やさしい英語の本、通算122冊目は、
マクミラン・リーダーズの
レベル3(1100語レベル)の9冊目として、
アメリカ合衆国の作家
ジョンストン・マッカレー(1883.2-1958.11)の
冒険小説『快傑ゾロ』を読みました。
著者36歳の時(1919.8)に、
週刊誌『オール・ストーリー All-Story Weekly 』上に
『カピストラノの疫病神 The Curse of Capistrano 』
の原題で5週にわたって発表された作品です。
翌年(1920.11)には映画化され、
『快傑ゾロ The Mark of Zorro 』の題で公開されました。
単行本は映画化ののち、
1924年に『The Mark of Zorro 』の題で刊行されました。
Johnston McCulley
The Mark of Zorro
〔Macmillan Readers Level 3〕
This retold version by Anne Collins for Macmillan Readers
First published 2000
This edition first published 2005
12,144語
正義の味方が活躍する
ヒーロー物の冒険小説として、
アメリカで有名な作品のようですが、
これまでまったく知りませんでした。
マスクで顔を隠したヒーローが、
時に苦境に陥りながらも、
弱者を助け、悪を懲らしめていく、
ヒロインとの恋慕もおりまぜてあり、
飽きる間もなく楽しむことができました。
映画でも観るように、
次々と場面が展開していき、
思わず熱くさせられる要素満載の
楽しい作品でした。
やさしい英語では
同じタイプの作品として、
アレクサンドル・デュマの『三銃士』
アンソニー・ホープの『ゼンダ城の虜』
を読んできましたが、
おもしろさだけで選ぶなら、
『怪傑ゾロ』>『ゼンダ城の虜』>『三銃士』
の順でお薦めです。
***
翻訳は2種類見つかりました。
1975年の広瀬順弘(ひろせまさひろ)訳以来40年、
新訳は出ていないようです。
ただ1959年の井上一夫(いのうえかずお)訳が、
非常に読みやすく、今読んでも特に不都合を感じないので、
新訳でなくても問題なく読めます。
初めて読まれるばあいは井上訳をお薦めします。
井上一夫(いのうえかずお)訳
『快傑ゾロ』
(創元推理文庫、1969年12月。新版、2005年12月)
広瀬訳もそれほど読みにくいわけではなく、
表紙は明らかにこちらのほうが魅力的なのですが、
読みやすさでは井上訳に一歩譲るようです。
広瀬順弘(ひろせまさひろ)訳
『快傑ゾロ』
(角川文庫、1975年6月。改版、1998年8月)
※通算122冊目。計1,005,060語。
※Wikipediaの「ジョンストン・マッカレー」「怪傑ゾロ」「奇傑ゾロ」を参照。
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