佐々木克(ささきすぐる 1940年11月-2016年7月)氏による
概説『幕末史』(ちくま新書)を読みました。
本書は佐々木氏が74歳の時(2014年11月)に出版されました。
佐々木氏については、裏表紙に
「1940年秋田県生まれ。1970年立教大学大学院文学研究科博士課程終了。京都大学教授、奈良大学教授を経て、現在京都大学名誉教授、京都大学博士(文学)。歴史学者、専門は明治維新史。」とありました。
佐々木克著
『幕末史』
(ちくま新書、2014年11月)
専門の研究者による
長年の研究成果をもとに書き下ろされた
手堅い通史で、興味深く最後まで読み進めることができました。
章立ては次の通りです。
第1章 屈辱の出発 1853-1859
第2章 尊王攘夷運動 1860-1863
第3章 遠のく挙国一致 1863-1865
第4章 日本を立ち直らせるために 1865-1866
第5章 新政府の創設 1866-1867
第6章 明治国家の課題 1868-1890
一素人に過ぎないので、
何も詳しい話はできませんが、
複雑に入り組んで今一つ掴みどころがなかった
「幕末史」の流れを、これまでより有機的に
つながりを持って理解することができました。
歴史はあまり抽象的に短くされても、
ただただ細かく長大にされても扱いに困るものです。
高校レベルの近代史の流れが
身についている人向けの記述なので、
歴史の苦手な方が、初めの入門書として読むには難しいように思いますが、
個人的には、
これくらいの分量でまとめてもらえると、
一分野の歴史として把握しやすいように感じました。
次は同じ「ちくま新書」から、
坂野潤治著『日本近代史』を読む予定です。
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