やさしい英語の本、通算162冊目は、
IBCパブリッシング・ラダーシリーズの
レベル2(1300語レベル)の2冊目として、
イギリスの小説家
シャーロット・ブロンテ(1816年4月-1855年3月)の
小説『ジェイン・エア』を読みました。
シャーロット31歳の時(1847年10月)に出版された作品です。
Charlotte Brontë
Jane Eyre
Retold by Diane Gruenstein
〔Ladder Series Level2〕
IBC Publishing,Inc. 2005年8月
27,540語
『ジェイン・エア』はこれまで、
やさしい英語で2回読んで来たので、
今回は3回目の挑戦ということになります。
多読の第1冊目(2011年9月)に
マクミラン・リーダーズのレベル2
(600語レベル/8,690語)、
第67冊目(2014年3月)に
ペンギン・リーダーズのレベル3
(1,200語レベル/8,327語)。
今回、一気に3倍以上の語数になったので、
2週間ほどで読み終えられるか心配だったのですが、
作品そのものの魅力にひっぱられ、
どんどん読み進めることができました。
原書よりはまだかなり圧縮されているわけですが、
3万語近くあるので、忘れかけていた主要なあらすじを、
改めて押さえ直すことができました。
ジェイン・エアの孤独に立ち向かう力強い人物像に、
深く心を動かされました。
***
今回どんな話だったかなと、
昔読んだ小尾芙佐(おびふさ)氏の翻訳を携えて、
読み進めました。
小尾芙佐(おびふさ)訳
『ジェイン・エア(上・下)』
(光文社古典新訳文庫、2006年11月)
今でも十分読める訳文で、
英文の理解に役立ちました。
しかし小尾訳の7年後に刊行された
河島弘美(かわしまひろみ)訳も手元において読み比べてみると、
よりいっそう整理され、冷静で知的な、
わかりやすい訳文に仕上がっていると感じました。
次に読むときは河島訳にしようと思っています。
河島弘美(かわしまひろみ)訳
『ジェイン・エア(上・下)』
(岩波文庫、2013年9・10月)
ただ訳文の読ませる勢いは、
小尾訳のほうがあるようにも思うので、
最終的には読み手の好みによりけり、
ということになるかもしれません。
いずれにしても恋愛小説好きの方には、
お薦めの1冊です。
妹エミリーの『嵐が丘』と比べれば、
よほど普遍的で正常な感覚に彩られているので、
恋愛小説の古典ともいわれるようですが、
実際に読んでみると、
かなり意外性に富んでいる場面も多々あって、
オースティンのようにお気楽に読める作品ではありません。
繰り返し読むに足る、
魅力にあふれた傑作だと思います。
※第162冊目。総計1,554,313語。
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