先にやさしい英語で読んだのを受けて、
完訳で、
イングランドの劇作家
ウィリアム・シェイクスピア(1564.4-1616.4)の
戯曲『ロミオとジュリエット』を読みました。
シェイクスピア33歳の時(1597年)に出版された作品です。
ウィリアム・シェイクスピア著
河合祥一郎 訳
『新訳 ロミオとジュリエット』
(角川文庫、平成17年6月)
※この翻訳は、
鴻上尚史(こうかみしょうじ 1958.8-)氏が演出した
公演のために訳し下ろした上演台本をもとにしており、
この翻訳にもとづく初演は、
平成16年1月15日-2月 7日 東京グローブ座改装披露記念公演
2月21日-2月25日 NHK大阪ホールでの公演
に行われています(本書177頁および巻末参照)。
はじめは
小田島雄志(おだしまゆうし 1930.12- )氏か、
松岡和子(まつおかかずこ 1942.4- )氏の翻訳で読もうと思っていたのですが、
小田嶋雄志訳
『シェイクスピア全集(10)ロミオとジュリエット』
(白水∪ブックス10、昭和58年1月)
松岡和子訳
『シェイクスピア全集(2)ロミオとジュリエット』
(ちくま文庫、平成8年4月)
実際に朗読してみた時の歯切れの良さで、
河合祥一郎(かわいしょういちろう 1960.7-)氏の翻訳で読むことにしました。
河合氏44歳の時(2005.6)に出版されています。
前年の公演時の台本にもとづいている点、
現代の感覚とのずれが一番少ないように感じられました。
400年前に書かれた舞台の台本ですが、
興味深く、全体を読み通すことができました。
もとは演劇ですので、
舞台に接するのが一番だとは思いますが、
名古屋近郊に住んでふつうに働いている身では、
日本語訳で優れた舞台に接する機会はめったにありませんので、
まずは他の翻訳も手に取りながら、
シェイクスピアをより身近に感じられればと思っています。
一点興味深かったのが、
鴻上尚史氏が
イギリスの演劇学校に留学した際の体験談です。
イギリス人にとっても、
シェイクスピアを読むのは難しく、
日本人が古文を読むのと
同じような難しさがあることを指摘されていました(巻末解説)。
400年前の英語ですので、
当然のことかもしれませんが、
言われて改めて納得しました。
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