やさしい英語の本、通算195冊目は、
オックスフォード・ブックワームズの
レベル4(1,400語レベル)の9冊目として、
スコットランド生まれの小説家
ロバート・ルイス・スティーヴンソン
(Robert Louis Stevenson, 1850年11月13日-1894年12月3日)
の小説『宝島 Treasure Island 』を読みました。
筆者が31歳の時、
イギリスの児童文学の週刊誌『Young Folks』の
1881年10月1日号から1882年1月28日号に、
筆名「Captain George North」、
題名『Treasure Island, or the mutiny of the Hispaniola 』
で発表されました。
単行本は33歳の時(1883年11月)に、
『Treasure Island 』の書名で刊行されました。
Robert Louis Stevenson
Treasure Island
〔Oxford Bookworms Level 4〕
This simplified edition (c) Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 1993
15,125語
やさしい英語では、
2012年12月に、
マクミラン・リーダーズのレベル3
(1,100語レベル/9,863語)、
2014年2月に、
ペンギン・リーダーズのレベル2
(600語レベル/5,723語)
で読んで以来、3度目の挑戦となりました。
あらすじはもう頭に入っているので、
記憶をたどり直す感覚で、
最後まで楽しみつつ読み進めることができました。
スティーヴンソンの作品は、
『宝島』に限らず、
はじめのうち独特の読みにくさがあって、
今一つ馴染めないことが多かったのですが、
読み込むほどに味わいが増してきて、
これはぜひ、原文のままでも楽しめるようになってみたいと
思えるようになって来ました。
***
翻訳は、読みやすさ重視なら、
偕成社文庫の金原瑞人(かねはらみずひと)訳がお薦めですが、
今回、スティーヴンソンらしさを含め、
できるだけ忠実に反映した翻訳として、
岩波少年文庫の海保眞夫(かいほまさお)訳をとなりに置いて読み進めました。
多少生真面目な印象の訳文なので、
小中学生がこれを読んで夢中になるかはわかりませんが、
大人が読む分には良くできた翻訳だと思いました。
その他、
すぐに手に入る翻訳をいくつか購入したので、
合わせて掲げておきます(全く網羅的ではありません)。
名作であるだけに、
少し前のものでも特に読みにくさを感じない、
優れた翻訳が多くありました。
個人的には、
講談社青い鳥文庫の飯島淳秀(いいじまよしひで)訳も、
勢いのある訳文で気に入っています。
鈴木恵(すずきめぐみ)訳
『宝島』
(新潮文庫、2016年7月◇366頁)
村上博基(むらかみひろき)訳
『宝島』
(光文社古典新訳文庫、2008年2月◇413頁)
海保眞夫(かいほまさお)訳
『宝島』
(岩波少年文庫、2000年10月◇391頁)
金原瑞人(かねはらみずひと)訳
『宝島』
(偕成社文庫、1994年10月◇382頁)
坂井晴彦(さかいはるひこ)訳
『宝島』
(福音館書店、1976年10月◇460頁)
⇒『宝島』
(福音館文庫、2002年6月◇476頁)
飯島淳秀(いいじまよしひで)訳
『宝島』
(ポプラ社版〔世界の名著27〕1969年1月◇334頁)
⇒『宝島』
(講談社青い鳥文庫、1994年7月◇389頁)
阿部知二(あべともじ)訳
『宝島』
(岩波文庫、1963年6月◇310頁)
⇒『宝島』
(岩波少年文庫、1967年12月◇367頁)
野尻抱影(のじりほうえい)訳
『宝島』
(筑摩書房、1956年◇323頁)
⇒『宝島・ジーキル博士とハイド氏』
(東京創元社〔世界大ロマン全集56〕1959年1月)
⇒『宝島・ジーキル博士とハイド氏』
(ちくま文庫、1990年7月◇427頁)
佐々木直次郎(ささきなおじろう)訳
『宝島』
(岩波文庫、1935年10月◇323頁)
⇒『宝島』
(岩波少年文庫1、1950年12月◇370頁)
⇒『宝島』
(新潮文庫、1951年3月◇288頁)
佐々木直次郎(ささきなおじろう)
・稲沢秀夫(いなざわひでお)共訳
『宝島』
(新潮文庫、1970年*月。70刷改版、1997年7月◇336頁)
※佐々木氏は1943年に亡くなっている。
その後の各バージョン出版の経緯については調査中。
※第195冊目。総計2,052,177語。
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