ペンギン・リーダーズのレベル2(600語レベル)の21冊目として、
スコットランド生まれの小説家
ケネス・グレアム(1859.3-1932.7)の
小説『たのしい川べ(The Wind in the Willows ) 』を読みました。
著者が49歳の時(1908.10)に出版された作品です。
Kenneth Grahame
The Wind in the Willows
Retold by Anne Collins
First published by Penguin Books 2000
This edition published 2008
8,004語
昨年秋(2015.10)に、
オックスフォード・ブックワームズのステージ3(1000語レベル)
で読んで以来、2度目の『たのしい川べ』です。
たくさんの小動物が棲みつく川辺での、
のんびりした田舎の生活を基調とながら、
せっかちで新しい物好きのヒキガエルが
面白おかしく周りを引っ掻き回す、
子ども向けの楽しい軽めのお話です。
もとは父から息子(Alastair)に向けて語られた
即興のお話にもとづいているので、
意外なところに話が飛んだりして
まとまりの悪さも感じるのですが、
それを補って余りある、
詩情豊かでのどかな感性に惹きつけられました。
今回はいやにすらすら読めるなと思ったら、
ペンギンリーダーズのレベル3(1200語レベル)ではなく、
1つ前のレベル2(600語レベル)でした。
日本語の小説を読むのとあまり変わりなく、
簡単に読み進めることができました。
***
翻訳は、
岩波少年文庫の石井桃子(いしいももこやく)訳と、
講談社青い鳥文庫の岡本浜江(おかもとはまえ)訳の
2つありますが、どちらも少しずつ私の理想から離れている気がして、
手元に置いてはみたものの、
途中で違和感を感じてまだ読み終えていません。
少し時間を置いてから、また読んでみたいと思います。
中野好夫(なかのよしお)訳
『たのしい川邊』
(白林小年館出版部、1940年11月)
石井桃子(いしいももこ)訳
「ひきがえるの冒険」
(『世界少年少女文学全集 第2部2 イギリス篇2』創元社、1956年12月)
※再刊『たのしい川べ ―ヒキガエルの冒険―』(岩波書店、1963年11月。改版、2006年7月)。
※再刊『たのしい川べ』(岩波少年文庫創刊40年記念 特装版、1990年9月。新版、2002年7月)。
※再刊『たのしい川べ』(岩波世界児童文学集、1994年4月。新装版、2003年5月)
神戸淳吉(かんべじゅんきち)文
『ひきがえるの冒険物語』
(講談社のマザー絵本、1964年5月)
岡松きぬ子(おかもつきぬこ)訳
『やなぎに吹く風 ―ヒキガエルの冒険―』
(大日本図書、1991年10月)※しかけえほん。
岡本浜江(おかもとはまえ)訳
『川べにそよ風』
(講談社、1992年6月)
※再刊『河べにそよ風』(講談社青い鳥文庫、1993年5月)。
父親がわが子に伝えたお話なので、
どなたか男性の翻訳者による新訳も読んでみたいところです。
※第133冊目。総計1,140,757語。
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