やさしい英語の本、通算212冊目は、
オックスフォード・ブックワームズの
レベル4(1400後レベル)の25冊目として、
イギリス出身のSF作家
アーサー・C・クラーク
(Arthur CHarles Clarke, 1917年12月16日-2008年3月19日)
のSF短編集
『遥かなる地球の歌
The Songs of Distant Earth
and Other Stories 』
を読みました。
アーサー・C・クラークは、
1968年に公開された映画『2001年宇宙の旅』の
原作者として知っていましたが、
私が生まれる前に公開されたからか、
映画はもちろんその原作にも触れる機会のないまま今に至りました。
クラークの他の作品となると、
なおさら読んだことはないのですが、
偶然オックスフォード・ブックワームズの目録で見かけたので、
興味がわいて読んでみることにしました。
Arthur C. Clarke
The Songs of Distant Earth
and Other Stories
Retold by Jennifer Bassett
〔Oxford Bookworms Stage 4〕
This simplified edition (c) Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 1996
15,210語
本書に収録されているのは、
1)The Nine Billion Names of God (1953)
2)The Secret (1972)
3)The Wall of Darkness (1949)
4)No Morning After (1954)
5)The Songs of Distant Earth (1958)
の5つの短編です。
このうち
1)The Nine Billion Names of God
(九〇億の神の御名)
3)The Wall of Darkness
(暗黒の壁)
4)No Morning After
(その次の朝はなかった)
5)The Songs of Distant Earth
(遥かなる地球の歌)
の4編は、1958年に刊行された第4短編集
『天の向こう側 The Other Side of the Sky 』のなかに、
同じ題名で収録されています。
残る1編
2)The Secret
(秘密)
は、1972年に刊行された第6短編集
『太陽からの風 The Wind from the Sun 』のなかに、
同じ題名で収録されています。
さらに最後に収められた短編
5)The Songs of Distant Earth
(遥かなる地球の歌)
は、何度か稿を改めた後、
『遥かなる地球の歌 The Songs of Distant Earth 』
という同じ題名の長編に生まれ変わり、
1986年に刊行されています。
今回のやさしい英語の本には、
1986年刊行の長編バージョンは収録されていません。
***
それぞれにハヤカワ文庫から翻訳も刊行されています。
山高昭(やまたかあきら)訳
『天の向こう側』
(ハヤカワ文庫、1984年6月◇299頁)
※新装版、2007年2月◇366頁
山高昭(やまたかあきら)
・伊藤典夫(いとうのりお)訳
『太陽からの風』
(ハヤカワ文庫、1978年5月◇322頁)
※新装版、2006年4月◇382頁
山高昭(やまたかあきら)訳
『遥かなる地球の歌』
(ハヤカワ文庫、1987年3月◇346頁)
※新装版、1996年3月◇379頁
短編なので、
やさしい英語になるとさらに短くなるのですが、
ふだんSF小説を読まないので、翻訳をみないと、
何を言おうとしているのかピンと来ないところがありました。
ただ実際に読んでみて、
クラークの小説に惹かれたかというと、
SFの宿命なのか、時の流れとともに、
小説の内容自体が時代遅れに感じられるところがありました。
読んでいて、
嫌な気分になることはなかったのですが、
松本零士の『銀河鉄道999』ほどの感銘は受けませんでした。
もしかしたら長編のほうが、
クラークの良さが出るのかもしれないので、
今後、長編を読む機会は作りたいです。
※第212冊目。総計2,307,535語。
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