ジャック・ロンドン(1876.1-1916.11)の
小説『野性の呼び声』を読みました。
著者27歳の時(1903.7)に出版された作品です。
ジャック・ロンドン著
/辻井栄滋(つじいえいじ)訳
『野性の呼び声』
(現代教養文庫、2001年12月)
※辻井訳『決定版 ジャック・ロンドン選集1 野性の呼び声・どん底の人々』(本の友社、2005年10月)に再録。
やさしい英語では、
2012年12月に
ペンギン・アクティブ・リーディングの
レベル2(600語レベル)、
今年9月に
オックスフォード・ブックワームズの
ステージ3(1000語レベル)
で、2つの『野性の呼び声』を読み終えていました。
そろそろ翻訳をと思い、
辻井訳のほかにも、
深町眞理子(ふかまちまりこ)訳
『野性の呼び声』
(光文社古典新訳文庫、2007年9月)
海保眞夫(かいほまさお)訳
『荒野の呼び声』
(岩波文庫、1997年12月)
の2つを手に入れましたが、
文章に勢いがあり、
一番読みやすかったのは辻井訳でした。
他にもたくさん翻訳は出ていますが、
どれも50年以上昔のものです。
目についたもののみ挙げておきます。
瀧口直太朗 訳
『野性の呼び声』
(旺文社文庫、1968年11月)
大石真 訳
『野性の呼び声』
(新潮文庫、1959年6月)
阿部知二 訳
『荒野の呼び声』
(偕成社文庫、1977年2月)
※初出は『世界少年少女文学全集36 アメリカ編6』(創元社、1955年12月)。
※『世界大ロマン全集28 白い牙・荒野の呼び声』(東京創元社、1957年10月)にも再録。
三浦新市 訳
『野性の呼び声』
(河出文庫、1955年9月)
岩田欣三 訳
『荒野の呼び声』
(岩波文庫、1954年12月)
山本政喜 訳
『荒野の呼び声』
(角川文庫、1953年4月)
堺利彦 訳
『野性の呼び声』
(叢文閣、1928年4月)
動物が主人公になる小説は
普段それほど読み慣れていないので、
最初は何となく違和感があったのですが、
やさしい英語で読んで、
あらすじを知った上での挑戦だったので、
楽しみながら読み進めることができました。
方向性は違うのですが、
アンナ・シュウエルの『黒馬物語』
と同じような記述の濃密さを感じました。
正直なところ、
まだまだ原書で読みたいほど好きとはいえませんが、
それほど長い作品でもありませんし、
少し時間を置いてから、また読んでみたいと思います。
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