2011年3月28日月曜日

マザー・テレサ『日々のことば』3月

ジャヤ・チャリハ&エドワード・レ・ジョリー編、いなます みかこ訳
『マザー・テレサ 日々のことば』
(女子パウロ会、2009年11月。初出は2000年6月)より。
※印は栗木によるコメントです。

◆3月4日
もしほんとうに愛したいのなら、
 ゆるすことを学ばなければなりません。
 ゆるし、そして、ゆるしを請うこと。
 責めるのではなく、ゆるしますと言うこと。

 まず和解し、一致しましょう、
 他の人たちとではなく、まず自分と。
 それは、自分の中に清い心を持つことから始まります。

 清い心は、
 他の人々の中におられる神を見ることができるからです。
 わたしたちは、神の愛を輝かさなければなりません。
」76

※平穏な心は、ゆるすことから。
 心の怒りは、ゆるすことで穏やかになります。

 ゆるせるかどうかは、
 基本的に、自分の心の問題です。

 自分が、ゆるせるかどうかは、
 相手が決めることではありません。

 平穏な心、
 穏やかな日常を手に入れるために、
 ゆるせるのかどうか、

 状況によっては、
 すぐにゆるせないこともあるでしょう。

 とはいえ、
 平穏な心は、
 自分の努力によってかなりの部分
 手に入れられることを知っておきたいです。


◆3月5日
だれでも、あなたのところにきた人が、
 前よりもっと気分よく、
 もっと幸せな気持ちで帰ることができるように。
 あなたの顔やまなざし、あなたのほほえみに、
 親切を見ることができますように。

 喜びは、わたしたちのまなざしに、
 ことばや振る舞いにあらわれます。
 それは決して隠すことはできません。
 それは外に作用します。
 喜びは、とても伝わりやすいものなのですよ。
」77

※喜びを大切にし、
 喜びに包まれた生活を送りたい。

 それはわたしの顔に、
 まなざしにすぐに現れるものです。

 疲れていると、
 どうしても笑顔がへってしまいますから、
 なんだか笑えないな、
 と思ったら、それをふつうだと思わないで、

 にっこり微笑むことができるように、
 たっぷり休息をとって、
 体を休めるように心がけたいです。

 わたしと出会う人たちにとって、
 何となく明るく朗らかな雰囲気を伝えられるように、
 日々元気でいたいものです。


◆3月9日
『あなたの目を開いて、その目でしっかり見てください。』
 飢えは、食べ物がないことだけではありません。
 今この世界には、
 愛を知らないことの〈飢え〉、
 神のみ言葉への〈飢え〉があります。

 裸なのは、着る物についてだけではありません。
 裸であるということは、
 人間としての尊厳を失うことなのです。
 清らかさという美しい人間の徳を失うことなのです。

 これらのことは、
 今日の世界でとても間違って使われています。
」81

※心の飢え、とは、
 愛情への飢えなんですよ、
 とハッキリ言っていただくと、
 ああそうか、と納得できます。

 愛情を欠いた人間は、
 心がはだかの状態におかれているから、
 人間の尊厳すら失っているのだ、
 とまで言われると、
 ことの重大さに気がつかされます。

 人が自分のよい側面を出していくためには、
 自分の心がほどほどに、
 愛情で満たされている必要がある、
 ということです。

 愛情ほど、
 大切なものはない、
 ということです。


◆3月19日
もし、あなたが謙虚であるなら、
 何ごともあなたの心を汚さないでしょう。
 もし、あなたが聖人であるなら、
 神に感謝しなさい。
 もし、あなたが罪人であるなら、
 そのままでいてはいけません。
」93

※謙虚が、
 すべての基本であること。

 それは学校では、
 あまり教えられないことかもしれません。

 勉強にせよ、部活動にせよ、
 人より抜きん出ることを求められることが
 多かったようです。

 謙虚であることによって、
 何より、自分の心を冷静にながめて、
 正しい判断を下すことができます。

 謙虚であることの重要性は、
 恐らく家庭の中で、
 しっかり植えつけておかなければならないことでしょう。


◆3月27日
もし、ほんとうに祈りたいのなら、
 まず聴くことを学ばなければなりません。
 心の静けさの中で神は語りかけられるのです。
 そして、その静けさがわかり、神を聴くことができるには、
 清い心が必要なのです。

 さあ、わたしたちに語りかけられる神に耳を傾けましょう。
 まず聴くことができなければ、
 神との関係ができなければ、
 神に話しかけることはできません。

 心が深く神に満たされると、
 自然と言葉や思いが、わき出てくるのです。
」101

※祈ることは、
 つい願うことだと勘違いしがちですが、
 神さまにあれもこれもとお願いするのは、
 お祈りではありません。

 静かに自分の心の声に耳を傾けることが、
 祈ることだと思います。

 まず聴くこと。
 それが大切です。

 とはいえ、
 知らない誰かが、
 突然語りかけてくるわけではありません。

 自分の心の静けさを、
 よく感じとることが、
 心の声を聴くことなんだ、と思います。

 そしてしばらく、
 そうした静けさに心をただよわせていると、
 自ずから、いろいろな答えが見つけ出されて来るものです。


◆3月29日
自分自身を知ると、
 ひざまずきたいような気持ちになります。
 そしてそれは、
 愛するために、まさに必要なことなのです。

 神を知ることは、愛を与え、
 自分を知ることは、謙虚さを与えます。
」103

※自分自身の、
 無力を知ること。
 限界を知ること。

 冷静になれば、
 この広い世界のなかで、
 自分が無力であることは明らかでしょう。
 限界がすぐそこにあることもわかります。

 謙虚な心とは、
 世界のありのままの現実を、
 自分でよく感じとるところから生まれるのです。

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