢蔵(かとうけんぞう)訳
『イアリング』
(青年書房、1939年8月10日◆642頁)☆購入済。
◎大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『一歳仔(イヤリング)』
(三笠書房、1939年8月25日◆491頁)☆購入済。
※『イヤリング(1・2)』
(日比谷出版社、1949年9月◆281・328頁)
※『仔鹿物語』
(三笠書房〔百万人の世界文学1〕1953年◆351頁)
※『仔鹿物語(上・下)』
(角川文庫、1954年◆313・301頁)
※『子鹿物語』
(平凡社〔世界名作全集32〕1960年12月◆588頁)
※『子じか物語』
(小学館〔少年少女世界名作文学全集45〕1964年◆315頁)
※「子じか物語」
(小学館〔少年少女世界の名作文学17 アメリカ編8〕1967年
◆103-284頁〔計182頁〕)
※『子鹿物語(上・中・下)』
(偕成社文庫、1983年11月◆319・280・294頁)☆購入済。
◎新居格(にいいたる)訳
『イアリング』
(四元社、1939年9月◎580頁)
※『イアリング 決定版』
(洛陽書院、1941月7月◆580頁)☆購入済。
〔決定版の刊行年月について〕
国立国会図書館の検索には1940年(昭和15年)7月の刊行とあり、
決定版の前書き「改版に際して」にも「昭和十五年六月」の日付があるが、
決定版の巻末には「昭和十六年七月十二日発行」とある。
原稿が完成してから、発行まで1年かかるとは考えにくいが、
十五年を十六年とミスするとも考えにくい。
ここでは私が所有している版に従い、1941年(昭和16年)7月の発行とした。
◯上田總(うえださとし)訳
『名作物語 イアリング〔一年仔〕』
(明窓社、1939年11月◆338頁)☆購入済。
◎山屋三郎(やまやさぶろう)訳
『イアリング(上・下)』
(新潮文庫、1940年5・6月◆計666頁)☆購入済。
※『仔鹿物語 ― イアリング(上・下)』
(新潮文庫、1951年◆297・369頁)
※「仔鹿物語」
(荒地出版社〔現代アメリカ文学全集11〕1958年3月
◆3-358頁〔計355頁〕)
◯鮎沢浩(あゆざわひろし)訳
『森の仔鹿』
(大道書房、1940年12月◆229頁)
◇鮎沢浩(あゆざわひろし)訳
『仔鹿物語』
(内田書店〔少年少女世界名作選3〕1946年9月◆69頁)
◯南郷太郎(なんごうたろう)訳
/池内岳彦(いけうちたけひこ)絵
『仔鹿と少年』
(大雅堂、1949年4月◆206頁)
◇赤坂一郎(あかさかいちろう)訳
『子鹿物語』
(国際出版社〔アメリカ映画シナリオ・シリーズ16〕1949年6月◆20頁)
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【2】映画『子鹿物語』日本公開(1949年6月)以後の翻訳(抄)
〔a〕1960年まで
◇吉田甲子太郎(よしだきねたろう)文
/小磯良平(こいそりょうへい)絵
『仔鹿物語 ―イアリング』
(新潮社〔世界の絵本16〕1951年12月◆80頁)
◇大木惇夫(おおきあつお)文
/川本哲夫(かわもとてつお)絵
『子鹿ものがたり ―イヤ・リング』
(日本書房〔世界童話文庫〕1952年◆64頁)
◯那須辰造(なすたつぞう)訳
/谷俊彦(たにとしひこ)絵
『子じか物語』
(講談社〔世界名作全集63〕1953年◆352頁)
※石田武雄(いしだたけお)絵
『子じか物語』
(講談社〔世界名作全集22〕1966年9月◆272頁)
◯吉田甲子太郎(よしだきねたろう)訳
「子じか物語」
(創元社〔世界少年少女文学全集10、アメリカ編4〕1954年2月
◆7-152頁〔計146頁〕)
◯小出正吾(こいでしょうご)訳
/松田文雄(まつだふみお)絵
『子じか物語』
(偕成社〔児童名作全集17〕1956年◆214頁)
◇白木茂(しらきしげる)訳
/谷俊彦(たにとしひこ)絵
『子じか物語』
(講談社の絵本167、1956年◆44頁)
◯村岡花子(むらおかはなこ)訳
『子じか物語』
(日本書房〔小学文庫3・4年〕1958年◆234頁)
◯富沢有為男(とみさわういお)訳
『子鹿物語』
(偕成社〔児童世界文学全集5〕1960年10月◆370頁)
◯吉田甲子太郎(よしだきねたろう)訳
/野々口重(ののぐちしげる)絵
『子じか物語』
(東京創元社〔世界少年少女文学全集13〕1960年◆244頁)
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〔b〕1961から1970年まで
◇安藤一郎(あんどういちろう)訳
「子じか物語」
(講談社〔少年少女世界文学全集15、アメリカ編5〕1961年11月
◆9-150頁〔計142頁〕)
◯岡上鈴江(おかのうえすずえ)訳
/山中冬児(やまなかふゆじ)絵
『子鹿物語』
(岩崎書店〔世界少女名作全集30〕1964年◆224頁)
◇阿部知二(あべともじ)訳
「子ジカ物語」
(講談社〔少年少女新世界文学全集11,アメリカ古典編4〕1965年7月
◆181-320頁〔計140頁〕)
◎繁尾久(しげおひさし)訳
『子鹿物語(上・下)』
(旺文社文庫、1968年8月◆320・340頁)
※『子鹿物語』
(講談社文庫、1983年3月◆312・316頁)☆購入済。
◯杉木喬(すぎきたかし)訳
『子鹿物語』
(ポプラ社〔世界の名著36〕1969年3月◆334頁)
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〔c〕1971から1980年まで
◇小林純一(こばやしじゅんいちろう)文
/柏村由利子(かしむらゆりこ)絵
『子鹿物語』
(世界文化社〔世界の名作12〕1972年5月◆83頁)
※『子鹿物語』
(世界文化社〔世界の名作11〕2001年7月◆83頁)
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〔d〕1981年から1990年まで
◯阿部知二(あべともじ)訳
/かみやしん絵
『子鹿物語』
(講談社青い鳥文庫、1984年2月◆277頁)☆購入済。
◯永井萌二(ながいほうじ)訳
『子鹿物語』
(ぎょうせい〔少年少女世界名作全集23〕1983年5月◆204頁)
※『子鹿物語』
(ぎょうせい〔新装 少年少女世界名作全集23〕1995年2月◆204頁)
◇まだらめ三保(みほ)文
/村井香葉(むらいかよ)絵
『子鹿物語』
(ポプラ社〔こども世界名作童話35〕1989年1月◆141頁)
***********************************
〔d〕1981年から1990年まで
〔e〕1991年から2000年まで
〔f〕2001年から2010年まで
◎土屋京子(つちやきょうこ)訳
『鹿と少年(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2008年4月◆420・434頁)☆購入済。
※『仔鹿物語(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2012年11月◆同じ頁数)
2017年3月20日月曜日
2017年2月27日月曜日
【151冊目】Marjorie Kinnan Rawlings, The Yearling (PR Level 3)
やさしい英語の本、通算151冊目は、
ペンギン・リーダーズのレベル3(1200語レベルの)の15冊目として、
アメリカの作家
マージョリー・キナン・ローリングズ
(Marjorie Kinnan Rawlings, 1896年8月8日-1953年12月14日)の
小説『子鹿物語』を読みました。
著者41歳の時(1938年3月)に刊行された作品です。


Marjorie Kinnan Rawlings
The Yearling
Retold by Coleen Degnan-Veness
〔Penguin Readers Level 3〕
Published by Penguin Books 2001
10,870語
これも本当は、
ペンギン・アクティブ・リーディングのレベル3
(1200語レベル)で読む予定だったのですが、


ペンギン・アクティブ・リーディングのシリーズが
一時的に購入できなくなっているので、
ペンギン・リーディングにさかのぼって、
購入し読んでみることにしました。
***
『子鹿物語』は子どものころに、
ちゃんと読んだ記憶がありません。
それでもおぼろげながらあらすじを知っているのは、
小学生のころに、
1983年11月から85年1月にかけてNHK総合テレビで放映された
アニメ『子鹿物語 The Yearling 』(全52話)の影響だと思います。
全編しっかり観た記憶はなく、
むしろほとんど忘れていたのですが、
今回とある動画サイトで視聴できた
オープニングとエンディングの音楽をよく覚えていました。
アニメ版は現在、著作権の問題があるのか、
DVDなどで簡単に購入できる状態にはないようです。
映像で観るなら、
ふつうは実写版の映画のほうでしょうか。
1938年3月の原著刊行後間もなく、
クラレンス・ブラウン(Clarence Brown, 1890-1987)監督
のもとで映画化され(1946年12月に米国公開)、日本でも
1949年6月に『子鹿物語』というタイトルで公開されています。


アニメ版以上に名前はよく知っていましたが、
観たことがなかったので最近購入しました。
ただ映画を観るまでもなく、
やさしい英語のほうを読み終わってしまったので、
今後の楽しみに取ってあります。
***
翻訳は調べ出したら意外にたくさんあったので、
まとまり次第、ブログにアップします。
とりあえず、はじめに購入した3点を掲げておきます。
最新の翻訳は、2008年に刊行された
光文社古典新訳文庫の土屋京子(つちやきょうこ)訳です。


土屋京子訳
『鹿と少年(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2008年4月◇420・434頁)
※のちに『仔鹿物語』と改題して再刊(2012年11月)。
読みやすい訳文に仕上がっているはずですが、
想像していたより荒々しい硬派な所のある小説で、
少々とっつきにくい印象もありました。
他の翻訳ならどうかと思って、
偕成社文庫の大久保康雄(おおくぼやすお)訳を手に入れてみました。


大久保康雄訳
『子鹿物語(上・中・下)』
(偕成社文庫、1983年11月◇319・280・294頁)
『風と共に去りぬ』の名訳で知られる
大久保氏の翻訳ならと期待していたのですが、
読んでみると幾分古めかしい印象があって、
必ずしも読みやすい訳文とは言えませんでした。
偕成社文庫は1983年の刊行ですが、調べてみると、
大久保訳の初出は原著刊行後間もなくの1939年のことでした。
ほかにも度々再刊されているので、
気が付いた範囲で大久保訳を掲げておきます。
『一歳仔(イヤリング)』(三笠書房、1939年8月◇491頁)
『イヤリング(1・2)』(日比谷出版社、1949年9月◇281・328頁)
『仔鹿物語』(三笠書房〔百万人の世界文学1〕1953年◇351頁)
『仔鹿物語(上・下)』(角川文庫、1954年◇313・301頁)
『子鹿物語』(平凡社〔世界名作全集32〕1960年12月◇588頁)
『子じか物語』(小学館〔少年少女世界名作文学全集45〕1964年◇315頁)
もう一人、
講談社文庫の繁尾久(しげおひさし)訳も手に入れました。
繁尾久訳
『子鹿物語(上・下)』
(講談社文庫、1983年3月◇312・316頁)
※初出は旺文社文庫(1968年8月◇320・340頁)
大久保訳よりもこなれた印象はありますが、
やはり原文の難解さゆえか、特別読みやすい訳文とは言えないように思いました。
1968年の繁雄訳から2008年の土屋訳まで、
完訳は40年余り出ていなかったようです。
原著には独特の読みにくさがあるようなので、
必ずしも完訳にこだわる必要はないようにも思いますが、
完訳なら最新の土屋訳を選ぶのがベストということになるでしょう。
***
やさしい英語では、
映画のあらすじをたどるような印象で、
あっさりと読み終わることができました。
しかし話の筋そのものが興味深く、
クライマックスの強烈な印象とともに、
大きく心を揺さぶられました。
個人的には、母親の描き方が一貫して厳しく、
冷酷に感じられるところがあまり好きにはなれないのですが、
今後改めて、しっくりと読み返したい1冊になりました。
ペンギン・リーダーズのレベル3(1200語レベルの)の15冊目として、
アメリカの作家
マージョリー・キナン・ローリングズ
(Marjorie Kinnan Rawlings, 1896年8月8日-1953年12月14日)の
小説『子鹿物語』を読みました。
著者41歳の時(1938年3月)に刊行された作品です。
Marjorie Kinnan Rawlings
The Yearling
Retold by Coleen Degnan-Veness
〔Penguin Readers Level 3〕
Published by Penguin Books 2001
10,870語
これも本当は、
ペンギン・アクティブ・リーディングのレベル3
(1200語レベル)で読む予定だったのですが、
ペンギン・アクティブ・リーディングのシリーズが
一時的に購入できなくなっているので、
ペンギン・リーディングにさかのぼって、
購入し読んでみることにしました。
***
『子鹿物語』は子どものころに、
ちゃんと読んだ記憶がありません。
それでもおぼろげながらあらすじを知っているのは、
小学生のころに、
1983年11月から85年1月にかけてNHK総合テレビで放映された
アニメ『子鹿物語 The Yearling 』(全52話)の影響だと思います。
全編しっかり観た記憶はなく、
むしろほとんど忘れていたのですが、
今回とある動画サイトで視聴できた
オープニングとエンディングの音楽をよく覚えていました。
アニメ版は現在、著作権の問題があるのか、
DVDなどで簡単に購入できる状態にはないようです。
映像で観るなら、
ふつうは実写版の映画のほうでしょうか。
1938年3月の原著刊行後間もなく、
クラレンス・ブラウン(Clarence Brown, 1890-1987)監督
のもとで映画化され(1946年12月に米国公開)、日本でも
1949年6月に『子鹿物語』というタイトルで公開されています。
アニメ版以上に名前はよく知っていましたが、
観たことがなかったので最近購入しました。
ただ映画を観るまでもなく、
やさしい英語のほうを読み終わってしまったので、
今後の楽しみに取ってあります。
***
翻訳は調べ出したら意外にたくさんあったので、
まとまり次第、ブログにアップします。
とりあえず、はじめに購入した3点を掲げておきます。
最新の翻訳は、2008年に刊行された
光文社古典新訳文庫の土屋京子(つちやきょうこ)訳です。
土屋京子訳
『鹿と少年(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2008年4月◇420・434頁)
※のちに『仔鹿物語』と改題して再刊(2012年11月)。
読みやすい訳文に仕上がっているはずですが、
想像していたより荒々しい硬派な所のある小説で、
少々とっつきにくい印象もありました。
他の翻訳ならどうかと思って、
偕成社文庫の大久保康雄(おおくぼやすお)訳を手に入れてみました。
大久保康雄訳
『子鹿物語(上・中・下)』
(偕成社文庫、1983年11月◇319・280・294頁)
『風と共に去りぬ』の名訳で知られる
大久保氏の翻訳ならと期待していたのですが、
読んでみると幾分古めかしい印象があって、
必ずしも読みやすい訳文とは言えませんでした。
偕成社文庫は1983年の刊行ですが、調べてみると、
大久保訳の初出は原著刊行後間もなくの1939年のことでした。
ほかにも度々再刊されているので、
気が付いた範囲で大久保訳を掲げておきます。
『一歳仔(イヤリング)』(三笠書房、1939年8月◇491頁)
『イヤリング(1・2)』(日比谷出版社、1949年9月◇281・328頁)
『仔鹿物語』(三笠書房〔百万人の世界文学1〕1953年◇351頁)
『仔鹿物語(上・下)』(角川文庫、1954年◇313・301頁)
『子鹿物語』(平凡社〔世界名作全集32〕1960年12月◇588頁)
『子じか物語』(小学館〔少年少女世界名作文学全集45〕1964年◇315頁)
もう一人、
講談社文庫の繁尾久(しげおひさし)訳も手に入れました。
繁尾久訳
『子鹿物語(上・下)』
(講談社文庫、1983年3月◇312・316頁)
※初出は旺文社文庫(1968年8月◇320・340頁)
大久保訳よりもこなれた印象はありますが、
やはり原文の難解さゆえか、特別読みやすい訳文とは言えないように思いました。
1968年の繁雄訳から2008年の土屋訳まで、
完訳は40年余り出ていなかったようです。
原著には独特の読みにくさがあるようなので、
必ずしも完訳にこだわる必要はないようにも思いますが、
完訳なら最新の土屋訳を選ぶのがベストということになるでしょう。
***
やさしい英語では、
映画のあらすじをたどるような印象で、
あっさりと読み終わることができました。
しかし話の筋そのものが興味深く、
クライマックスの強烈な印象とともに、
大きく心を揺さぶられました。
個人的には、母親の描き方が一貫して厳しく、
冷酷に感じられるところがあまり好きにはなれないのですが、
今後改めて、しっくりと読み返したい1冊になりました。
※第151冊目。総計1,385,551語。
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