2019年8月18日日曜日

【210冊目】R.D.Blackmore, Lorna Doone (Oxford Bookworms Stage 4)

やさしい英語の本、通算210冊目は、
オックスフォード・ブックワームズの
レベル4(1400後レベル)の23冊目として、

イギリスの小説家
リチャード・ドッドリッジ・ブラックモア
(Richaed Doddridge Blackmore, 1825年6月7日-1900年1月20日)
の代表作『ローナ・ドゥーン Lorna Dooneを読みました。

著者44歳の時(1869年)に
ロンドンの Sampson Low, Son, & Marston 社から
3巻本で出版され、限定500部印刷で300部販売。
翌1870年に1巻本で再刊され、大きな成功を収めました。


R. D. Blackmore
Lorna Doone

Retold by David Penn
〔Oxford Bookworms Stage 4〕
This simplified edition (c) Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 1997
17,000語

同じ2008年刊行ですが、
表紙の異なるものも刊行されています。
たまたま上記の表紙のが割安でした。


円安の影響か、最近は新刊だと以前の2倍近い値段になって来たので、
Amazonで、程々の価格のを探すひと手間をかけるようになって来ました。


  ***

R・D・ブラックモア
小説『ローナ・ドゥーン』は、
多読を初めて間もない頃(2012年6月)、

マクミラン・リーダーズのレベル2
(600語レベル/計10,435語)で読んで以来、
7年2ヶ月ぶりの再読となりました。

今回改めて読んでみると、
読者を楽しませることに巧みな、良く出来た小説で、
これまで翻訳紹介されていないのが不思議なくらいでした。

マクミラン・リーダーズの
「A Note About the Author」から略伝をまとめておきます。

  リチャード・ドッドリッジ・ブラックモアは、
  1825年6月7日、バークシャー州(イギリス南東部)に生まれる
  数ヶ月後に母親が死亡する。

  1832年に父親とデボン州(イギリス南西部)に引っ越し、
  1843年までそこに住む。

  オックスフォード大学に学び、
  1852年にロンドンで弁護士になった翌年、
  ルーシー・マクガイア(Lucy Macguire)と結婚。
  体が丈夫でなかったため弁護士は続かず、教師となる。

  1857年におじの遺産を相続したのをきっかけに教師を辞め、
  ロンドンの近くで妻と住み、詩や小説を書いた。

  妻ルーシーは1888年、
  リチャードは1900年1月20日に死去
  子供はいなかった。

  小説は15作。代表作は、
   『クララ・ヴォーン Clara Vaughan 』(1864)
   『クラドック・ニューウェル Craddock Newell 』(1866)
   『スカーのメイド The Maid of Sker 』(1872)
   『クリスタウェル Christowell 』(1882)
  など。最も有名なのが
   『ローナ・ドゥーン Lorna Doone 』(1869)
  である。イギリスで最も人気のある小説の1つであり、
  何度も映画化されている。


今回読んでいてふと思いついたのは、

アメリカの小説家
ジェイムズ・フェニモア・クーパー
(James Fenimore Cooper, 1789-1851)の
小説『ラスト・オブ・モヒカン The Last of the Mohicans 』(1826)
に雰囲気が似ているような。

『ラスト・オブ・モヒカン』は、
本来は全5部からなる大作『レザーストッキング物語』(1826-41)の1冊で、

1825年生まれのブラックモアが、若い頃、
クーパーの作品に親しんでいた可能性はあるのかも。

そして『ラスト・オブ・モヒカン』が、
荒削りな印象の残る小説だったことを思うと、

『ローナ・ドゥーン』はより巧みな、
構成面で読み手を飽きさせない完成度を備えていて、
ぜひ翻訳がほしいなあと思いました。

近い将来、
原書のままでも楽しめるようになることを祈って、
原書も発注しておきました。




※第210冊目。総計2,277,465語。


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