2014年11月3日月曜日

【読了】塩野七生著『ローマ人の物語21 危機と克服[上]』

少しさぼっていましたが、
塩野氏の「ローマ人の物語」、
次の巻を読み進めて参ります。


塩野七生著
『ローマ人の物語21 危機と克服[上]』
(新潮文庫、平成17年10月)
 ※初出〔単行本Ⅷ〕は新潮社、平成11年9月。


21-23冊目『危機と克服』では3巻を使って、

 皇帝ガルバ    (在位 68.6-69.1)
 皇帝オトー    (在位 69.1-69.4)
 皇帝ヴィテリウス (在位 69.4-69.12)
 皇帝ヴェスパシアヌス(在位 69.12-79.6)
 皇帝ティトゥス  (在位 79.6-81.9)
 皇帝ドミティアヌス(在位 81.9-96.9)
 皇帝ネルヴァ   (在位 96.9-98.1)

という7名の皇帝を取り上げています。

17-20冊目『悪名高き皇帝たち』では4巻を使って、

 皇帝ティヴェリウス(在位 14.9 -37.3)
 皇帝カリグラ   (在位 37.3 -41.1)
 皇帝クラウディウス(在位 41.1 -54.10)
 皇帝ネロ     (在位 54.10-68.6)

という4名の皇帝を取り上げていました。

カリグラ、ネロという問題のある皇帝でさえ、
それぞれ4年、14年の在位期間があったのに対して、

ガルバが即位してからオトー、ヴィテリウスを挟んで
ヴェスパシアヌスが即位するまでわずか1年半。

目まぐるしく皇帝が変わり、
底が抜けてしまったかのように、
不安定な状況に置かれていたことがわかります。

この上巻では、

 皇帝ガルバ    (在位 68.6-69.1)
 皇帝オトー    (在位 69.1-69.4)
 皇帝ヴィテリウス (在位 69.4-69.12)

という有能とは正反対の皇帝が、
擁立されては次々に倒れていくさまが描かれていました。

戦いも行きあたりばったりなところがあって、
読んでいてもどかしい思いをすることが多かったです。

もう数年こうした状態が続いていたら、
さすがのローマ帝国も終わりを迎えていたようですが、

新たな階層から新たな人材が出てきて、
危機の克服へと向かっていくのが次巻となるようです。

帝政が始まってから意外に早くに、
本格的な危機が訪れていたことを知って驚きました。

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