塩野七海(しおのななみ)氏の
『ローマ人の物語』第23巻を読み終えました。
塩野七生著
『ローマ人の物語23 危機と克服[下]』
(新潮文庫、平成17年10月)
※初出〔単行本Ⅷ〕は新潮社、平成11年9月。
第21-23巻『危機と克服』では、
◯21巻
皇帝ガルバ (在位 68.6-69.1)
皇帝オトー (在位 69.1-69.4)
皇帝ヴィテリウス (在位 69.4-69.12)
◯22巻
皇帝ヴェスパシアヌス(在位 69.12-79.6)
◯23巻
皇帝ティトゥス (在位 79.6-81.9)
皇帝ドミティアヌス(在位 81.9-96.9)
皇帝ネルヴァ (在位 96.9-98.1)
という7名の皇帝を取り上げていました。
カエサルの血を分けた「ユリウス=クラウディウス朝」が、
皇帝ネロまでで途絶えたのち、
およそ1年の内乱をへて、
皇帝ヴェスパシアヌスとその息子たち
(皇帝ティトゥス、皇帝ドミティアヌス)によって、
再びの安定を取り戻すまでが描かれていました。
といっても、
そろそろ流れがわからなくなってきましたので、
ローマ皇帝の移り変わりをまとめなおしておきます。
***
帝政ローマの礎を築いた
ガイウス・ユリウス・カエサル【第8-13巻】のあと、
遠縁にせよ、
カエサルの血を分けた皇帝が5代続きました。
この5代を「ユリウス=クラウディウス朝」と呼んでいます。
①皇帝アウグストゥス(在位BC31-AD14)【第14-16巻】
②皇帝ティベリウス (在位 14-37)【第17・18巻】
③皇帝カリグラ (在位 37-41)【第18巻】
④皇帝クラウディウス(在位 41-54)【第19巻】
⑤皇帝ネロ (在位 54-68)【第20巻】
皇帝ネロの自害によってカエサルの血が途絶えたあと、
ローマ帝国は内乱に陥り(ローマ内戦 68-70)、
互いに血のつながらない皇帝が4代続きました。
この時、
1年のうちに4人の皇帝が擁立されたので
「四皇帝の年」と呼ばれています。
⑥皇帝ガルバ (在位 68-69)【第21巻】
⑦皇帝オトー (在位 69)【第21巻】
⑧皇帝ヴィテリウス(在位 69)【第21巻】
4人目の⑨皇帝ヴェスパシアヌで安定が取り戻され、
息子2人が皇帝(⑩兄、⑪弟)として彼に続きました。
この3代を「フラヴィウス朝」と呼んでいます。
⑨皇帝ヴェスパシアヌス(在位 69-79)【第22巻】
⑩皇帝ティトゥス (在位 79-81)【第23巻】
⑪皇帝ドミティアヌス (在位 81-96)【第23巻】
皇帝ドミティアヌスの暗殺によって
「フラヴィウス朝」が途絶えあと、
いわゆる「五賢帝時代」が訪れるのですが、
その1人目⑫皇帝ネルヴァまでが本巻に描かれていました。
「五賢帝」についてもまだ何も知らない状態ですので、
またしばらく読み進めてからまとめたいと思います。
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