やさしい英語の本、通算175冊目は、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル2(1300語レベル)の13冊目として、
アメリカの小説家
オー・ヘンリー(O.Henry, 1862年9月-1910年6月)の短編集
『ベスト・オブ・オー・ヘンリー』を読みました。
Best Short Stories of O.Henry
Retold by David Olivier
〔Ladder Series Level 2〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
8,010語
やさしい英語では、
2011年10月に
マクミラン・リーダーズの
レベル2(600語レベル)の1冊、
『The Last Leaf
and Other Stories 』(7410語)
2014年7月に
オックスフォード・ブックワームの
ステージ2(700語レベル)の2冊、
『New Yorkers
Short Stories 』(5,895語)
『One Thousand Dollars
and Other Plays 』(5,333語)
を読んで以来なので、
4冊目のオー・ヘンリー短編集となります。
収録作品は、
1) Witches' Loaves
2) Hearts and Hands
3) By Courier
4) The Defeat of the City
5) The Lost Blend
6) Springtime à la Carte
の6編です。どれも原題そのままです。
***
1) Witches' Loaves は、
オー・ヘンリーが亡くなった翌年(1911)に刊行された
短編集『Sixes and Sevens (てんやわんや)』に収録されました。
邦訳は「善女のパン」という題で、
大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『O・ヘンリ短編集(一)』
(新潮文庫、1969年3月。40刷改版、1987年5月)
に収録。そのほか「魔が差したパン」という題で、
小川高義(おがわたかよし)訳
『O・ヘンリー傑作選Ⅲ 魔が差したパン』
(新潮文庫、2015年12月)
にも収録されています。
2) Hearts and Hands は、
没後7年をへて1917年に刊行された
短編集『Waifs and Strays (がらくた)』に収録されました。
邦訳は「心と手」という題で、
大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『O・ヘンリ短編集(三)』
(新潮文庫、1969年4月。42刷改版、1988年7月)
に収録。そのほか同じ題名で、
小川高義(おがわたかよし)訳
『O・ヘンリー傑作選Ⅱ 最後のひと葉』
(新潮文庫、2015年11月)
にも収録されています。
3) By Courier は、
著者が44歳の時(1906)に刊行された
第2短編集『The Four Million (四百万)』に収録されました。
邦訳は「愛の使者」という題で、
大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『O・ヘンリ短編集(三)』
(新潮文庫、1969年4月。42刷改版、1988年7月)
に収録。そのほか「使い走り」という題で、
小川高義(おがわたかよし)訳
『O・ヘンリー傑作選Ⅲ 魔が差したパン』
(新潮文庫、2015年12月)
にも収録されています。
4) The Defeat of the City は、
著者が46歳の時(1908)に刊行された
第5短編集『The Voice of the City (都会の声)』に収録されました。
邦訳は「都会の敗北」という題で、
大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『O・ヘンリ短編集(三)』
(新潮文庫、1969年4月。42刷改版、1988年7月)
に収録。そのほか同じ題名で、
小川高義(おがわたかよし)訳
『O・ヘンリー傑作選Ⅲ 魔が差したパン』
(新潮文庫、2015年12月)
にも収録されています。
5) The Lost Blend は、
著者が45歳の時(1907)に刊行された
第3短編集『The Trimmed Lamp (手入れのよいランプ)』に収録されました。
邦訳は「うしなわれた混合酒」という題で、
大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『O・ヘンリ短編集(二)』
(新潮文庫、1969年3月。39刷改版、1987年12月)
にも収録されています。
(小川訳には未収録。)
6) Springtime à la Carte は、
著者が44歳の時(1906)に刊行された
第2短編集『The Four Million (四百万)』に収録されました。
邦訳は「アラカルトの春」という題で、
大久保康雄(おおくぼやすお)訳
『O・ヘンリ短編集(一)』
(新潮文庫、1969年3月。40刷改版、1987年5月)
に収録。そのほか「春はアラカルト」という題で、
小川高義(おがわたかよし)訳
『O・ヘンリー傑作選Ⅰ 賢者の贈りもの』
(新潮文庫、2014年12月)
にも収録されています。
もう一点、光文社古典新訳文庫の
芹澤恵(せりざわめぐみ)訳との対応も示しておきます。
6編中4編が収録されています。
芹澤恵(せりざわめぐみ)訳
『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』
(光文社古典新訳文庫、2007年10月)
6)「献立表の春」(18頁~)
5)「幻の混合酒(ブレンド)」(190頁~)
2)「心と手」(270頁~)
1)「ミス・マーサのパン」(306頁~)
***
O・ヘンリーのように、
巧みな仕掛けで読ませる文章は、
それほど好きではないので、
自分から積極的に読むことはないのですが、
時々読むと、
それなりに感動していいなと思えます。
彼の複雑な人生を反映しているのか、
ただ巧みなだけではなく、
人生の喜びや哀しみ、成功や失敗の一場面を切り取って、
感動的に描いてみせるので、
うまく乗せられた時は、さすがだなと思えます。
有名な作品ばかりかもしれませんが、
個人的にどれも初めて読むものばかりだったので、
新鮮な感動が味わえました。
やさしくしているので、
それほど難しい英文ではありませんが、
切りつめている分、どんなお話か知らないと、
意味が取りにくいかもしれません。
※第175冊目。総計1,747,323語。
0 件のコメント:
コメントを投稿