塩野氏の「ローマ人の物語」、
次の巻を読み進めて参ります。
塩野七生著
『ローマ人の物語21 危機と克服[上]』
(新潮文庫、平成17年10月)
※初出〔単行本Ⅷ〕は新潮社、平成11年9月。
21-23冊目『危機と克服』では3巻を使って、
皇帝ガルバ (在位 68.6-69.1)
皇帝オトー (在位 69.1-69.4)
皇帝ヴィテリウス (在位 69.4-69.12)
皇帝ヴェスパシアヌス(在位 69.12-79.6)
皇帝ティトゥス (在位 79.6-81.9)
皇帝ドミティアヌス(在位 81.9-96.9)
皇帝ネルヴァ (在位 96.9-98.1)
という7名の皇帝を取り上げています。
17-20冊目『悪名高き皇帝たち』では4巻を使って、
皇帝ティヴェリウス(在位 14.9 -37.3)
皇帝カリグラ (在位 37.3 -41.1)
皇帝クラウディウス(在位 41.1 -54.10)
皇帝ネロ (在位 54.10-68.6)
という4名の皇帝を取り上げていました。
カリグラ、ネロという問題のある皇帝でさえ、
それぞれ4年、14年の在位期間があったのに対して、
ガルバが即位してからオトー、ヴィテリウスを挟んで
ヴェスパシアヌスが即位するまでわずか1年半。
目まぐるしく皇帝が変わり、
底が抜けてしまったかのように、
不安定な状況に置かれていたことがわかります。
この上巻では、
皇帝ガルバ (在位 68.6-69.1)
皇帝オトー (在位 69.1-69.4)
皇帝ヴィテリウス (在位 69.4-69.12)
という有能とは正反対の皇帝が、
擁立されては次々に倒れていくさまが描かれていました。
戦いも行きあたりばったりなところがあって、
読んでいてもどかしい思いをすることが多かったです。
もう数年こうした状態が続いていたら、
さすがのローマ帝国も終わりを迎えていたようですが、
新たな階層から新たな人材が出てきて、
危機の克服へと向かっていくのが次巻となるようです。
帝政が始まってから意外に早くに、
本格的な危機が訪れていたことを知って驚きました。
0 件のコメント:
コメントを投稿