2011年3月17日木曜日

『自助論』2章~忍耐

忍耐は、基本でしょう。

ただし限りのある人生、
五百年、六百年と生きられるわけではないので、
見切りをつける時期を知ることも、
大切だと思います。



サミュエルズ著、竹内均訳『自助論』
(三笠書房 知的生き方文庫、2002年4月改訂新版)より。
※印は栗木によるコメントです。

2章 忍耐

常識に明るく、辛抱強い人間になること」31

※辛抱強くは基本。
 ただし常識を失わない程度に。

 常識に明るく、
 という前提条件がつくのは重要なことです。


天才とは常識の権化である」32

※努力の積み重ねがあってこそ。

 幸か不幸か、
 私はどう考えても天才ではないので、
 努力あるのみです。

 ただしかし、
 常識的な努力の積み重ねの先に、
 天才と呼ばれる方々の域に近づくことができれば、
 幸いです。


天才とは忍耐なり」32

※人並み以上に忍耐できるかどうか。

 たとえ天才の域に近づけなかったとしても、
 数年の忍耐は必要です。

 十年をこえる忍耐は、
 かえって意固地になるところが出てくるので、
 数年くらいで見切りをつけていくのが良いようです。


いずれにせよ、
 勤勉と努力がすばらしい成果を生み出すことはまちがいない。
 しかも天才と賞賛される人物ほど、
 必ずといっていいくらいねばり強い努力家なのである。
」34

※勤勉と努力なくして手に入れたものと、
 勤勉と努力のすえにようやく手に入れたものと、
 どちらが自分にとってありがたいか、
 深い喜びを得られるのか。 

 自分自身の幸せのために、
 勤勉と努力はあると考えられるようにしたい。


いくら才気あふれた人間でも、移り気で忍耐力に欠けていれば、
 才能に恵まれなくともひたすら努力する人間には負けてしまう。
」36

※才気だけでは、
 とても一生はもたない。

 忍耐強く努力できる習慣は、
 子どものうちに是非とも身につけられるように、
 できるだけの注意は払っておきたい。


快活さを失わず努力することは、
 成功と幸福への土台となる。
 明朗快活な気持ちで実直に仕事をこなしていくのは、
 おそらく人生の無常の喜びであろう。
」39

※これも重要な指摘だと思います。

 実直な努力は何より大切ですが、
 苦虫を噛み潰したような面持ちで、
 努力することは、あまりよい結果をもたらさないことが多いです。

 努力は、
 明るく朗らかな心持ちを保ちながら、
 続けることが大切です。

 明るく朗らかな笑顔になれること。
 これはとても大切です。

 自分の心に問いかけて、
 どうしても笑顔になれないことに対して、
 無理をして努力を続ければ、

 自分の心と体を
 ボロボロに壊してしまう結果に終わるでしょう。

 ただ努力すれば良い、
 というわけではありません。


どんな逆境にあっても希望を失ってはならない。
 いったん希望を失えば、
 何ものをもってしてもそれに代えることはできない。
」41

※希望を失っていることに、
 無頓着であってはならない。

 希望を失っても、
 人は生きられないわけではありません。

 不平ばかりいいながら、
 笑顔を忘れて、生きていくことも可能です。

 しかしやはり、
 希望を失わない人生のほうが、
 何百倍も充実していて、
 楽しくて、幸せだと思います。

 私はそう思います。


秩序立てて仕事をできない人間は
 才能の四分の三を浪費している
」47

※才能だけでは早晩息切れする。
 日々の勉強の積み重ねを、
 かたちあるものに変えていく。
 仕事力を高めよう。


『勤勉』を味方にしている人間は強い。」49

※まずは勤勉であること。
 これを身につけていると、
 確かに強いかもしれません。

 ただ一人になっても、
 結局は勤勉な毎日を再開することが、
 次への足がかりとなるわけですから、

 勤勉であることは強いと思います。


人は、正しい知識が多くなればなるほど
 うぬぼれの心が消えていくものなのだ。
」52

※自らのおごりの気持ちが、
 自然と消えていくようなかたちで、
 勉強が出来ているか。

 ふつうは知識がふえればふえるほど、
 人はおごりやすくなります。

 でもそれは誤っているんだよ、
 と気がつける人はあまりいません。

 自分がおごっている、
 と自覚できる人も、まずいません。

 自分は違う、と思いながら、
 実はおごっているのです。

 そこを気がつけるかどうか。

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