2015年1月29日木曜日

【読了】Erich Segal, Love Story (OBW Stage3)

やさしい英語の本、通算96冊目!

オックスフォード・ブックワームズの
ステージ3(1,000語レベル)の7冊目として、


アメリカ合衆国の作家
エリック・シーガル(1937.6-2010.1)の
小説『ラブ・ストーリー』を読みました。

著者32歳の時(1970.2)に出版された作品です。


Erich Segal
Love Story

Retold by Rosemary Border
〔Oxford Bookworms Stage3〕
This simplified edition (c) Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 1990
8,755語

翻訳とほぼ同時に読み進めていましたので、
ところどころ見慣れない表現もありましたが、
ほぼ滞りなく読み進むことができました。

アメリカで70年代に使われていた表現が、
原書からそのまま引かれているようなところもあるので、

映画も小説も知らずに読むと、
わかりにくく感じるかもしれません。

恋愛小説が好きなら外せない、
くりかえし読むに足る、よくできた作品だと思います。


翻訳は先日読み終えたばかりです。


エリック・シーガル著
板倉章(いたくらあきら)訳
『ラブ・ストーリー ある愛の詩』
(角川文庫、1972年5月。改版、2007年6月)

板倉氏のほかは翻訳が出ていないようですが、

今読んでも古さを感じない、
わかりやすい訳文に仕上がっていると思います。


古典ばかりでは面白味に欠けるので、
これはぜひ、原書でも読めるようになりたいなあ、
と思って最近購入しました。

原書のままだとまだ、
日本語を読むようには読めないので、
しばらくは洋書の棚にならべておいて、
いずれ読めるようになるぞ、と読書の励みにしております。


※通算96冊目。計750,582語。

※Wikipediaの「エリック・シーガル」を参照。

2015年1月28日水曜日

【読了】エリック・シーガル著(板倉章訳)『ラブ・ストーリー ある愛の詩』

アメリカ合衆国の作家
エリック・シーガル(1937.6-2010.1)の
小説『ラブ・ストーリー ある愛の詩』を読みました。

著者32歳の時(1970.2)に出版された作品です。


エリック・シーガル著
板倉章(いたくらあきら)訳
『ラブ・ストーリー ある愛の詩』
(角川文庫、1972年5月。改版、2007年6月)


オックスフォード・ブックワームズのレベル3の中から、
『Love Story』を手にしたのが本書を知るきっかけになりました。

調べてみると、
小説の執筆に併行して映画の制作も進められ、

1970年2月に小説が出版されると、
同じ年の12月には映画も公開され、

ともに世界的な大ヒットを記録したそうです。

そう言われれば、
物悲しいメロディの映画音楽だけは、
いつの間にか耳にしていて知っていましたが、

私の生まれる数年前のことなので、
この映画も小説も知らないまま生きてきました。


翻訳を探してみると、
古本ですぐ手に入ったので読んでみたところ、

今から40年前の訳文とは思えないほどわかりやすく、
数日であっという間に読み終えることができました。

ありがちなベタな内容の恋愛小説ですが、

70年代のアメリカの若者の恋愛、結婚を
みずみずしい感性で切り出しているので、

今読んでも古さは感じない、
20代の向こう見ずな、突っ走っていく感じの
初々しさとホロ苦さの残る、秀作だと思いました。


映画も観てみましょうか。


※Wikipediaの「エリック・シーガル」を参照。

2015年1月27日火曜日

【読了】塩野七生著『ローマ人の物語22 危機と克服[中]』

塩野氏の「ローマ人の物語」、
文庫第22巻を読み終えました。


塩野七生著
『ローマ人の物語22 危機と克服[中]』
(新潮文庫、平成17年10月)
 ※初出〔単行本Ⅷ〕は新潮社、平成11年9月。

第21-23巻『危機と克服』では3巻を使って、

 皇帝ガルバ    (在位 68.6-69.1)
 皇帝オトー    (在位 69.1-69.4)
 皇帝ヴィテリウス (在位 69.4-69.12)
 皇帝ヴェスパシアヌス(在位 69.12-79.6)
 皇帝ティトゥス  (在位 79.6-81.9)
 皇帝ドミティアヌス(在位 81.9-96.9)
 皇帝ネルヴァ   (在位 96.9-98.1)

という7名の皇帝が取り上げられています。

その前の
第17-20巻『悪名高き皇帝たち』では4巻を使って、

 皇帝ティヴェリウス(在位 14.9 -37.3)
 皇帝カリグラ   (在位 37.3 -41.1)
 皇帝クラウディウス(在位 41.1 -54.10)
 皇帝ネロ     (在位 54.10-68.6)

という4名の皇帝が取り上げていました。

皇帝ネロの自害後、

わずか1年の間に
ガルバ→オトー→ヴィテリウスと
目まぐるしく皇帝が変わります。

こうした極度に不安定な政情から抜け出すきっかけとなったのが
皇帝ヴェスパシアヌスの登場だったそうです。

この第22巻では、
皇帝ヴェスパシアヌス10年の統治とともに、
皇帝の地位が不安定になったのを見計らっておこった
属州兵の反乱、そしてユダヤ戦役の解決について紙面を割いていました。

名家以外に目を向ければ、
まだまだ人材には不足しなかった時期のローマの様子が知られて面白かったです。

2015年1月21日水曜日

【読了】Anthony Hope , The Prisoner of Zenda (OBW Stage3)

やさしい英語の本、通算95冊目!

オックスフォード・ブックワームズの
ステージ3(1,000語レベル)の6冊目として、

イギリスの小説家
アンソニー・ホープ(1863.2-1933.7)の
冒険小説『ゼンダ城の虜(とりこ)』を読みました。

著者31歳の時(1894)に出版された作品です。


Anthony Hope
The Prisoner of Zenda

Retold by Diane Mowat
〔Oxford Bookworms Stage3〕
This simplified edition (c) Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 1993
10,710語


3年前(2011.12)に、
マクミラン・リーダーズのレベル2(600語レベル)で読んでいるので、
2度目の『ゼンダ城の虜』です。

前回は初めて読んだこともあってか、
さほど面白さを感じなかったのですが、

今回はあら筋をわかっていたからか、
19世紀末に書かれたイギリス版『三銃士』のような冒険小説として、
ふつうに楽しむことができました。


前回も総語数は9,567語で、
今回とそれほど変わらないのですが、

語彙が1,000語に増えた分、
より詳しく本来の物語の筋を反映できていたのだと思います。

『三銃士』のほうが有名だと思いますが、

『ゼンダ城の虜』のほうが、
無駄のない構成で読者を楽しませてくれるので、
もっと読まれても良い作品だと思いました。



井上勇(いのうえいさむ)氏の翻訳が出ており、
ただ今読み進めているところです。

今でも十分読める訳文なのですが、
45年以上前の翻訳なので多少弱いところがあるのは否定できません。


井上勇訳
『ゼンダ城の虜(とりこ)』
(創元社推理文庫、1970年2月)
 ※初出は『世界大ロマン全集 第43巻 ゼンダ城の虜』東京創元社、1958年6月。ただし全訳ではない。文庫に入れる時に「全訳」するとともに続編「ヘンツオ伯爵」(1898年出版)を抄訳のうえ収録してある。

最新の訳で出版されたら、
『三銃士』以上に楽しめる作品だと思うので、
どこかから新訳が出ないかなと期待しております。


※通算95冊目。計741,827語。

※Wikipediaの「ゼンダ城の虜」を参照。

2015年1月13日火曜日

【読了】ブラム・ストーカー著(田内志文訳)『吸血鬼ドラキュラ』〔角川文庫〕

イギリス併合時代(1802-1922)の
アイルランド王国ダブリン生まれの小説家
ブラム・ストーカー(Bram Stoker 1847.11-1912.4)の

小説『吸血鬼ドラキュラ Draculaを読みました。
著者49歳の時(1897.5)に出版された作品です。


ブラム・ストーカー著
田内志文(たうちしもん)訳
『吸血鬼ドラキュラ』
(角川文庫、平成26年5月)

ホラー物にはあまり興味がないのですが、
一番有名なものくらいはと思って、

昨年(2014)8月に、
やさしい英語で『ドラキュラ』を読み終えました。

同時に翻訳のほうもと思いましたが、

定評ある平井呈一(ひらいていいち)氏の翻訳は、
半世紀以上をへてさすがに古めかしく感じたので、

春先に出た田内志文(たうちしもん)氏による新訳を読み進めていました。



平井呈一訳
『吸血鬼ドラキュラ』
(創元推理文庫、完訳初版、昭和46年4月)※初出は『魔人ドラキュラ』(創元社 世界大ロマン全集3、昭和31年10月)。完訳ではない。こちらの版も創元社文庫、昭和38年、12月に収録。


田内氏の訳文はとてもわかりやすく、
現代の日本語の小説を読むのと同じ感覚で
読み進めることができました。

それでも650頁をこえていたので、
なかなか先に進みませんでしたが、

正月に集中して読み進め、
このたび読了となりました。


予想よりもずっとよく練り込まれた
本格的な娯楽小説で、

ただ恐いだけでなく、
歴史あり、冒険あり、恋愛ありの
先へ先へと読ませる力の強い小説でした。

数人の主人公が、
手紙や日記を書く連ねていくかたちで
物語が展開していくのですが、

冗長な感じがなく巧みに構成されていて、

吸血鬼への興味はあまりない、
私が読んでも十分に楽しむことができました。


調べてみると、
13年程前にもより詳細な完訳版が出ていることがわかりました。


ブラム・ストーカー著
新妻昭彦・多治愛 訳
『ドラキュラ』
(水声社、平成12年4月)

田内訳で何も不満はありませんが、

完訳詳注版とのこと、
近々手に入れてみたいと思います。



※Wikipediaの「ブラム・ストーカー」「ドラキュラ」を参照。