やさしい英語の本、通算143冊目は、
ペンギン・アクティブ・リーディングのレベル3(1200語レベル)の1冊目として、
アメリカの小説家
マーク・トウェイン(1835.11-1910.4)の
小説『ハックルベリー・フィンの冒険』を読みました。
著者49歳の時(1884.12)に出版された作品です。
(イギリス版。アメリカ版は1885年2月)
Mark Twain
The Adventures of Huckleberry Finn
Retold by John Votaw
〔Penguin Active Reading Level 3〕
First Penguin Readers edition published 2000
This edition published 2008
13,826語
2011年9月に
マクミラン・リーダーズのレベル3
(600語レベル/8,621語)、
2014年11月に
オックスフォード・ブックワームズのステージ2
(700語レベル/6,180語)
で読んで以来、
3回目の『ハックルベリー・フィンの冒険』です。
***
やさしい英語で読むほか、
すでに翻訳でも読み終えているので、
難なく読み終えることができました。
今までで一番のボリュームですが、
全訳の重厚さを経験していると、
まだまだ物足りない印象でした。
『トム・ソーヤーの冒険』と比べると、
若干違った趣のある作品なのですが、
そこまで深入りするでもなく、
あっさりと読み終わっていました。
翻訳は読みやすさで選ぶのなら、
講談社青い鳥文庫の斉藤健一(さいとうけんいち)訳が一番です。
斉藤健一訳
『ハックルベリー=フィンの冒険(上・下)』
(講談社青い鳥文庫、1996年9月)
全訳でこれだけ違和感なくすらすら読めるものは他にないので、
最初に選ばれる場合はぜひ斉藤訳をお薦めしたいです。
正直なところ、
トム・ソーヤーより内容は濃いのですが、
構成が散漫として弱い印象があるので、
文章に勢いがないと途中で飽きが来て、
読み進めるのが苦痛になりかねません。
勢いのある斉藤訳で読んで初めて、
『トム・ソーヤーの冒険』をこえる傑作とする
文学史上の評価にも納得がいきました。
すでに絶版のようですが、
古本では安値がついています。
もう一人だけ上げるなら、
ちくま文庫の加藤祥造(かとうしょうぞう)訳が気になっています。
加藤祥造訳
『完訳 ハックルベリ・フィンの冒険』
(ちくま文庫〔マーク・トウェイン・コレクション1〕2001年7月)
※初出の単行本は架空社、1995年5月。
古本で単行本のほうを手に入れてみたところ、
会話文がよくこなれていることに感心し、
こちらで読んでも楽しいかもと思っています。
加藤氏ならではのこだわりを感じさせる分、
斉藤訳のあとでは多少くどそうな気もするのですが、
次に機会があれば、加藤訳に挑戦しようと思っています。
※第143冊目。総計1,260,170語。
0 件のコメント:
コメントを投稿