ただ今、
やさしい英語でも読み進めているのですが、
イングランドの劇作家
ウィリアム・シェイクスピア(1564.4-1616.4)の
戯曲『夏の夜の夢』を、
河合祥一郎(かわいしょういちろう 1960.7-)氏の
翻訳で読みました。
シェイクスピア36歳の時(1600)に出版された作品です。
ウィリアム・シェイクスピア著
河合祥一郎訳
『新訳 夏の夜の夢』
(角川文庫、2013年10月)
※凡例に、
「一六〇〇年出版のクォート版(Qと表記する)を主たる原典とし、
一六二三年出版のフォーリオ版(Fと表記する)の読みを適宜取り入れた。」
とある。
※巻末に、
「この翻訳による初演は、2012年4月22日、
シェイクスピア祭(聖心女子大学宮代ホール)で
新国立劇場演劇研修所卒業生・研修生による朗読劇として行われた」
とある。
『ハムレット』と
『ロミオとジュリエット』以来、
3作目の河合訳によるシェイクスピアです。
今回もまた日本語として良くこなれていて、
違和感なく、
日本語の劇として楽しむことができました。
実際に上演した経験にもとづく最近の翻訳であることが、
河合訳のわかりやすさを生み出しているように感じました。
台本を読むことになるので、
初めての場合は多少面喰らうかもしれませんが、
音読しながら、
黙読の場合も(頭のなかで声に出しながら)
自ら演じるように読み進めると、
作品のもつ魅力にすんなり入り込めるように思います。
400年前の作品であることにも思いを馳せれば、
現代の日本語でここまでの魅力が引き出されるのは凄いことだと思います。
『夏の夜の夢』は、
ドイツの作曲家
フェリックス・メンデルスゾーン(1809.2-1847.11)の
序曲及び劇付随音楽『夏の夜の夢』作品21及び61を聴いて、
題名はよく知っていましたが、
肝心の原作は読まぬまま今に至りました。
そのほか、
美内すずえ氏の漫画『ガラスの仮面』の中で、
劇中劇として演じられるのを読んで、
簡単なあら筋は知っていました。
軽めのお話ではあるので、
読んでいないと一生後悔するような
ズシリと来る感動はありませんが、
河合氏の瑞々しい新訳によって、
喜劇としての軽妙な雰囲気を崩すことなく、
全体を一気に読了できたのはありがたかったです。
少し時間を置いてから、
再読してみたいと思います。
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