Penguin Active Reading Level2 の3冊目、
スペインの作家
ミゲル・デ・セルバンテス(1547-1616)の
冒険物語『ドン・キホーテ』を読みました。
Miguel de Cervantes
Don Quixote
Retold by Nancy Taylor
(Penguin Active Reading のLevel2)
2008年刊(11,223語)
これまで全く読んだことがなかったので、
簡単なあらすじをがわかるものはないか探し、
バラエティアートワークス編
『まんがで読破 ドン・キホーテ』
(イースト・プレス、平成21年3月)
を一読しました。
1日あれば読める分量のマンガでまとめてあるので、
とりあえずどんな作品か知りたい方にはお薦めです。
実際読んでみると、
スペインの地名、人名は読み方がわからず、
あらすじもそれほど頭に入っていないので、
若干読みにくくもありましたが、
2週間ほどで、楽しんで読み終えることができました。
これまで、ドン・キホーテの名前のみ聞いて、
かっこいい、模範的な騎士の話なのかと思っていたのですが、
もっと滑稽な、でも純粋で愛すべき老人のお話で、
確かに不思議な魅力をそなえた、
楽しい小説であることはよく理解できました。
近々翻訳でも読んでみようと思います。
邦訳は次のようなものが出ています(網羅していません)。
◎完訳
堀口大學 訳
『ドン・キホーテ』(新潮社、昭和40年)
※前篇のみ。『世界文学全集』(講談社、昭和51年3月)に再録。
永田寛定 訳
『ドン・キホーテ 正篇 第1・2・3/続編第1・2』
(計5冊。岩波文庫、昭和23・24・26/28・50年)※完結前に病没。
高橋正武 訳
『ドン・キホーテ 続編 第3』
(岩波文庫、昭和52年)※永田訳の完結を引継ぐ。
会田由 訳
『ドン・キホーテ 前篇1・2/後篇1・2』
(全4冊。ちくま文庫、昭和62年6~9月)
※会田訳の初出は
『世界文学全集(決定版)第三期』(河出書房新社、昭和33年)。
ただし1巻本なので、編訳か、前篇のみの完訳と思われますが、
未確認です。その後、いくつかの文学全集に再録されていますが、
詳しい異同は調査中。
4巻本の初出は、晶文社、昭和60年2・4・5・6月です。
牛島信明 訳
『ドン・キホーテ』(全6冊。岩波文庫、平成13年1・2・3月)
萩内勝之 訳
『ドン・キホーテ』(全4冊。新潮社、平成17年10月)
◎編訳
永田寛定 編訳
『ドン・キホーテ』(全1冊。岩波少年文庫、昭和26年)
牛島信明 編訳
『ドン・キホーテ』(全1冊。岩波少年文庫、平成12年6月)
草鹿宏 編訳
『ドン・キホーテ』(全1冊。集英社 少年少女世界名作の森、平成2年4月)
窪田般弥 編訳
『ドレ画 ドン・キホーテ物語』(全1冊。現代教養文庫、平成2年12月)
安藤美紀夫 編訳
『ドン=キホーテ』
(全1冊。講談社 21世紀版少年少女世界文学館、平成23年3月)
ヴィルジリ・妙子、ヴィルジリ・クリスティーナ・幸子 編訳
『ドレの絵で読む ドン・キホーテ』(全1冊。精興社、平成23年3月)
谷口江里也 編訳
『ドレのドン・キホーテ』(全1冊。宝島社、平成24年1月)
◎事典、解説書
樋口正義・本田誠二・坂東省治・山崎信三・片倉充造 編
『「ドン・キホーテ」事典』
(行路社、平成18年1月)
中丸明 著
『丸かじり ドン・キホーテ』
(新潮文庫、平成14年7月。初出は日本放送出版協会、平成10年6月)
牛島信明 著
『ドンキホーテの旅 ― 神に抗う遍歴の騎士』
(中公新書、平成14年11月)
山浦宣 著
『ドン・キホーテを読む暇がない人の本』
(東京図書出版会、平成19年10月)
たくさんありますが、
まずは定評のある牛島信明 訳(全6冊。岩波文庫)でしょうか。
教室には同氏の編訳した岩波少年文庫を置いてあります。
解説書として手に入れた同氏の『ドンキホーテの旅』(中公新書)もわかりやすく、よくまとまっていました。
※計31冊 計256,660語。
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