谷崎潤一郎
(明治19年〔1886〕7月-昭和40年〔1965〕7月)の
小説『細雪(ささめゆき)』の中巻を読みました。
57歳の秋(昭和17年〔1942〕10月頃)から、
62歳の春(昭和23年〔1948〕5月)にかけて執筆された小説です。
谷崎潤一郎著
『細雪(中)』
(新潮文庫、昭和30年10月)
※平成23年3月改版。
先月読み終わった『細雪』上巻に続いて、
ひと月ほどで順調に中巻を読み終わりました。
上巻では物静かな流れの中で、
独特の風情を醸し出していたのに対して、
中巻ではそれなりに物語が動き出し、
予想外の場面展開が待っておりました。
それでもストーリーだけを考えれば、
特別起伏に富む刺激的な内容でもないのに、
不思議と先へ先へと読ませる力のある、
谷崎潤一郎の流麗な文体の魅力に嵌まりながら、
1冊読み終えておりました。
大感動というのとは少し違うのですが、
父母の世代の日本の様子に懐かしさを覚える
私がいました。
さて下巻はどんな展開が待っているのでしょうか。
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