2017年10月27日金曜日

【168冊目】宮沢賢治『よだかの星 The Nighthawk Star 』(Ladder Series Level 1)

やさしい英語の本、通算168冊目は、
一つ前のレベルに戻って、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル1(1000語レベル)の10冊目として、

宮澤賢治(1896年8月-1933年9月)の
短編小説『よだかの星』を読みました。

賢治の生前は発表されず、没後間もなく編集された
『宮澤賢治全集 第三巻』(文圃堂書店、1934年10月◇507頁)
に「ぶどしぎ」の題名で収録されたのが初出です。


Kenji Miyazawa
(宮澤賢治)
The Nighthawk Star
(よだかの星)

Retold by
Stuart Varnam-Arkin
 and Yoko Toyozaki
(ステュウット A ヴァナーム-アットキン
 とよざきようこ)

〔Ladder Series Level1〕
IBC Publishing,Inc. 2005年9月
2,340語

『風の又三郎』と『銀河鉄道の夜』と
『セロ弾きのゴーシュ』に続いてもう一冊、
『よだかの星』を読みました。

もともと短編である上、
レベル1用にやさしく書き直してあるので、
あっという間に読み通せました。

『セロ弾きのゴーシュ』以上に、
シンプルでわかりやすく、悲しい物語でした。

メーセージもはっきりしているので、
4冊読んだ中では一番印象に残りました。

翻訳は偕成社文庫版を手元に置きました。
短い作品なので、絵本などでも楽しめそうです。


宮沢賢治著
『セロ弾きのゴーシュ ―宮沢賢治童話集』
(偕成社文庫、1976年7月。改訂版、1989年9月◇210頁)
 ※「どんぐりとやまねこ」「やまなし」
  「さるのこしかけ」「よだかの星」
  「虔十公園林」「祭りのばん」
  「ざしき童子のはなし」「オツベルとぞう」
  「まなづるとダァリヤ」「いちょうの実」
  「気のいい火山弾」「雨ニモマケズ」
  「セロ弾きのゴーシュ」

ここまで4冊、
宮沢賢治の英訳を読んできました。

もともと日本語の作品なので、
最初はあえて英語で読まなくてもと思いましたが、

同じ作品を違った言語でながめ直すのは、
作品の違った面を知るいい機会になりました。

これまで食わず嫌いのままでいた
宮沢賢治に親しむいい機会になりました。


※第168冊目。総計1,624,913語。


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2017年10月23日月曜日

【167冊目】宮沢賢治『セロ弾きのゴーシュ Gorsch the Cellist 』(Ladder Series Level 1)

やさしい英語の本、通算167冊目は、
一つ前のレベルに戻って、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル1(1000語レベル)の9冊目として、

宮澤賢治(1896年8月-1933年9月)の
短編小説『セロ弾きのゴーシュ』を読みました。

賢治の生前は発表されず、没後間もなく編集された
『宮澤賢治全集 第三巻』(文圃堂書店、1934年10月◇507頁)
に収録されました。


Kenji Miyazawa
(宮澤賢治)
Gorsch the Cellist
(セロ弾きのゴーシュ)

Translated by
Stuart Varnam-Arkin
 and Yoko Toyozaki
(ステュウット A ヴァナーム-アットキン
 とよざきようこ)

〔Ladder Series Level1〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
4,710語

『風の又三郎』と
『銀河鉄道の夜』が意外に面白かったので、
1つ前のレベルにまでさかのぼって、
宮沢賢治を読んでみることにしました。

『セロ弾きのゴーシュ』も題名だけ知って、
なぜか読まないで来た1冊でした。

先の2冊と比べて短い上、
レベル2よりやさしい英文になっているので、
原文(日本語)なしでも難なく読めましたが、
折角なので原作も一緒に読み進めました。

原作も英訳も、数日かけるまでもなく、
滞りなく読み進めることができました。

音楽と人と動物の関わりについて、
ほのぼのさせられる軽めの楽しいお話でした。

読んですぐに、
強烈な印象を与えられるわけではありませんが、
今後じわじわ効いてきそうな気がします。

さっと読めて、
賢治独特の取っ付きにくさもないので、
最初に読むべき1冊として最適かもしれません。

翻訳は偕成社文庫版を手元に置きました。



宮沢賢治著
『セロ弾きのゴーシュ ―宮沢賢治童話集』
(偕成社文庫、1976年7月。改訂版、1989年9月◇210頁)
 ※「どんぐりとやまねこ」「やまなし」
  「さるのこしかけ」「よだかの星」
  「虔十公園林」「祭りのばん」
  「ざしき童子のはなし」「オツベルとぞう」
  「まなづるとダァリヤ」「いちょうの実」
  「気のいい火山弾」「雨ニモマケズ」
  「セロ弾きのゴーシュ」


※第167冊目。総計1,622,573語。


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2017年10月9日月曜日

【166冊目】宮沢賢治『銀河鉄道の夜 The Night of the Milky Way Train 』(Ladder Series Level 2)

やさしい英語の本、通算166冊目は、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル2(1300語レベル)の6冊目として、

宮澤賢治(1896年8月-1933年9月)の
短編小説『銀河鉄道の夜』を読みました。

著者の没後間もなく編集された
『宮澤賢治全集 第三巻』(文圃堂書店、1934年10月◇507頁)
に初めて収録されました。

 ※この最初の全集は
  3巻まで刊行されたところで書店廃業のため中断されました。
  『宮澤賢治全集 第一巻』(文圃堂書店、1935年7月◇501頁)
  『宮澤賢治全集 第二巻』(文圃堂書店、1935年9月◇498頁)


Kenji Miyazawa
(宮澤賢治)
The Night of the Milky Way Train
(銀河鉄道の夜)

Translated by
Yoko Toyozaki and Stuart Varnam-Arkin
(とよざきようこ
 ステュウット A ヴァナーム-アットキン)

〔Ladder Series Level2〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
15,100語

宮澤賢治の英訳、
『風の又三郎』に続いて、
『銀河鉄道の夜』を読んでみました。

こちらは十代のころに、
何度か手に取ってみたものの、
良くわからなくて読むのを止めてしまった記憶が残っています。

今回改めて、
原作を横に置いて再挑戦してみると、

物語として一応は完成されているものの、
細かなところで推敲不足を感じさせ、

全体的に読みにくい印象が残りました。

原作の難解さを反映したのか、
英文もレベル2としては難しく感じましたが、

英訳と一緒に読むことで、よりはっきりと
物語の筋をつかむことができました。


全体の流れがわかってみると、
確かにこれは人の生死について考えさせられる、
詩的な印象深い作品で、
今後も読み返していきたい1編となりました。

途中タイタニック号の沈没を
想起させる場面が描かれていたので、

調べてみると、
タイタニック号の沈没事故が起こったのは、
1912年4月14・15日、賢治が15歳のときのことでした。

まさか出てくるとは思っていなかったので、
強く印象に残りました。


  ***

『風の又三郎』で読んだ選集にも
『銀河鉄道の夜』は収録されていますが、

もう少し多くの作品を知りたいと思い、
偕成社文庫の「宮沢賢治童話物語集」(全3冊)を手に入れました。
文庫よりは大きめの活字で、有名な作品が揃っているので有り難いです。


宮沢賢治著
『銀河鉄道の夜 ―宮沢賢治童話集』
(偕成社文庫、1985年3月。改訂版、1989年8月◇246頁)
 ※「狼森と笊森、盗森」「注文の多い料理店」
  「ツェねずみ」「カイロ団長」
  「洞熊学校を卒業した三人」「なめとこ山の熊」
  「雁の童子」「銀河鉄道の夜」の8編を収録。


宮沢賢治著
『風の又三郎 ―宮沢賢治童話集』
(偕成社文庫、1976年10月。改訂版、1989年2月◇280頁)
 ※「雪渡り」「かしわばやしの夜」
  「猫の事務所」「シグナルとシグナレス」
  「水仙月の四月」「鹿踊りのはじまり」
  「グスコーブドリの伝記」「風の又三郎」の8編を収録。


宮沢賢治著
『セロ弾きのゴーシュ ―宮沢賢治童話集』
(偕成社文庫、1976年7月。改訂版、1989年9月◇210頁)
 ※「どんぐりとやまねこ」「やまなし」
  「さるのこしかけ」「よだかの星」
  「虔十公園林」「祭りのばん」
  「ざしき童子のはなし」「オツベルとぞう」
  「まなづるとダァリヤ」「いちょうの実」
  「気のいい火山弾」「雨ニモマケズ」
  「セロ弾きのゴーシュ」の13編を収録。


※第166冊目。総計1,617,863語。


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