IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル1(1,000語レベル)の2冊目として、
フランスの童話
『美女と野獣 Beauty and the Beast 』を読みました。
フランスの作家
ボーモン夫人(Jeanne-Marie Leprince de Beaumont 1711.4-1780.9)によって
1757年に発表された版が広く知られていますが、
それより17年ほど前、
ヴィルヌーヴ夫人(Gabrielle-Suzanne de Villeneuve 1695-1755.12)によって
1740年に発表されたのが最初のようです。
ただしヴィルヌーヴ夫人の童話は、
まとまったかたちでは翻訳されていないようであり、
不明なところも多かったので、従来通り
ボーモン夫人を童話の編者として掲げました。
Jeanne-Marie Leprince de Beaumont
Beauty and the Beast
Retold by Xanthe Smith Serafin
〔Ladder Series Level1〕
IBC Publishing 2006年9月
6,050語
『美女と野獣』のことは、
映画やミュージカルで名前のみ知っていましたが、
実際観ることはありませんでした。
今回初めて読んでみると、
童話だから当然かもしれませんが、
それほど心揺さぶられることもなく、
子供向けのありがちなお話が淡々と進み、
ハッピーエンドの中で、
心地よく読み終えることができました。
18世紀半ばの子供向けのお話なので、
そのままだと多少古めかしい感じがありましたが、
素材としてみると、
どのようにでも加工しやすく、
想像をふくらましやすい要素がつまっている
作品であることもわかる気がしました。
やさしい英語に書き直してあります。
特に文法は現在完了形もなく、いたってシンプルですが、
語彙は中3レベルまで目一杯使われています。
中3で英語が得意な子か、
高1・2生の多読(辞書なしですらすら読むの)に最適なレベルだと思います。
翻訳は、
鈴木豊(すずきゆたか)氏が、
ボーモン夫人の童話集をまとめて翻訳されています。
ボーモン夫人著/鈴木豊訳
『美女と野獣』
(角川文庫、1971年6月。1992年5月改版)
記述はわりと淡々としているので、
ふつうに楽しみで読むには多少退屈です。
話し手がいろいろと脚色し、
面白おかしく語りなおしをしたら、
全然違った印象になりそうでした。
ディズニーで映画化されているので、
近々そちらを観てみようと思います。
フランスの童話にはまったく注目して来なかったので、
『長靴をはいた猫』のシャルル・ペーロー(1628.1-1703.5)など、
古典的なものには目を通していこうと思いました。
※通算99冊目。計775,277語。
※Wikipediaの「美女と野獣」を参照。
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