第18巻を読み終えました。
塩野七生著
『ローマ人の物語18 悪名高き皇帝たち[二]』
(新潮文庫、平成17年9月)
※初出の単行本は第Ⅶ巻、新潮社、平成10年9月。
第1部 皇帝ティベリウス(承前)
(在位、紀元14年9月17日~37年3月16日)
第2部 皇帝カリグラ ―本名 ガイウス・カエサル ―
(在位、紀元37年3月18日~41年1月24日)
文庫本第18巻には、
第2代皇帝ティベリウス(BC42-AD37 在位AD14-37)
が亡くなるまでと、
あとを継いだ
第3代皇帝カリグラ(AD12-41 在位AD37-41)
が若くして暗殺されるまでを収録してあります。
西洋史を多少ひもとけば知っていて当然の人物なのでしょうが、
不勉強ゆえ、
ティベリウスについても、
カリグラについても初めて読みました。
このあたりの歴史について何も知識がないものが読んでも、
不思議と引き寄せられる塩野氏の文章力で、
楽しみながらまた1冊読み終わっていました。
優れた特質をそなえた支配者が、
カエサル→アウグストゥス→ティベリウス
と3代続いた後、
それほどの能力をもたない人物が
若くして皇帝となった場合、何が起きるのか。
読んでいてもどかしい気持ちになりましたが、
そもそも類まれな資質をもった人物が、
3代続けて国の支配者となること自体、
めったにないことなのだ、と理解すべきなのでしょう。
ローマでさえ、
いつも優れた指導者に導かれていたわけではないことを
知るのも大切なことなだと思いました。
※Wikipediaの「ティベリウス」「カリグラ」を参照。
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