やさしい英語の本、通算186冊目は、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル2(1300語レベル)の24冊目として、
イギリスの小説家
ロアルド・ダール
(Roald Dahl, 1916年9月13日-1990年11月23日)の
短編集を読みました。
Roald Dahl's Short Mysteries
(ロアルド・ダール傑作短編集)
〔Ladder Series Level 2〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
16,280語 ※編訳者の記載なし。
ロアルド・ダールって誰だろうと調べてみると、
名のみ知る児童小説
『チョコレート工場の秘密 Charlie and the Chocolate Factory 』
の作者であることがわかりました。
『チョコレート工場の秘密』は
著者47歳の時(1964年1月)に刊行された児童小説で、
2005年に
ティム・バートン監督のもとで映画化され(2度目)、
同年7月にアメリカとイギリスで公開、
同年9月には日本でも公開されました。
この頃、
初めて作品名を知ったのですが、
CMのおどろおどろしい映像に違和感があって、
観ないまま終わりました。
その後、
たくさんの児童書を執筆されていて、
翻訳も出ていることを知り、
いずれ読んでみようと思っていました。
今回、児童書ではありませんが、
大人向けの短編小説を書かれていたことを知り、
読んでみることにしました。
***
収録作品は
1「南から来た男 Man from the South 」
2「皮膚 Skin 」
3「天国への道 The Way up to Heaven 」
4「ミセス・ビクスビーと大佐のコート
Mrs Bixby and the Colonel's Coat 」
の4編です。
1と2は、
著者37歳の時(1953年)に刊行された
短編集『あなたに似た人 Something Like You 』
に収録、
3と4は、
著者44歳の時(1960年)に刊行された
短編集『キス・キス Kiss Kiss 』
に収録されました。
どんな作風か見当もつかなかったので、
最新の翻訳を手に入れました。
田口俊樹(たぐちとしき)訳
『あなたに似た人[新訳版]Ⅰ・Ⅱ』
(ハヤカワ文庫、2013年5月)
田口俊樹(たぐちとしき)訳
『キス・キス[新訳版]』
(ハヤカワ文庫、2014年5月)
これらの新訳に先行して、
1957年10月に
開高健(かいこうたけし)訳『あなたに似た人』、
1960年12月に
田村隆一(たむらりゅういち)訳『キス・キス』が
それぞれ刊行されていました。
田口氏の新訳は、
十分にこなれた読みやすい訳文なので、
旧訳を選ぶ必要はまったく感じませんでした。
***
実際に読んでみると、
これが予想以上の面白さ。
ブラックユーモアと言いますか、
斜めに構えたところのある小説はあまり好きでないのですが、
ロアルド・ダールのそれは、
許されるぎりぎりのところで踏みとどまっていて、
何より文章がセンスのかたまりで、
ぐいぐい読ませる力のある作品に仕上がっていました。
好きな分野ではないが、
これほどのレベルなら読まないと損だな
と思いました。
先に翻訳を読んだからかもしれませんが、
英文もすらすら頭に入ってきました。
意外におもしろかったので、
今後、ロアルド・ダールの作品には注目していきたいです。
ただし、
賭け事、入れ墨、殺人、不倫といった
大人な内容がもりだくさんなので、
中高生向けのリーダーとしては採用できないと思います。
※第186冊目。総計1,902,443語。
やっと190万語をこえ、
200万語まで残り10万語を切りました。
現在、月に2冊で3万語くらいずつ読み進めているので、
年内には200万語を突破できそうです。
今は大雑把にいって、
高校1、2年向けのふつうのリーダーならば、
日本語とあまり変わらない感覚で読める状態です。
大学入試レベルの英文を、
日本語と同じ感覚で読めるまでには、
300万語ほどの蓄積が必要なのだろうと感じているので、
気長に300万語までは、
記録を進めていこうと思っています。
そこから先は、
簡単めの児童書から始めて、
原書をそのまま、語数を気にせず読み進めていこうと
計画を立てているところです。
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