先月に引き続いて、
カナダの作家
ルーシー・モード・モンゴメリ(1874.11-1942.4)の
小説『アンの青春(原題 Anne of Avonlea アヴォンリーのアン)』を読みました。
アン・シリーズの第2作であり、
モンゴメリーが
34歳の時(1909年9月)に出版された作品です。
第1作『赤毛のアン』は、
30歳の時(1905年10月)に完成し、
33歳の時(1908年 6月)に出版されているので、
第1作の1年3ヶ月後に出版された作品ということになります。
ルーシー・モード・モンゴメリ著
掛川恭子(かけがわやすこ 1936.1- )訳
『完訳赤毛のアン シリーズ2 アンの青春』
(講談社、平成2年5月)
※『完訳クラシック 赤毛のアン2 アンの青春』
(講談社、平成11年5月)に再録。
※『完訳クラシックス 赤毛のアン2 アンの青春』
(講談社文庫、平成17年5月)に再録。
掛川氏54歳の時に出版された翻訳です。
初出時の単行本にのみ、
巻末にあとがき 「モンゴメリーとアンの島の人たち」を載せてあります。
最初のうち、
多少手探りというか、
展開が読めないところがあったのですが、
後半に入るあたりから持ち直して、
感動のうちに最後まで読み終えることが出来ました。
前回初めて読んだ時の記憶はほとんど消えていたのですが、
2度目の熟読で、おおよそのあら筋は理解できました。
大人に近づくに連れて、
子供時代のアン独特の魅力が薄れていく側面もあるのですが、
その点も含めて、
アンの成長を楽しんでいければ良いのかな、
と思っています。
なお、今でいえば高校生の年齢で、
小中学校の教師として働くという状況は、
今の日本ではあり得ない話なので、
当時のカナダの教育制度がどんなだったのか、
興味深かったのですが、まだ未解決です。
もう一つ、第24章に出て来る
「エイブおじさんの嵐」の描写が真に迫っていたので、
これは実際にあった災害を背景にしているのか、
興味がありました。これも未解決です。
最近、
『赤毛のアン』関係の書籍が
いろいろと出版されているので、
どこかで言及されていないか探していみます。
それでは次は第3冊目、
『アンの愛情』を読んでいきます。
久しぶりです。現職場の高等部を出た村岡花子さんが訳した「赤毛のアン」を読もうかと思っているところです。朝の連ドラで取り上げられて出版が増えているのですね。
返信削除お久しぶりです。村岡花子氏の翻訳は1952年のものですが、2008年に村岡美枝・恵理両氏による改訂版が出て、ずいぶん読みやすくなりました(新潮文庫)。子供向けの編訳版も、講談社青い鳥文庫(初出1964)とポプラポケット文庫(初出1967)から2種類出ていて、個人的には、青い鳥文庫の翻訳がいちばんしっくり来ています。
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