アメリカの作家
パトリシア・マクラクラン
(Patricia Maclachlan, 1938- )の
小説『のっぽのサラ Sarah, plain and tall 』
を読みました。
著者47歳の時(1985年4月)に刊行された作品です。
パトリシア・マクラクラン著
金原瑞人(かねはらみずひと)訳
中村悦子(なかむらえつこ)絵
『のっぽのサラ』
(ベネッセ、1987年10月◇145頁)
※2003年9月に徳間書店から再刊(◇152頁)。
中村氏の挿絵もそのままである。
いつもの古本屋で、
金原氏の名にひかれてふと手に取りました。
まったく知らない作家でしたが、
はじめのところを数ページ読むうちに惹き込まれました。
短いのですぐに読めます。
実に良く出来たお話で、
強く感銘を受けました。
母親を亡くした家族の
日常に垣間見える寂しさに、
新しい母親を迎えるかどうかの
微妙な一時を切り出しているのですが、
ともすれば衝突あり涙ありの
深刻な物語になってしまいそうなところ、
サラの得がたいキャラクターと、
明るく温かい方へと向かう子供達の自然な心の揺れを描いて、
あったかな気持ちにさせられる物語でした。
これはぜひ、
英語のままで読んでみたいです。
調べてみると、
ほかにも翻訳が出ているようなので、
いくつか手に入れて読んでみようと思います。
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