インフレターゲットの導入に向けた議論を提起されたときに、その名をあげられたのが、
浜田宏一氏(1936.1- )でした。
さて誰かしらと思っていたところ、
最新刊が話題になっていることを知り、
拝読させていただきました。
浜田宏一 著
『アメリカは日本経済の復活を知っている』
(講談社、平成25年1月)
不勉強で、
まったく存じあげていなかったので、
経歴をたどると、
東京大学法学部を卒業(1958)後、
改めて東京大学経済学部を卒業(1960)し、
東京大学で経済学修士(1962)を取得。
その後アメリカ合衆国のイェール大学に留学し、
経済学修士(1964)と経済学博士(1965)を取得。
大学教員として、
東京大学経済学部助教授(1969)、
東京大学経済学部教授(1981)、
イェール大学経済学部教授(1986)
を勤められ、
東京大学とイェール大学の名誉教授
でもあるそうです。
小泉内閣でも
2001年から2003年にかけて、
内閣府経済社会総合研究所長
を務められていたそうなので、
私が不勉強なだけなんだなと思っていたところ、
そのまま今回の第二次安倍内閣で、
内閣官房参与に就任されました。
第二次安倍内閣の金融政策のブレーンと言って良いようです。
こうした飛び切りの頭脳の持ち主は、
当たり障りのない、角の立たない、
面白みに欠ける文章を書かれることも多いのですが、
全く逆の、
歯に衣着せぬ性分のようで、
こんなに書いてしまっていいのかしら、
と思わせるくらい爽快な文章で、
思いのほか楽しませていただきました。
ずぶの素人なので、
内容にコメントできるほどの能力はありませんが、
金融政策が万能でないのは当然のこととして、
経済学の最新の学術成果によれば、もっとできることがあるはずですよ、
という主張はよく理解できました。
安倍内閣の金融政策について、
その方向性を大まかに知ろうとしたときに、
一番の啓蒙書となるように思いました。
豊富な人物名が挙げられているのもありがたく、
岩田規久男氏の一般向けの著書はこれまで注目して来なかったので、ぜひ読もうと思っております。
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