2016年6月14日火曜日

【134冊目】 Alan Jay Lerner, My Fair Lady (PR Level 3)

やさしい英語の本、通算134冊目は、
ペンギン・リーダーズのレベル3(1200語レベル)の4冊目として、

アイルランドの作家
バーナード・ショー(Bernard Shaw 1856.7-1950.11)の
戯曲『ピグマリオン(Pygmalion )』を原作として、

アメリカの作家
アラン・ジェイ・ラーナー(Alan Jay Lerner, 1918.8-1986.6)が台本を書き下ろした
ミュージカル『マイ・フェア・レディ(My Fair Lady )』の小説版を読みました。

原作の戯曲は1913年10月に初演、
ミュージカルは1956年3月に初演されました


Alan Jay Lerner
My Fair Lady

Retold by Derek Strange
〔Penguin Readers Level 3〕
This adaptation first published by Penguin Books Ltd 1997
This edition first published 2008
8,116語

戯曲の初演から51年をへた1964年12月に
監督ジョージ・キューカー(George Cukor, 1899.7-1983.1)、
主演オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburm, 1929.5-1993.1)で
ミュージカル映画『マイ・フェア・レディ』が公開されています。

私が本作に出会ったのもこの映画によってでした。

20代後半(2000年頃?)に、
映画『ローマの休日』をみてにわかファンになった
オードリー主演の映画を1作ずつ観ていくうちに
『マイ・フェア・レディ』に出会いました。

ただ当時はミュージカルについて
何も知らなかったこともあってか、
今一つ良さがわからぬまま終わっていました。

今回やさしい英語で読むのに合わせて、
映画のDVDを買い直してみたのですが、

やはり音楽が魅力的であることを除けば、
そこまで惹き込まれることはありませんでした。

我々が日常的に話す言葉の問題という
堅めのテーマが扱われているからなのか、
今観るとさほど面白いお話にも思えませんでした。

やはりミュージカルである以上、
歌と踊りを楽しみに、舞台で実演に接するのが一番なのかもしれません。

やさしい英語で読んでみると、

物語の場面場面で挿入される歌が
そのまま掲載されているのですが、
歌詞の意味を取るのに苦労しました。

詩はまだ難しいです。
ミュージカル映画のほうをよく知っている人が、
映画を思い出しつつ楽しむ1冊のように思います。


  ***

今回調べてみたところ、
アラン・ジェイ・ラーナー氏による
ミュージカル台本をそのまま翻訳したものは見当たらなかったのですが、

バーナード・ショウ氏による原作の戯曲は、最近、
小田島恒志(おだしまこうし)氏の翻訳で刊行されていました。


バーナード・ショー著
小田島恒志(おだしまこうし)訳
『ピグマリオン』
(光文社古典新訳文庫、2013年11月)

新国立劇場で、
2013年11月13日から12月1日まで
宮田慶子氏の演出、石原さとみ氏の主演で、
翻訳上演されるのに合わせて準備されたものだけに、

現代の日本語として違和感のない、
読みごたえのある作品に仕上がっていました。

映画よりも細かいところまで書き込まれていて、
知的だけれどもユーモアに富んだ
バーナード・ショウの本来の魅力がよく伝わって来ました。

戯曲としても十分に完成されているので、
今後機会があれば、映画以上に舞台『ピグマリオン』をほうを観てみたい思います。


※第134冊目。総計1,148,873語。

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