池田理代子(いけだりよこ。1947~)著『皇帝ナポレオン』の第3・4巻を読みました。全12巻のうち第1~6巻まで Kindle Unlimited で読めるので、まずは6巻までを目処に。
『ベルサイユのばら』の続編とされる作品です。
本作品の初出は、『婦人公論』誌上で1986年5月から1995年1月まで『エロイカ』と題して連載されたのち、『エロイカ』全14巻(中公コミックス・スーリ、1987年1月~1995年2月)として単行本が刊行されました。そののち『栄光のナポレオン ―エロイカ―』全12巻(中公文庫コミック版、1997年5~10月)と改題して再刊。さらに10年をへて『皇帝ナポレオン』全9巻(フェアベルコミックス、2007年11月~2008年7月)と改題して再刊されました。
フェアベルコミックスは、コンビニ仕様のためか巻次を明記していないのですが、わかりにくいので便宜的に全巻を整理しておきます。
① ナポレオン・ボナパルト将軍編(2007年11月)
② 栄光へ 27歳の天才司令官編(2007年12月)
③ ナポレオン イタリア征服す編(2008年1月)
④ ナポレオンの危機 エジプト編(2008年2月)
⑤ ナポレオンの逆襲 フランス大改革編(2008年3月)
⑥ フランス皇帝ナポレオン(2008年4月)
⑦ ヨーロッパ大陸の支配者編(2008年5月)
⑧ 二人の皇帝編(2008年6月)
⑨ 英雄ナポレオンの最期編(2008年7月)
② 栄光へ 27歳の天才司令官編(2007年12月)
③ ナポレオン イタリア征服す編(2008年1月)
④ ナポレオンの危機 エジプト編(2008年2月)
⑤ ナポレオンの逆襲 フランス大改革編(2008年3月)
⑥ フランス皇帝ナポレオン(2008年4月)
⑦ ヨーロッパ大陸の支配者編(2008年5月)
⑧ 二人の皇帝編(2008年6月)
⑨ 英雄ナポレオンの最期編(2008年7月)
このフェアベルコミックスの電子版が全12巻に再編され、Kindle ストアで 2014年1月 に刊行されたのが、今回読むバージョンです。電子版は ほかにも色々な媒体のものが出ており、刊行年次にも違いがあるのですが、紙の本より正確な情報がつかみにくいので、もう少し調べてから報告します。
電子版の第3巻は、単行本『エロイカ』第3巻(第Ⅱ部 第3~6章 1987年11月)と第4巻(第7~9章 1988年6月)に対応しています。(初出はそれぞれ『昭和公論』1987年7~12月号、1988年1・2月号に掲載。)
電子版では、章数の表示はカットされています。
電子版の第4巻は、単行本『エロイカ』第4巻(第Ⅱ部 第10~12章 1988年6月)と第5巻(第Ⅲ部 第1~6章 1989年2月)に対応しています。(初出はそれぞれ『昭和公論』1988年3~5月号、1988年8~12月号・1989年1月号に掲載。)
電子版では、章数の表示はカットされています。
なお単行本の第5巻(1989年2月刊行)で興味深いのは、全6章(1~6章)のうち第3・4章の部分のみ明らかに黄ばんでいて、紙質が劣化していることです。当初、私が手に入れた1冊だけかと思い、買い直すつもりでいたのですが、調べてみると他の古本屋のものにも同様の劣化が見えるようで、なぜだろうかと興味がわいてきました。
1989年1月は、昭和天皇が崩御され、昭和から平成へと改元が行われたときなので、恐らく代替りに伴う紙不足が原因で、単行本を印刷する際に、上質紙で統一することができなかったのだろう、と推測されますが、ざっと調べた限りでは根拠とすべき研究文献が見つかりませんでした。当時の出版業界については、何を調べたらわかるのだろうか。
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