やさしい英語の本、通算51冊目、
Penguin Readers の Level2の10冊目は、
スコットランド生まれの小説家
ロバート・ルイス・スティーヴンソン(1850.11-1894.12)の
冒険小説『誘拐されて』を読みました。
1883年に『宝島』が出版された3年後、
スティーヴンソンが35歳の時(1886)に出版された作品です。
Robert Louis Stevenson
Kidnapped
Retold by John Escott
(Penguin Readers Level2)
First published by Penguin Books 2000
This edition published 2008
9,104語
インターネットで、
ペンギン・リーダーズの目録をみているときに、
偶然目についたのが本書でした。
『宝島』のスティーヴンソンに、
こんな作品があるのかと思って邦訳を探してみると、
大場正史訳
『誘拐されて』
(角川文庫、昭和28年)
坂井晴彦訳
『さらわれたデービッド』
(福音館書店、福音館古典童話シリーズ、昭和47年4月)
とあるのが本作に当たるようでした。
大場訳は、古書で高値がついていたので、
今も現役の坂井訳を購入してみました。
まだ読んでいる途中ですが、
坂井氏のよくこなれた日本語で、
どこも滞ることなく読み進められるので、
とりあえず邦訳をと思われる方にはオススメです。
リトールド版だと場面がいきなり飛んで、
前後のつながりがわかりにくくなる所も多少ありましたが、
大まかなあらすじはつかむことができました。
『宝島』の執筆から3年しか経っていないからか、
主人公の性格が似た感じで、
『宝島』と同じ主人公が、
別の冒険へと旅だつような趣向で、
それなりに楽しむことができました。
どちらか一冊選べと言われれば、
断然『宝島』のほうが好きですが、
スティーヴンソンに惚れ込んで、
もう一冊似たのが読みたい場合には、
十分に満足できると思います。
一番の欠点は『誘拐されて(Kidnapped)』という書名でしょうか。
「誘拐」の二文字をみて、
冒険物好きな読者が手に取ろうと思うのか、
疑問があります。
それこそ『デービッドの冒険』などと意訳したら、
より多くの読者を得られる作品のように思います。
※通算51冊目。計412,577語
※Wikipedia の「ロバート・ルイス・スティーヴンソン」
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