やさしい英語の本、通算215冊目は、
オックスフォード・ブックワームズの
レベル4(1400後レベル)の28冊目として、
イングランド系アイルランド人の作家
ジョナサン・スウィフト
(Jonathan Swift, 1667年11月30日-1745年10月19日)
の小説『ガリバー旅行記 Gulliver's Travels 』を読みました。
著者58歳の時(1726年10月)に出版された作品です。
Jonathan Swift
Gulliver's Travels
Retold by Clare West
〔Oxford Bookworms Stage 4〕
(c) Oxford University Press 2000
First published in Oxford Bookworms 1993
15,325語
2013年9月に、
ペンギン・リーダーズのレベル2
(600語レベル/計9,681語)、
2018年4月に、
JBCパブリッシング・ラダーシリーズのレベル2
(1300語レベル/計15350語)
で読んで以来、3回目の『ガリバー旅行記』となりました。
***
子供のころに、
ちゃんと読んだ記憶はないのですが、
いつの間にか、凡そのあらすじは知っていたように思います。
やさしい英語で初めて
ガリバーと向き合ってみると、
今から300年近く前の作品だからか、
そこまで奇想天外な印象は受けず、
翻訳と一緒に読み進めてみると、
だらだらとした冗長な叙述にうんざりして、
それほど面白いとは思えない自分がいました。
それでも英文学史上欠かせない作品だからか、
やさしい英語でも複数のガリバーが見つかるので、
やはり読んでおくべきだろうと
改めて挑戦することにしました。
さすがに3回目ともなると、
大体のあらすじが頭に入っているので、
今回初めて、行間にこぼれ落ちる
スウィフトのひねりの効いた言葉の数々に気がつくことができました。
物語そのものよりも、ガリバーに仮託して、
スウィフトは何を訴えたかったのだろうと考えながら読めば、
もっと興味深く読み進められるような気がしました。
大人の作品として読むのならと、
平井正穂(ひらいまさお)訳の岩波クラシックス版を手に入れまいsた。
平井正穂(ひらいまさお)訳
『ガリヴァー旅行記』
(岩波クラシックス5、1982年6月◇461頁)
※初出は岩波文庫(1980年10月◇461頁)。
大人が読む作品として、
節度を保ちながら程々に読みやすく仕上げてあるので、
併読するのに役立ちました。それでも正直なところ、
まだ全編読み通すだけの興味はわいていません。
今後に備えて、
手元に今置いてある翻訳を掲げておきます。
子供向けに読みやすく、しかし全編を扱ったものとしては、坂井晴彦(さかいはるひこ)氏の翻訳がお薦めです。
山田蘭(やまだらん)訳
『ガリバー旅行記』
(角川文庫、2011年3月◇461頁)
坂井晴彦(さかいはるひこ)訳
『ガリヴァー旅行記』
(福音館書店、1988年1月◇586頁)
※のちに福音館文庫 (2006年1月◇288・325頁)。
中野好夫(なかのよしお)訳
『ガリヴァ旅行記』
(新潮文庫、1951年7月。72刷改版、1992年5月◇423頁)
『ガリヴァー旅行記 1・2』
(岩波少年文庫、1951年4・5月。改版、1968年4・5月◇276・241頁)
『ガリヴァー旅行記』
(岩波少年文庫、新版、2001年3月◇266頁)
※1の再刊。「小人国」「大人国」の2編のみ。
個人的に気になっているのは、
富山太佳夫(とみやまたかお)氏の最新の訳業ですが、
かなり高価なので購入しようか迷っているところです。
まだ少し距離のある作品ですが、
今後も気長に繰り返し再読していきたいと思います。
※第215冊目。総計2,352,975語。
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