2016年4月24日日曜日

【読了】Washington Irving, The Legends of Sleepy Hollow and Rip Van Winkle (MMR Level 3)

やさしい英語の本、通算131冊目は、
マクミラン・リーダーズのレベル3(1100語レベル)の15冊目として、

アメリカ合衆国の作家
ワシントン・アーヴィング(1783.4-1859.11)の
短編小説集『スケッチ・ブック』から2編を読みました。

『スケッチ・ブック』は、
アメリカで1819年6月から20年9月にかけ、
7回に分けて発表された小説集です。

「スリーピー・ホローの伝説」は1820年3月(第6冊)、
「リップ・ヴァン・ウィンクル」は1819年6月(第1冊)に発表されました。

どちらも著者36歳の時の作品です


Washington Irving
The Legends of Sleepy Hollow
and Rip Van Winkle

Retold by Anne Collins
〔Macmillan Readers Level 3〕
This retold version by Anne Collins for Macmillan Readers
First published 2000
This edition first published 2005
11,802語

ワシントン・アーヴィングについて、
これまで全然知らなかったのですが、

アメリカやイギリス、
ヨーロッパに古くから伝わる民話、伝承などをもとに、
小説としてまとめ直した風の作品で、

柳田国男(1875.7-1862.8)の『遠野物語』を思わせる、
個性豊かな小説でした。

個人的に、
そこまで惹かれる分野ではないのですが、
ここに収録されている2編は、
話の内容自体とても興味深く、
描き出されるユニークな2人の人物像に惹きつけられました。

翻訳は最近、
斎藤昇(さいとうのぼる)氏による
初の完訳(全34編)が刊行されています。


齊藤昇訳
『スケッチ・ブック(上・下)』
(岩波文庫、2014年11月・15年1月)

齊藤訳は、完訳である分、
大人向けの読みにくさが感じられるのが若干の難点ですが、
書誌の情報は一番詳しく有用です。

ただ読みやすさを再優先されるのであれば、
60年近くさかのぼりますが、
吉田甲子太郎(よしだきねたろう)氏の翻訳も、
今なお古さを感じさせないわかりやすい訳文に仕上がっています。


吉田甲子太郎訳
『スケッチ・ブック』
(新潮文庫、1957年5月。32刷改版、2000年2月)

安価で状態の良いものが手に入るなら、
吉田訳もお薦めです。


※通算131冊目。計1,099,622語。

※Wikipediaの「ワシントン・アーヴィング」を参照。

2016年4月15日金曜日

【読了】シェイクスピア著(河合祥一郎訳)『新訳 から騒ぎ』

イギリスの劇作家
ウィリアム・シェイクスピア(1564.4-1616.4)の
戯曲『から騒ぎ』を読みました。

著者34歳の時、
1598年後半から1599年初めにかけて執筆された作品です
(文庫141頁参照)

河合祥一郎(かわいしょういちろう 1960.7- )氏
55歳の時に出版された翻訳で読みました。


シェイクスピア著
河合祥一郎 訳
『新訳 から騒ぎ』
(角川文庫、2015年7月)
 ※この翻訳による初演は、
  2014年4月27-29日、Kawai Project vol.1 として
  東京大学駒場キャンパス21Komcee 内MMホールにて行われた。
  (上演時間2時間20分、休憩なし、5回公演)
   ⇒本書142頁参照。

2年ほど前(2014.5)に
オックスフォード・ブックワームズの
ステージ2(700語レベル)で読んで以来、
2度目の『から騒ぎ』でした

角川文庫は活字が小さめなので、
一見難しそうなのですが、

実際に、
舞台で演じるところを想定しながら読んでいくと、
現代の日本語として違和感なく翻訳されていて、
ふつうに楽しみながら読み通すことができました。

小田島雄志(おだしまゆうし)訳、そして
松岡和子(まつおかかずこ)訳も購入してあったのですが、

私には河合訳のほうが、
なんの違和感もなく読み進めることができました。

軽めのお笑い劇として、
実際の舞台を観られたら一層楽しそうですが、
それはまだ、なかなか機会のないことのようです。

2016年4月11日月曜日

【読了】Meg Cabot, The Princess Diaries (MMR Level 3)

やさしい英語の本、通算130冊目は、
マクミラン・リーダーズのレベル3(1100語レベル)の14冊目として、

アメリカの小説家
メグ・キャボット(1967.2- )の
小説『プリンセス・ダイアリーズ 2』を読みました。

前作から8ヶ月後、
著者34歳の時(2001.6)に、
The Princess Diaries 2, Volume II: Princess in the Spotlight
の題で刊行されました。


Meg Cabot
The Princess Diaries 2

Retold by Anne Collins
〔Macmillan Readers Level 3〕
This retold version by Anne Collins for Macmillan Readers
Text Copyright (c)Macmillan Publishers Limited 2005
This version first published 2005
11,355語

昨年12月に、
同じマクミラン・リーダーズのレベル3で、
『プリンセス・ダイアリーズ』を読んだばかりですが、

シリーズ全十巻もあって(2009年完結)、
やさしい英語では第5巻まで読めることを知り、
パート2も読んでみることにしました。

架空の国ジェノバのプリンセスになるという
設定には特に心を惹かれなかったのですが、

アメリカの十代女子のふつうの感覚が知られる点、
興味深く読み進めることができました。

若い軽めの感性についていくのも、
それなりに楽しいものです。

恐らく高校生がリーダーとして読むのに
ちょうどよいレベルだと思います。

ただ少しきわどい話も入っているので、
学校教材としては使いにくいかもしれません。


翻訳は、
金原瑞人氏と代田亜香子氏の共訳で刊行されています。


メグ・キャボット著
金原瑞人・代田亜香子訳
『プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇』
(河出書房新社、2002年7月)
 ※河出文庫、2006年7月に再録。文庫収録に際し、『プリンセス・ダイアリー2 ラブレター騒動篇』と改題。

まだ読んでいませんが、
古本で手に入れました。

やさしい英語だと
ちょうどよい長さなのですが、

翻訳だと冗長な感じがして、
最後まで読み切るのはかえって根気がいります。

いずれ気が向いたときに、一気にまとめて読みたいと思います。


※通算130冊目。計1,087,820語。