やさしい英語の本、通算204冊目は、
再びオックスフォード・ブックワームズの
レベル4(1,400語レベル)の17冊目として、
イギリスの小説家
セシル・スコット・フォレスター
(Cecil Scott Forester, 1899年8月27日-1966年4月2日)
の小説『アフリカの女王 The African Queen 』を読みました。
著者35歳の時(1935年2月)に、
ボストンの「Little, Brown and Company」から出版されました。
※同時期に英国でも出版されたかは不明。
Cecil Scott Forester
The African Queen
Retold by Qlare West
〔Oxford Bookworms Stage 4〕
This simplified edition (c) Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 2004
15,250語
セシル・スコット・フォレスターの
小説『アフリカの女王』は、
一冊前〔203冊目〕に読んだ
ホーンブロワー・シリーズの第1冊目
『パナマの死闘 The Happy Return 』
が刊行(1937年2月)される2年前、
著者35歳の時(1935年2月)に刊行された作品です。
初版から16年後、
著者52歳の時に映画化され、
アメリカで公開されるとともに(1951年12月)、
日本でも翌52年8月に『アフリカの女王』の邦題で公開されました。
日本国内で、
フォレスターの作品が知られるきっかけになったのが、
この映画『アフリカの女王』といって良いでしょう。
アメリカ合衆国の映画監督
ジョン・ヒューストン
(John Huston, 1906-1987)が監督を務め、
アメリカ合衆国の俳優
ハンリー・ボガート
(Humphrey Bogart, 1899-1957)と
キャサリン・ヘプバーン
(Katharine Hepburn, 1907-2003)
が主役を演じました。
映画製作から30年余りを経て、
主役を演じたキャサリン・ヘプバーンが、
この撮影の回想記を出版しています。
キャサリン・ヘプバーン著
芝山幹郎(しばやまみきお)訳
『「アフリカの女王」とわたし』
(文春文庫、1993年9月◇231頁)
古本屋で偶然安価で手に入れたのですが、
気軽にさっと読める内容で、
この映画への興味がわいて来ました。
***
今回は映画をみる暇がなかったので、
翻訳を手に入れておきました。
それほど難しい英文ではないのですが、
アフリカの熱い気候の中で、
小さな蒸気船に乗って河下りをする
という変わった状況のお話なので、
翻訳を参照して、
ようやくどんな場面なのかわかるところも、
それなりに出て来ました。
伊藤礼(いとうれい)訳
『アフリカの女王』
(フジ出版社、1967年11月◇230頁)
佐和誠(さわまこと)訳
『アフリカの女王』
(ハヤカワ文庫、1979年1月◇306頁)
手に入れやすいのは
佐和誠(さわまこと)訳のはずですが、
読み比べてみると、
伊藤礼(いとうれい)訳のほうが、
一文一文あいまいなところがなく、
わかりやすい訳文に仕上がっていると思います。
巻頭に、本の内容に合わせた
アフリカの地図も付いているので、
どちらかといえば伊藤訳のほうがお薦めです。
ただそろそろ新訳が出てもいい頃かもしれません。
埋もれるには惜しい、独特の魅力のある作品でした。
※第204冊目。総計2,183,355語。
0 件のコメント:
コメントを投稿