吉川英治(明治25年〔1893〕8月-昭和37年〔1962〕9月)が、
42歳のときから4年かけて執筆した小説
『宮本武蔵』が新潮文庫から刊行されるようなので、
読んでいこうと思います。
吉川英治 著『宮本武蔵(一)』
(新潮文庫、平成25年1月)
※全編の初出は『朝日新聞』昭和10年(1935)8月23日から昭和14年(1939)7月11日まで。
2年近く前にも、
講談社 吉川英治歴史時代文庫本で2冊目まで読み、
そのまま中断しておりました。
今回の再刊、
表紙の絵はあまり好みではないのですが、
活字がとても大きく、読みやすいのに惹かれて購入し、
読み始めたところ、2週間ほどで読み終えました。
いずれ読んでおきたいと思っていたので、
この機会に、続巻が出るごとに読んでいこうと思います。
前に読み始めたときよりも、
すんなり話が頭に入って来るのは、
活字が大きくなったからなのか、
文体になじんできたからなのか、
どちらなのかはよくわかりませんが、
今回はより一層、
吉川氏の文章のすばらしさに魅了されている自分がいました。
数学者の岡潔氏が、
吉川英治氏の文章を絶賛されていたことを思い出し、
国民作家と言われるゆえんを垣間見た気がします。
以前なら、
武蔵(たけぞう)的な生き方を、
熱すぎる!と若干遠ざける私がいたように思うのですが、
ある年齢を過ぎると、
日本人としての琴線に触れるところがあるのかもしれません。
今回は私の心にぴったりと寄り添って来るように感じました。
私の世代は、
吉川英治はもとより、
司馬遼太郎でさえ過去に活躍した歴史小説家の一人でしたので、
まだこれから、
読みなおす機会を待っている作品が色々とひかえております。
司馬遼太郎は多少難しい気もしますが、
吉川英治は、総ルビにすれば、
小学生でも十分に読みこなせる内容なので、
小学生向けに、
総ルビで『三国志』『宮本武蔵』などの代表作を復刊してほしいな、
と思っています。
どちらかと言えば、
若いころに読んだ方が、共感する部分の大きい作品だと思うので。
※Wikipedia の「吉川英治」「宮本武蔵(小説)」の各項目を参照。
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