2012年10月7日日曜日

【読了】Tim Vicary, Mary, Queen of Scots (OBW1)

やさしい英語の本、通算30冊目、
Oxford Bookworms の Stage 1 の 3冊目、

イギリスの現役の作家 ティム・ヴィカリー さんの
歴史小説 Mary, Queen of Scts を読みました。



Tim Vicary
Mary, Queen of Scots

(Oxford Bookworms Stage1)
1992年刊(6,540語)

スコットランド女王メアリー・ステュアート
(1542 - 1587 在位1542 - 1567)についての
やさしい伝記です。

基本的な史実は押さえつつ、
初学者にも興味が持てるように、
趣向を凝らした読み物になっているので、

メアリー女王について何もしらなかったのですが、
楽しんで読み終えることができました。

多少勉強しましたので、
歴史的な位置づけについてまとめておきます。
(にわか仕込みなので、間違えているかもしれません。)

   ***

現在のスコットランドとは、イギリスの正式名称
「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」を構成する4ヶ国
(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)のうちの1国です。

【連合王国の変遷】
1603年に、スコットランド王ジェイムズ6世(在位1567 - 1625)が、
イングランドとアイルランドの女王エリザベス1世(在位1558 - 1603)のあとを受け、
ジェイムズ1世(在位1603 - 1625)としてイングランド・アイルランドの王位を兼ね、
イングランドとスコットランドとアイルランドは「同君連合」の関係となりました。

その後「1707年連合法」によって、
イングランド王国(ウェールズを含む)と、
スコットランド王国の議会が統一して
「グレートブリテン連合王国」となり、

さらに「1800年連合法」によって、
1801年にアイルランド王国とも合同し
「グレートブリテン及びアイルランド連合王国」となりました。

しかし1919年にアイルランド独立戦争が起こり、
アイルランド島の南部が、イギリスの自治領
「アイルランド自由国」として分離したため(1922年)、
1927年に国名を「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」に改名し、現在に至っています。

   ***

スコットランド女王メアリーとは、上記
スコットランド王ジェイムズ6世
(=イングランド王・アイルランド王ジェイムズ1世)の母親です。

このジェイムズ1世(在位1603 - 1625)のあと、
イングランド・スコットランド・アイルランドの王位を継いだのが、
チャールズ1世(在位1625 - 1649)ですが、

彼はジェイムズ1世の次男、メアリーの孫に当たり、
清教徒革命で処刑された国王として有名です。

メアリー女王とは、教科書にも出てくる
清教徒革命で処刑された国王チャールズ1世のおばあちゃんだよ、
といわれれば、ようやくわかった気になります。

   ***

スコットランドのメアリー女王は、
波瀾に満ちた人生を送った方です。

イングランドの女王エリザベス1世と同じ時代を生き、
2人が対照的な人生を送ったことなどから、

書物にも取り上げられることも多いようで、
少し調べてみると、

 アントニア・フレイザー 著/松本たま 訳
 『スコットランド女王メアリ』
  (上下2巻。中公文庫、平成7年5・6月。初出は中央公論、昭和63年2月)

 エリザベス・バード著/大藏雄之助 訳
 『わが終わりにわが始めあり ― 不滅の女王メリー・スチュアート』
  (上下2巻。麗澤大学出版会、平成18年12月)

 アレクサンドル・デュマ著/田房直子 訳
 『メアリー・スチュアート』
  (作品社、平成20年8月)

 桐生操 著
 『女王メアリ・スチュアート』
  (新書館、平成8年5月)

などが見つかりました。今回は手もとにあった

 森護 著
 『スコットランド王国史話』
  (中公文庫、平成14年3月。初出は大修館書店、昭和63年12月)

を参照しましたが、近々どれか手に入れて、読んでみようと思います。
エリザベス1世については、さらにたくさん邦訳書が出ていますが、
そちらはまたの機会に取り上げようと思います。


※Wikipidia の「イギリス」「スコットランド」、
  「メアリー(スコットランド女王)」「エリザベス1世」の項目も参照しました。

※計30冊 計245,437語。

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