2014年7月1日火曜日

【読了】Peter Dainty, The Love of a King (OBW Stage2)

やさしい英語の本、通算78冊目、
Oxford Bookworms のStage2(700語レベル)の11冊目は、

イギリスの作家
ピーター・デインティ氏による
エドワード8世(1894.6-1972.5)の伝記

『ある王の愛 The Love of a King
を読みました。


Peter Dainty
The Love of a King

(Oxford Bookworms Stage2)
This simplified edition (c)Oxford University Press 2008
First published in Oxford Bookworms 1989
6,150語

イギリス王室の知識に乏しく、恥ずかしながら
エドワード8世といわれてもピンと来なかったので、
現在のエリザベス2世から順番にさかのぼってみました。


現在のイギリス女王はエリザベス2世(1926.4- 在位1952.2-)です。

彼女の父に当たるのが、
ジョージ6世(1895.12-1952.2 在位1936.12-1952.2)です。

エリザベス2世の1代前の国王であり、
エリザベス2世は、ジョージ6世の第1子として生まれました。

このジョージ6世の父親に当たるのが、
ジョージ5世(1865.6-1936.1 在位1910.5-1936.1)です。

ジョージ6世の2代前の国王であり、
ジョージ6世は、ジョージ5世の次男として生まれました。

ジョージ6世は、次男なので本来、
王位を継ぐ立場にはいませんでした。


ジョージ6世の1代前、
エドワード8世(1894.6-1972.5 在位1936.1-12)は、

ジョージ6世の兄であり、
ジョージ5世の長男でしたので、

ふつうにジョージ5世の次の国王として即位したのですが、
その後わずか325日で、

離婚歴のあるアメリカ人女性
ウォリス・シンプソン(1896.6-1986.4)と
結婚するために退位したのを受けて、

急遽、弟のほうが国王ジョージ6世として即位することになりました。


つまり、
ジョージ5世の長男が
エドワード8世として即位したものの、
すぐに退位したため、

ジョージ5世の次男が
ジョージ6世として即位したということです。


本書は、
愛する女性と結婚するために
「王冠を捨てた」国王エドワード8世についての簡単な伝記です。

どちらかといえば、
エドワード8世を擁護する立場から書かれています。

恋愛を主題にしているからか、
興味深く一気に読み通すことができました。


ただ自らの愛を貫いたといえば聞こえは良いですが、

悪くいえば、
自分の都合で国民を見捨てたことにもなるわけなので、
賛否両論あるようです。


エドワード8世が
即位し(退位し)た1936年は、

日本では、
二・二六事件の起きた年(昭和11年)のことです。

戦争へのきな臭い雰囲気の中で、
国王の退位という一大事を経験しても、
イギリスの政治が盤石であったことには驚きでした。


このあたりの経緯について書かれた
日本語の一般書はないか探してみると、
渡邉みどり氏の著書が見つかりました。


渡邉みどり著
『英国王冠をかけた恋』
(朝日文庫、平成24年10月)
 ※初出は『恋か王冠か ―英国ロイヤル・ファミリー物語』光人社、平成7年12月。

一般向けで読みやすそうなので、
近々手に入れてみようと思います。


※通算78冊目。計616,575語。


※Wikipediaの「エドワード8世(イギリス王)」「ウォリス・シンプソン」「ジョージ6世(イギリス王)」「エリザベス2世」を参照。

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