ジャヤ・チャリハ&エドワード・レ・ジョリー編、いなます みかこ訳
『マザー・テレサ 日々のことば』
(女子パウロ会、2009年11月。初出は2000年6月)より。
※印は栗木によるコメントです。
◆7月10日
「まず、あなたの街の、
そして、あなたの家の中の、
心さびしい人を見つけてください。
何よりもあなたの周りの人たちにとって、
福音となってください。
わたしたちは往々にして、
外ではいつもほほえんでいるのに、
家に帰ってくると、
とたんに、ほほえむ時間すらなくなってしまうのです。」218
※まずは身内から。
これは案外、
忘れてしまいがちなことではないでしょうか。
外では気をはって、
良い人を演じて疲れてしまい、
家に帰って当たり散らすことは、
ありがちなことです。
まず自分の家族から、
という考え方は、やはり大切だと思います。
何があっても、
家族は必ず自分の味方であってくれる、
という関係が作れると、
心がとても安定して、
人は強くなれます。
ボランティアという考え方は
大切なものだと思いますが、
まず自分の家族を固めて、
そこから少しずつ、
外に向けて、視野を広げていく、
という順番が、
一番大切だと思います。
◆7月12日
「喜びは祈り、
喜びは力、
喜びは愛、
喜びは、人の魂を受け止めることのできる愛の網。
喜んで与える人は、もっとも多く与える人です。
神と人々に、あなたの感謝の心を表すいちばんよい方法は、
どんなことでも喜んで受け入れることです。」220
※人さまに対して、
良い影響を与えられるように生きる。
ただそれは、
自分の不幸と引き換えにして、
相手に幸福になってもらう、というよりは、
私の心を、
つねに喜びで満たしておくことによって、
相手の心にも
喜びの波を自然に起こしてあげることができたら、
お互いにとって、
とても幸せなことだと思います。
◆7月14日
「いったんお金に執着すると、
そのお金が与えてくれる、いろいろな余分なものへの
執着も起こります。
わたしたちの必要は増えていき、
ひとつのことから、また別のことへと、
限りない不満に陥ってしまうのです。
お金持ちであることは、悪いことではありません。
お金が強い欲望を起こさせるとき、
お金は罪となるのです。
豊かさは神から与えられたものです。
ですから、恵まれない人たちと分ち合うのは、
わたしたちの務めです。」222
※お金は大切です。
お金を稼ぐことによって、
われわれは日常の生活を成り立たせることができます。
ただし人間の欲は、
限りのないものなので、
お金が利己的な強い欲望と結びつくと、
お金が毒になることもある、
と心得ておきたい。
自らの生活をまず優先させるのは
間違いではないと思いますが、
生活の基盤が十分に整った先、
もしお金がたくさん貯まったら、
世の中の役に立つように、
どんなことに使おうか、
と考えておくのも楽しいかもしれません。
◆7月20日
「祈ることを愛しましょう。
日中たびたび祈りの必要を感じ、祈るよう努めましょう。
神は、いつもわたしたちに話しかけておられます。
神に耳を傾けましょう。
神は、わたしたちに、
深い愛と思いやりとゆるしの心を望んでおられます。」228
※祈ることは、
日ごろの生活の中に取り入れられると、
強いです。
日本では、
祈ることは、若干いかがわしいような印象があって、
誰もが祈るような環境にはないのではないでしょうか。
私も祈ることとは距離のある生活をして来ましたが、
母の死とともに、家の宗教(浄土宗)を見つめ直し、
日々仏壇で手を合わせる生活をはじめてから、
祈ることの大切さを見つめ直すようになりました。
とくに何かを言語化することもなく、
ただ心静かに祈るだけですが、
それはご先祖さまの霊に感謝を捧げるとともに、
自分自身の今の心を見つめ直す機会にもなります。
驕り高ぶりがちな私の心を静めてくれます。
また、祈ることを日常に取り入れていると、
何かあって忙しく、それを忘れる日々が重なったときにも、
ああ、これではいけないな、
と思い直すきっかけを作ってくれます。
何教徒であっても、
また特定の所属する宗教をもたない場合でも、
日々の祈りは、大切だと思います。
◆7月28日
「うぬぼれたり、人に厳しかったり、
わがままでいることは、とても簡単なことです。
けれども、わたしたちは、
もっとすばらしいことのために創られています。
わたしたちはそれぞれに、
たくさんのいいところも、
同様に、悪いところも持っています。
一人ひとりの成功を、ほめ称(たた)えるのはやめましょう。
その称賛は、すべて神に帰すべきです。」236
※うぬぼれること、
人に厳しくあること、
わがままでいることは、簡単だ。
そう言われると、はっと気がつきます。
よく生きるために、
自分は生まれて来たのだ、
と信じて生きる。
生き方によって、
どのようにでも生きられるのであれば、
私はよく生きる方を選びたい。
そのためにどうするか。
何か難しい、新しいことを始めようとするのではなく、
ありのままの私を受け入れるところか、
すべては始まります。
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