2014年2月28日金曜日

【読了】Mark Twain, The Prince and the Pauper (PR Level2)

やさしい英語の本、通算65冊目、
Penguin Readers の Level2 の19冊目は、

アメリカ合衆国の作家
マーク・トウェイン(Mark Twain 1835.11-1910.4)の
小説『王子と乞食』を読みました。

トウェイン46歳の時(1881.12)に出版された作品です


Mark Twain
The Prince and the Pauper

Retold by Jane Rollason
(Penguin Readers Level2)
First edition published 2000
This edition published 2008
9,137語

『王子と乞食』は、
子供のころに聞いたことがあるような、
ないような、そんな感じのお話でした。

美内すずえ氏の漫画『ガラスの仮面』に出て来るのを、
それなりに興味深く読んだ覚えもありますが、
原作の小説を読む機会はありませんでした。


最近、『トム・ソーヤーの冒険』
『ハックルベリー・フィンの冒険』と
マーク・トウェインの小説を読み進める中で、

トウェインが『王子と乞食』も執筆したことを知り、
読んでみようと思いました。

翻訳も同時に読み進めているのですが、
やはり1万字にも満たない字数でまとめられていますので、
やさしい英語版の方は、なんなく読み終えることができました。

それなりに楽しい作品ではありますが、

ある程度、先が読めてしまう所があるのと、

現在を生きる私にとって、
王子と乞食という登場人物は、
今ひとつ感情移入しにくい側面がありました。


  ***

翻訳を上げておきます。


大久保博(おおくぼひろし)訳
『王子と乞食』
(角川書店、平成15年5月)

大久保博氏の完訳版は、
大人向けのていねいな訳文に惹かれて
いちばん初めに購入したのですが、

読んでいてだんだん退屈するようになり、
数章で読むのを止めてしまいました。


河田智雄(かわだともお)訳
『王子とこじき(上・下)』
(偕成社文庫、昭和54年1・2月)

その後、
河田智雄氏の翻訳を手に入れてみると、
完訳とはいえ大久保氏のよりざっくりとした訳文で、
その分すいすいと読み進めることが出来、
ただいま通読中です。

35年ほど前の訳ですが、
だれでもわかるように訳してあり、
話の省略もないので、オススメです。


未見で気になっているのは次の2冊です。

村岡花子 訳
『王子と乞食』
(岩波文庫、昭和9年7月)

山本長一 訳
『王子と乞食』
(彩流社〈マーク・トウェイン コレクション13〉、平成11年4月)

手に入れ次第また報告します。


※通算65冊目。計514,201語。

2014年2月19日水曜日

【読了】Robert Louis Stevenson, Treasure Island (PR Level2)

やさしい英語の本、通算64冊目、
Penguin Readers の Level2 の18冊目は、

イギリスのスコットランド生まれの作家
ロバート・ルイス・スティーヴンソン(1850.11-1894.12)の
小説『宝島』を読みました。

スティーヴンソン33歳の時(1883.11)に出版された作品です。


Robert Louis Stevenson
Treasure Island

Retold by Ann Ward
(Penguin Readers Level2)
First published by Penguin Books Ltd 1998
This edition first published 2008
5,723語


1年2ヶ月前(2012.12)に、
マクミラン・リーダーズのレベル2(エレメンタリー)以来、
やさしい英語で読む2回目の『宝島』となりました。

総語数はマクミランの時の半分くらいで、

日本語訳も読んであり、
あらすじも頭に入っているので、
すいすい読み進めることができました。

大切なあらすじは押さえてあり、
ああそうだったと思い出しながら、
物語を楽しむことができました。

ぜひ『宝島』は、原文のままでも
読めるようになりたいと思っています。


翻訳は、
そろそろ他のにも手をだそうかな、
と思い始めていますが、

完訳で読みやすいものとしては、
金原瑞人(かねはらみずひと)訳の偕成社文庫がオススメです。


スティーブンソン著
金原瑞人訳
『宝島』(偕成社文庫、平成6年10月)


ほかに気になっているのは、

増田義郎 訳
『完訳 宝島』(中公文庫、平成11年2月)

海保眞夫 訳
『宝島』(岩波少年文庫、平成12年10月)

です。読み終え次第、また報告します。


※通算64冊目。計505,064語。

2014年2月18日火曜日

【読了】ウェブスター著(恩地三保子訳)『あしながおじさん』〔偕成社文庫〕

アメリカの小説家
ジーン・ウェブスター(Jean Webster 1876.7-1916.6)の
小説『あしながおじさん』を読みました。

ウェブスター36歳の時(1912)の作品です。


ジーン・ウェブスター著
恩地三保子(おんちみおこ)訳
『あしながおじさん』
(偕成社文庫、昭和50年12月。改版、昭和60年10月)

若いころはまったく興味がなかった作品ですが、
数年前に多読をはじめたころから興味が出て、
読んでみようと思っていました。

ただし、いざ読もうとすると、
言葉づかいに違和感のある翻訳が多く、
期待して購入しては肩透かしを食うこと数回。

そうした中で昨年の秋、
恩地三保子(おんちみおこ)氏の翻訳に出会いました。

ほどよいテンポ感のある読みやすい訳文で、
崩れすぎない、適度な上品さも備えており、

楽しみながら一気に最後まで読み終えることができました。

それほど最近の翻訳というわけでもありませんが、
今読んでも色褪せない、名訳だと思いました。


恩地氏の名前は、
どこかで見たはずだと思って調べてみると、

ローラ・インガルス・ワイルダー
「インガルス一家の物語」前半5冊

 『大きな森の小さな家』
 『大草原の小さな家』
 『プラム・クリークの土手で』
 『シルバー・レイクの岸辺で』
 『農場の少年』

の翻訳者でもありました(福音館書店)。

こちらもまだ第1冊目を読み始めたばかりですが、
ほかより読みやすい訳文に仕上がっていると思います。


   ***

手元に置いてある他の翻訳を掲げておきます。

 遠藤寿子(えんどうひさこ)訳
 『あしながおじさん』
 (岩波少年文庫、昭和25年12月。改版、昭和44年7月)

 松本恵子(まつもとけいこ)訳
 『あしながおじさん』
 (新潮文庫、昭和29年12月。改版、昭和63年10月)


☆木村由利子(きむらゆりこ)編訳
 『あしながおじさん』
 (集英社みらい文庫、平成23年8月)
  ※初出は集英社〔少年少女世界の名作28〕昭和57年11月。

 曽野綾子(そのあやこ)訳
 『あしながおじさん』
 (講談社青い鳥文庫、平成元年12月。新装版は、平成23年4月)
  ※初出は講談社〔少年少女世界文学館12〕昭和61年11月。
   講談社〔21世紀版 少年少女世界文学館〕平成23年2月に再録。

 谷川俊太郎 訳
 『あしながおじさん』
 (理論社 フォア文庫、昭和63年3月)
  ※河出書房新社〔世界文学の玉手箱〕平成4年12月に再録。

 石原未奈子(いしはらみなこ)訳
 『あしながおじさん』
 (ヴィレッジブックス、平成23年12月)

 中村凪子(なかむらなぎこ)編訳
 『あしながおじさん』
 (角川つばさ文庫、平成25年12月)

木村由利子氏のは編訳ですが、
今読んでも違和感のない訳文でオススメです。


未見で気になっている翻訳を掲げておきます。

坪井郁美 訳
『あしながおじさん』
(福音館文庫、平成16年6月。単行本は福音館書店、昭和45年8月)


谷口由美子 訳
『あしながおじさん』
(岩波少年文庫、平成14年2月)

谷口氏の訳は、近々手に入れたいと思っています。


※Wikipediaの「ジーン・ウェブスター」「あしながおじさん」を参照。