2011年7月15日金曜日

スマイルズ『向上心』第3章(中)

サミュエル・スマイルズ(Samuel Smiles)著、竹内均 訳
『向上心(CHARACTER)』
(三笠書房、知的生きかた文庫、2011年6月改訂新版)より。

第3章 自分を生かす働き方

自分を制するとは、
 言ってみれば別の形をとった勇気のことである。
 そして人格になくてはならない基本要素であると考えられている。」101

※行け行けどんどん、だけではダメ。

自制はあらゆる美徳の根源である。
 衝動と情熱のおもむくままに行動すれば、
 人はその瞬間から精神的な自由を明け渡すことになる。
 そして思うがままに人生の波に押し流され、
 しばらくは自らのもっとも強い欲望の奴隷になり下がってしまうのだ。」102

※何をがまんするか、どこを抑えるか。

動物よりもましな状態、
 つまり精神的に自由であるためには、
 本能的な衝動を抑えなければならない。
 それは自制心を働かせることによってのみ可能なのである。
 この力こそ肉体と精神をはっきり区別するものであり、
 われわれの人格の基礎を形づくるものである。」102

※動物のように、本能に任せて動くだけで、
知らず知らずうまくいってしまう、
ということはない。

人格を支える最良の柱となるのは、
 いつの場合にも習慣である。
 その習慣に従って
 意志の力がよいほうにも悪いほうにも働き、
 場合に応じて慈悲深い支配者になったり
 残酷な独裁者になったりする。」103

※よい習慣を。
とくに心のもちように、いい習慣を取り入れたい。

最初で最高の道徳的訓練を積む義務教育は、
 家庭で行なわれる。
 その次が学校で、
 最後は実生活の巨大な道場、
 すなわち社会である。
 それぞれが次の段階への準備期間である。」105

※まずは家庭。

何が起こっても、
 いちばん好ましい部分だけを見るようにする習慣は、
 一年に千ポンドもらうよりも価値がある。
(ジョンソン)107

※どうせなら前向きに生きよう。

忍耐と自制心は人生街道を平らにし、
 閉ざされているはずの道をいくつも切り開いてくれるだろう。
 自尊心を持つことも同じく大切だ。
 自分自身を尊ぶ者は、
 他人も尊敬するのが普通だからである。」108

※自制して、耐え忍んで、ほどほどのプライドをもつこと。

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